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上野山さんからのリポート
「2回連続で1回もアタリがない」
熊野 (三重県)
2009/02/21
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2月21日は前回に引き続きぐれねっと管理人の下山さんとゆたきちさん(以下Y君)と3人で再び紀東に釣行致しました。
前回は3人ともアタリもないという完封負けでしたので、今回こそという意気込みでY君は事前に釣れている場所を入念に検討しているようでした。
木曜日にY君と場所を確認しましたら「今回は熊野にします。今はあのあたりが一番釣れていると思いますよ。ただ、私は熊野の磯は苦手ですが」というY君の話です。
今回は早めに出て、川崎渡船の仮眠所でゆっくり寝てから釣りをしようということで、大津を金曜日の夜9時30分に出発いたしました。
このところ熊野の近況として毎日40オーバーのグレが釣れているということです。
我々にも今度こそはチャンスがあるのではないかと、いやがうえにも車中の話はもりあがります。
ですが、いちばん楽しいのは行きの車の中という事が、えてして多いのではないでしょうか。
途中、餌亀で各自ボイルを2枚ずつ受け取り川崎渡船の仮眠所には1時ごろに到着いたしました。
渡船屋の仮眠所は各グループ別に部屋が確保されており、布団も用意してあります。
これで無料ですのでかなりサービス精神の行き届いた渡船屋さんです。
我々はYさんの名札の掛かっていた10畳ほどの部屋で布団を敷いてすぐに眠りに着きました。
5時過ぎに起き出して、車をすぐ近くの波止場につけます。
車は10台程度で、釣り人は全部で18人でした。
前日は低気圧が通ったという事でかなりの大荒れだったという事ですが、今日は北西の風が強く波を抑えているようです。
風が強く吹き肌寒いですが、星空が広がっているので今日は晴天のようです。
釣り人の中にY君の知り合いがおられるというので紹介していただきました。
2人とも大阪方面から通ってきているという事でした。
「グレはたくさんいるとおもいますよ。とりあえず食っているのは4ヒロから5ヒロですよ」とアドバイスしていただきました。
6時になりいよいよ出船です。
港を出ますとやがて2艘の船が追いついてきます。
各船はかなりのスピードで磯に向かいます。
「大和島」まで来ますともう1隻との間でじゃんけんとなりました。
じゃんけんには我々の船が勝ちましたので舳先にいたY君の知り合い3人が降りました。
「次にYさん用意して」という船長の声で我々3人は前に進みます。
船はすぐ先の地方よりの磯につけます。
ここは「銚子」という磯でかなり深いのでイシダイも狙えるという事でした。
磯に上がり3人でじゃんけんをして場所を決めようという事になり、じゃんけんの結果Y君が船着き、私はハナの高場、下山さんはその間という事になりました。
干潮は10時ですので今から潮が引き始めるようです。
海は思ったより凪いでいますが、たまにウネリがきてサラシが広がります。
私の釣り場は左右から出るサラシの間になりわりと釣りやすそうです。
今日もいつもと同じ仕掛けです。
竿はレイダム1.5号に道糸2.5号、ハリス3号を3ヒロとり、針はボイルグレ7号、3Bの円錐ウキに3Bのオモリをハリスに打ちます。
ウキ下は5ヒロからスタートします。
マキエをまき足元にウキを落とします。
あたりは夜が明けたばかりですのでまだ薄暗い感じです。
サラシの切れ目に落したウキはすぐ沈みそうな感じです。
いつもながら1投目は期待してしまいます。
ウキはそう流れることなく、さらしに押されてゆっくり右に行きますがまた戻ってきます。
しばらくして仕掛けを上げてみますがエサはついています。
エサをつけなおして再度ウキを落としますが、今度は左のサラシの出ているあたりで根掛かりです。
どうも潮は左に来ているのですが、さらしに押されてウキが右に行くようです。
ウキは右に行きますがハリスは左に入っているという状態です。
少し沖にウキを投げてもウキは正面で止まってしまい、サラシに押されて沈んでいきます。
ウキ下を4ヒロに上げますと今度はオキアミの頭がかじられました。
次回こそと期待を込めてウキを落としますが今度はエサがとられません。
下山さんにどうかと聞きますと「たまにエサをかじられるという事です。
その内に日は昇り、あたりは完全に明るくなりましたが誰もウキは沈みません。
私の方はまったくエサに変化がありません。
ふと横を見ますと下山さんの竿が曲がっています。
その横ではY君の竿も曲がっています。
ダブルヒットです。
下山さんの魚は浮いてきて横に走っていますがどうも頭が大きく細長いのでボラのようです。
Y君の方はグレのように思えましたので、「まずグレから掬いますわ」といって私はY君の方にタモをもって駆けつけましたが、さっき魚が見えたのになかなか浮いてきません。
ようやく浮いてきました魚は茶色く見えます。
水面に姿を現したのはアイゴでした。
それも針がエラにかかっていたのでなかなか上がらなかったようです。
下山さんのボラはバラしたようです。
「アチャー。大グレかと思ったのですがアイゴでしたか。スレだったので大きく感じたんですね」とY君が残念そうに言います。
「キューンと竿鳴りがしたので気持よかったのではないですか」とききますと「竿が鳴ったのは私です。もしかしたらグレではなくてスズキだったかもしれません」と下山さんが少し残念そうにいいますので「あれは完全にボラでしたよ。黒くて頭が大きかったですからね。とりあえず2人とも外道でホッとしました」と私はいいました。
今が時合かと3人とも熱心に打ち返しますがウキは沈みません。
そのうちに9時過ぎになり船が弁当を届けてくれました。
弁当はまだあたたかくてとても美味しかったです。
私は一度やってみようと思っていた全誘導の仕掛に変えてみましたが沖目に投げたキザクラの黄色いウキは沈むにつれて足元によってきます。
これではダメだとまた円錐ウキに戻します。
今度はもっと深く探ろうと思い竿2本まで浮き下をさげて沖目を狙いますが、ウキが流れないので期待が持てません。
沖を漂っていた海藻が近づいてきたと思いましたら急に潮が「カモメ」に向かって流れ始めました。
チャンス到来かと思い仕掛けを投げますがウキは竿2本ほど先にいきますと沈みこんでしまいます。
そのまま道糸を張り気味にしていますがアタリはでません。
その潮もやがてなくなり、また潮はゆっくり左に流れ始めました。
あまりに釣れないので私は下山さんのところに竿をもって移動しました。
下山さんの横に行ったときに私は足を滑らせて、なんと下山さんのバッカンを蹴っ飛ばしてしまいました。
バッカンはゆっくりと沈んでいきます。
下山さんが急いでタモで掬おうとしましたがバッカンはタモに収まりきらずにゆっくりと海の底に消えていきました。
「最初でなくてよかったですね」と下山さんが声をかけてくれましたが私は申し訳ない気持でいっぱいでした。
ウキを入れますとエサがとられています。
「バッカンをひっくり返したのでいいマキエになったのじゃないですか」とY君がいいます。
皆さん気合が入りますが魚は釣れません。
その後渡船が前を通るまで粘りましたが今回もグレはボーズとなってしまいました。
私はまたしても一度もアタリがありませんでした。
港に帰りますと、皆さんどうもあまり釣れていないようで、誰も検寸台にグレを出しませんでした。
Y君の知り合いで大和島に乗った方はイサギが釣れたということでしたが、グレは出なかったということです。
この渡船屋さんは港で料金を払うときに暖かいコーヒーもサービスしてくれました。
愛想のいい奥さんと言い、仮眠所といいサービス満点ですね。
これでグレが釣れれば文句なしですが。
帰りの車のなかでY君は「このままでは終われないでしょう。また来週も行きまっせ」と元気いっぱいでした。
帰りには、いつもの尾鷲のミカン屋にいき私はネーブルを2kg買って帰りましたが家族にはこれが一番の土産になったようでした。
下山さんもネーブルを2kg買ったので「大グレ1匹の重さですね。クーラーからですのでちょうど入りますね」と言いましたら苦笑いをしていました。
私は2回連続で1回もアタリがないという厳しい結果となりくじけそうですが、明けない夜はないと信じてまたグレ釣り修行に励みたいと思うしだいです。
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