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上野山さんからのリポート
「冠島への再挑戦」
冠島 (京都府)
2001/06/09
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6月5日冠島の解禁日、冠島への初挑戦は風雨が強まり、無念の早帰りとなってしまいました。
冠島はいかにも大物がいそうな雰囲気がして気に入りましたので、私は再度の挑戦をもくろんでいました。
6月9日は越前沖に船で鯛釣りに行く予定でしたが、人数が増えてしまったので、私は友人に席を譲ることにしました。
越前の船釣りでは、フカセで鯛を釣るので3人が限度なのです。
3人でも青物がかかったときなどは仕掛けを上げないと、お祭りしてしまいます。
さて、これで9日は磯釣りに行けます。
今回は久しぶりに一人での釣行です。
前回の釣行の時にサンスイ釣り具の若旦那からブーツのピンが減っていると指摘されましたので、エサを買うときに、新しいブーツを購入しました。
磯から転落した管理人さんのことも頭をよぎります。
ブーツのピンでケチっては命にかかわります。
三浜の渡船屋に船が出るかどうか確認の電話を入れます。
ここの渡船システムは少し変則です。
午前2時出発で午前11時上がり、または午前9時出発で夕方6時上がりです。
また、6人以上そろわないと船が出ません。
冠島(小島)は1番から16番まで大小16の釣り場があります。
冠島本島の北側にもハナレがありますので、風が強くなければ30人くらいはゆっくり釣ることが出来ます。
電話では9日は午前2時の便しか出ないということです。
私は予約を入れて8時に布団に入りましたが、気が高ぶって全く眠れません。
少しうとうとして11時に家を出ました。
1時に三浜に着きますと5台ほど車が止まっています。
私はサンスイ釣具店で購入しましたボイルのオキアミ2枚を網とかしに入れて桟橋から海に吊しました。
今回はボイルのオキアミを3枚用意しました。
集魚材は無しです。
1時30分になりましたので、したくを済ませて、桟橋に行きますと船長が「上野山さんやね」と声をかけてきます。
「おはようございます。そうです」と返事をしますと、「よしそろった、出発や」といってエンジンを回します。
ここは完全予約制らしく人数がそろえば出発です。
まだ1時30分やないの!!
私は夜釣りの準備をしてきませんでした。
この時間の出発では夜明けまでかなりの時間暗い磯で過ごさなければなりません。
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小島から見た冠島 右側に北のハナレがかすかに見える 私の釣り場14番 白いのが鳥のフン |
2時頃に船は本島北のハナレに着きました。
ここで2人降ります。
船には全部で15人ほどしかいないので、ゆっくり釣ることが出来そうです。
ここから10分ほど走り小島に行きます。
北風が吹くかもしれないというので、南側の磯に下ろしていきます。
私はいちばん最後になりました。
「どこにする」と船長が聞いてきます。
「グレねらいです」と私は答えます。
「グレなら浅いとこのほうがおもしろいかな、向かい風になるけど3番でもいいかな、でも14番あたりは深いんで、タイでもグレでも来たらゴッツイで」とのことです。
大物ねらいの私はその言葉で14番にしました。
冠島まできて30cm級を釣ることもないでしょう。
でも「来たらゴッツイ」の裏には、「こなかったら、なんもこん」ということもあるのではないかとは、頭の中が大型グレの入れ食いで渦巻いていて、気がはやっている私には思いつきませんでした。
14番は13番と陸続きで、足下からドン深の磯です。
磯に渡ると3時でした。
これから夜明けまで待たなければなりません。
磯は鳥のフンの悪臭がすごく鼻が曲がりそうです。
オオミズナギ鳥がギャーギャーと騒いでいます。
朝になってフン攻撃が始まるまでにおにぎりを食べようと思い、私は暗い中でおにぎりを食べました。
13番や15番から流しているケミホタルの明かりがかすかに見えます。
しかしあまり動いているように見えません、潮が動いていないのでしょうか。
しばらくしますと、鼻が麻痺してきたのでしょうか、あまりにおいが気にならなくなりました。
4時20分頃にウキが見えるようになり、釣りを開始します。
大物に備えて竿はガマ磯レイダム1.5号、道糸3.5号、ハリス3号を2,5ヒロ、小磯針7号、円錐ウキ3Bでウキ下3ヒロからスタートします。
ウキはかすかに13番に向かって流れますがほとんど流れません。
マキエもまっすぐ下に落ちていくようです。
スズメダイがマキエに集まりますが深いタナでうろうろしているだけで元気がないようです。
9時を過ぎて潮はかすかに15番方向に流れ出しましたがグレの姿は見えません。
3ヒロでは餌もとられませんので、ウキ下を深くしていきますが、6ヒロではたまにベラが釣れるくらいです。
ドン深の磯なので足下を狙いますが、足下でもたまにスズメに餌をかじられるだけです。
どうも潮が流れないと釣れる気がしません。
ウキ下を7ヒロにしたり、4ヒロくらいに戻したりしているうちに、11時となり迎えの船が来ました。
今回は完全ボーズでした。
港で周りの人に聞きますと、木っ端グレを釣った人が数名でした。
本島の北のハナレに乗った人は30cm前後のグレを数枚持っていたということです。
冠島、雰囲気は最高です。
釣れるまで通うかな。
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頭の上ではオオミズナギ鳥が旋回している 11番方向を見る 雰囲気は最高 |
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