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 上野山さんからのリポート
 「珍道中の最後はボーズで締めましたなあ」

  古和浦 (三重県)
   2006/12/31

 


12月31日は、「ぐれねっと」掲示板にて珍道中記を披露されている、ゆたきちさん(以下Y君)とK君のコンビに便乗して古和浦に釣行しました。
Y君は12月16日にも古和浦に釣行し38cmから47cmのグレを4枚釣り竿頭になったということでした。
Y君の話によると乗った磯は海水浴場の前のような場所だったということですが、ウキはよく沈んだということでした。

前回釣った国丸渡船が気に入ったということで、今回も同じ渡船屋にお世話になることになりました。
Y君と事前に電話で打ち合わせると、古和裏は尾鷲よりも近いし、出船も7時ということなので、大津に朝2時30分に待ち合わせで十分に間に合うということでした。
31日の朝2時20分ごろにY君の家に到着すると程なくしてK君がやってきました。
われわれはY君の車に荷物を詰め込み、予定通り2時30分に大津を出発しました。

車の中でY君が「どうも水温が下がっているためか食いが悪いようです。
昨日ですが、東磯はまあまあ釣れたようですが、われわれが今日行く西磯はさっぱりだったようです。厳しい釣りになるかもしれませんよ」と状況を説明します。

エサ亀で各自ボイルのLとMを1袋ずつ受け取り古和浦に向かいます。
古和浦到着は6時ごろでしたが、まだ車はほとんど止まっていません。
私は眠くなったので30分ほど車で居眠りをしておりましたら、Y君が「そろそろ名前を書いてください」と起こしにきました。
乗船場に行きますと大晦日なのにかなりの人数です。
数えると25人ほどの釣り人がいるようです。
7時前になり船に乗り込みますが全員乗れないようなので、5人ほどは、いかだに渡す小さい船に乗り込み先に沖を目指します。

古和浦の渡船のシステムですが、ここは磯を10区画に区切って1番から10番まで順番に磯を回るようです。今回の国丸渡船の磯は「角石・ヨボシ」ということです。
港を出て10分もするとわれわれの船は順番の磯に着きました。
最初に2組の夫婦連れが呼ばれて大きな岩にあがります。
「ここでは船長が名前を呼んで磯に上げるんですよ。まあ天の声というところでしょうか。ホースヘッドの取り合いがない分気楽ですね」とY君がいいます。
晴れて、底が見えるようなべた凪でしたが気温が低いのか手がかじかみます。
われわれは4番目くらいに呼ばれて、崖下にある大きな地磯の鼻に渡りました。
3人でじゃんけんをして場所を決めようということになり、角の船付は私、その横にK君、Y君という順番に並びました。

船付はこの磯の角になり右側は深く切れ込んでいるようです。
仕度をしながら撒き餌をしますと、潮はゆっくりと左のK君のほうに流れているようです。
手が冷たくてなかなか針が結べませんがゆっくりと仕掛けを作って正面の足元にウキを投入します。
ウキはツインセンサーの2B、ハリスは3号、針はグレバリの7号、水温が低いということでしたので、ウキ下は3ヒロ半でスタートします。
1投目はウキが沖から足元によってきて左に流れ、K君の前まで流れたのであげましたがエサは付いています。
変更グラスで見ると、どうもK君の前はハエ根が出ているようです。
このままでは左に流れるとK君の前のハエ根で根掛りしそうですので、私は右を向いて足元から切れ込んでいる磯際を釣ろうと思いました。
右側にウキを投入しますと、今度はゆっくりと右寄りに岸のほうをめがけてウキが流れます。
どうも、あて潮で正面は当たった潮が左に行くようですが、右側はそのまま岸に向かって潮が動いているようです。

Y君に「どうですか」と聞きますと「たまに餌がとられます」ということです。
私は餌がとられないのでウキ下を4ヒロまで落としましたが、餌はとられません。
周囲には8人ほどの釣り人が見えますが誰も竿が曲がりません。
9時ごろになり、4ヒロから少しウキ下を下げたところ、たまに餌がかじられるようになりました。
「今日は干潮が9時過ぎです。そろそろ底ですね。しばらくは潮が動かないかもしれませんよ」といってY君が竿を置いて話しかけてきました。
「かなり水温が低いのでしょうね。餌取りがいませんが、今ようやく餌がかじられました」といって私は仕掛けを上げました。

今度は餌がとられています。
餌を付け直して足元に投入します。
ウキがなじんでしばらくすると、前アタリのように少しウキが押さえ込まれてそのまま沈んでいきます。
これはアタリと軽くあわせますと強烈に突っ込まれます。
竿を沖に突き出して仕掛けを磯際から離そうとした瞬間に竿が上を向きました。
道糸から切れていました。

どうも40cmの引きではないようなすごい突っ込みでした。
ウキの入りを見て準備して合わせたのに、まったく竿が立ちませんでした。
「バラしたよ!!」と横の二人に言うとエッという顔をしていますが風でヒラヒラする道糸を見て理解したようです。
急いで浮いているウキをタモで掬いました。
足元で深く探っていると突っ込まれたときは強引に引き合うしかないですが、糸が出ている分、根に擦れる確立は高いですね。

私はもう一度来るかもしれないと思いスプールを4号に交換しました。
その後、足元で1回ウキが入り、もう少しで魚が見られるというところで、ハリス切れでバラしましたが、これはどうもフグのようです。
足元を釣るのに飽きて正面を向いて仕掛けを入れたところ、K君の前でウキが入り上がってきたのは30cmほどのフグでした。
これも水面まで浮いたところでハリスを噛み切られました。
足元でバラしたのもこいつのようでした。

迎えは2時ということでしたので、1時40分になり道具を片付けました。
Y君もK君も1回もアタリが無かったということですので、3回ウキが沈んだ私はいい目をしたということでしょうか。
「やっぱり珍道中の最後はボーズで締めましたなあ」とY君が言います。
港に帰りますと40cmのグレを釣っている人も2人いました。
若い女性がバッカンから50cmのグレを出して記念写真に納まっていましたが、これは昨日釣られたグレということでした。

当日の水温は15度程度、25人でグレは2匹ということで厳しい釣りでした。
このまま水温が安定すればまた食いだすかもしれませんね。
この時期1日やって1回のアタリをものにするのは大変ですが、また古和浦に珍道中トリオで挑戦したいものです。


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