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 平床は裏切らない

  口和深(和歌山県)
   1993/11/27
   
   


口和深が好調と聞いていたので、11月27日、期待を胸に釣友たちと一路、南紀へ車を走らせた。

沖の片ハエ、ソバ坪を回った後、当番の沖の三ツ石に船を付けた。
同行者の園田さんと井上君が上がりたそうにしているので、私はあまり気が進まなかったが渡礁することにした。

というのも、私はここで何度も竿を出しているが、どうも相性が悪いからだ。
名礁には違いなく、他人の大グレは何度も見ているのに、私のハリには掛かってくれたことがないからだ。

仕掛けを作り、何度か流しているとき「平床へ上がらんか」と船がやってきた。
満潮である。
波はあまりないものの、沖の三ツ石から見ると真っ白である。
とはいえ、大好きな平床・・・。
同行者に有無をいわせず、あっという間に船に乗り込んだ。

平床周辺の海底は変化に富み、魚影は抜群に濃い。
しかし、波気があるときは上がれない。

潮の色はそれほどよくないが、そこそこの下り潮が流れている。
同行者2人をBに、私はAで竿を出した。

最初はイズスミやサンノジばかりで本命のグレはこなかったが、ふと見ると園田さんが30cmを超えているグレを持ってニコニコしている。

グレの写真と釣り人の写真

食いが立ってきたようだ。
それからというもの、入れ食いとは行かないまでもコンスタントにグレが竿を曲げてくれた。

サイズは30〜40cmの中型である。
手のひらや足の裏サイズはこなかった。
ほとんどが口太であるが、尾長の35cmクラスも混じっている。

まだまだ釣れ盛っていたが、もう十分に晩のおかずは釣ったので、12時過ぎには納竿した。
3人でキープしたグレを数えてみると、29匹であった。
他に45cmクラスのサンノジなど十分な釣果である。
これで満足しないといったら叱られる。

やはり、大好きな平床は今回も裏切らなかった。


ポイント紹介
下り潮があわかったころは、釣座A、Bともに磯際で餌取りや外道の中からグレを引っ張り出していた。
しかし、潮が速くなってきてからはワンコに撒き餌を打ち、沖の三ツ石、中の三ツ石との間にある大きな沈み根まで撒き餌の帯を作り、ウキを3個並べてその沈み根まで流した。
距離にして50メートルぐらいであろうか。
一本道の流れの中で、痛快なウキの消し込みを楽しめた。

  平床の地図
 

Aは上り潮、下り潮ともに攻められるが、下りの場合、流せばハエ根の向こうを釣ることになる。
太ハリスで強引に取りこむか、右から回してこなければ大型は取れない。
また、釣座Bを巻くように下り潮が流れると釣りにならない。

Bは下り潮がよい。
足元のタナが気になるが、割合と取り込みやすいところだ。

Cは潮が動かないときに、前のシモリ回りを狙ってみるのがおもしろい。
ただ、足場は悪い。

Dは船付き。
底物場である。

C〜Dの間は、見た目はよさそうだが、磯際では上り潮でもあまり食わない。

私は磯での混雑は嫌いだ(誰でもそうだろうが)。
乗船場に釣り人が多い場合には、迷わず赤島などの地方回りの磯に行く。
この時期なら三ツ石と比較しても、型、数ともに遜色はない。

なお、3〜4月は渡船を休業するので、それまでに大型グレを仕留めてほしい。


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