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 「2時間だけ」

  屋久島 (鹿児島県)
   2011/04/26
 


世界自然遺産の島、屋久島に嫁さんと2人で行ってきた。
トレッキングのついでに竿を出す計画を立てた。
屋久島釣り場案内というサイトを参考に、竿を出すのをバンジョという磯に決めた。
東風に強いが背が低いのでウネリに注意。3〜5月は尾長クロ5kgクラスが狙える。9〜7月はクロ、ムクベ、ヒラス、ムロアジ。夜釣りは7〜10月、アラ、タマミ。石鯛は一年中。」と紹介されている。
狙うは尾長の大物である。
民宿は磯のある島の南部にした。
嫁さんを連れて釣りには何度も行ったが、魚を釣ったためしがない。
しかし、屋久島なら大丈夫だろう。

屋久島3日目、朝ごはん前に竿を出してみよう。
前日の夕方に磯の行き方を実地で調べてある。
オキアミも買った。

民宿から目指す磯まで車で10分ほどの距離である。
前日の夜は早く寝て、午前5時前に宿をレンタカーで出た。
車を降りてから10分も歩けば竿を出せる。
途中、ロープを伝って降りなければならないところもあるが、それほど危険なところはない。
午前5時すぎに竿を伸ばした。
こりゃ釣れそうって感じの磯である。

周りも磯が並んでいるが、見渡す限りに釣り人は見えない。
朝ごはんは午前8時からなので、7時半には竿を畳まなければならない。
釣りができる時間は2時間ちょっとである。
道糸、ハリスとも5号で始めた。
少し波もあるので、磯の最先端には出れない。
サラシも大きい。
1投目、2投目と仕掛けを入れるが、刺し餌はなくならない。
その後も来そうな感じはするが何も掛からなかった。

残り1時間という頃になって一つ来た。
サラシ?でウキが潜った。
竿をゆっくり立ててみたら魚が掛かっている。
おっ来た。
あっ外れた。
強く引っ張ったわけではないがばらしてしまった。
その後、納竿の時間までドラマはなかった。
まあ、今日の夕方でも明日の朝でも夕方でも釣る時間はある。
宿に引き返す。

その日の午後から海は荒れだした。
波浪注意報も出る始末である。
次の日は海の見える民宿に泊まった。
夜明け前に目を覚まし、海を見た。
眼下の磯に大波が打ち寄せている。
釣りに行こうっていう気はなくなった。
こうして屋久島の釣りは2時間だけで終了した。
私が屋久島に持ち込んだ荷物の大半は釣り道具だったけれど、ほんの短い釣りだった。
嫁さんとの釣りでの連敗は屋久島でも終わらない。

竿を出したバンジョがある平内地区をはじめ、島南部は島外からの移住者が多い地域らしい。
車を降りてすぐにいい磯はあるし、温泉もいい。
尾の間温泉、平内海中温泉、湯泊温泉と毎日でも通いたい湯が隣接している。
冬も暖かいらしい。
移住もいいな。



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