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 上野山さんからのリポート
 「相棒の連敗記録は止まった」

  西小川 (福井県)
   2009/04/12

 


4月12日の日曜日は先週に引き続き西小川に釣行しました。
先週はなにか大物をバラしたということで気合が入りますが、土曜日の夜は京都に行っておりました。朝はとても起きられないので、日曜日は相変わらずSさんと午後からの気楽な釣行となりました。
どこに気合が入っているといわれればそれまでですが、小遣いの少ない中年オヤジにとって毎週釣りに行くということはなかなか大変なことです。
今回は12,000円の給付金も入ったことですので京都にも遊びに行けますし、2週連続で釣りにも行けます。
この制度、毎年やってもらえないものでしょうか。

今週はいつに無く晴天が続いております。
満開の桜がなかなか散らずに目を楽しませてくれます。
敦賀市にあります桜の名所の金ヶ崎神社では、桜の小枝を交換し合う花換え祭りも行われております。
ここは日本歴史公園100選にも選ばれた由緒ある観光名所です。
なんと、うちの娘が巫女装束で境内の売店で桜の枝を販売するアルバイトをするということになり、こんな機会はもう無いだろうということになり、日曜日の午前中は妻と桜を見に行くついでに娘の巫女姿を記念写真にとりに行くことになりました。

グレネットに釣行記を書き始めたころには、娘はまだ小学生でガマカツのカレンダーに「糸を出しては地獄行きです」などと落書きをしたりしておりましたが、月日の経つのは早いもので、その娘も今年から大学生です。
嫁さんと娘と3人そろっての記念写真も撮り終わって、宮司さんに挨拶を済ませて西小川のすみや渡船に電話を入れると、11時半に出る午前中の人の回収の船で出てくれんかということです。
時刻は8時過ぎです、先週と同じように午後1時ごろから出船する予定でしたので急いでSさんに後1時間ほどしたら迎えにいくと電話をしてサンスイ釣具にオキアミを予約します。
急いで金ヶ崎神社を後にして自宅に帰り用意をします。
このところ日中は暑いのでカッパは用意せずにシャツと綿のズボンでの軽装で行くことにしました。
今日は朝から南風が吹いていて気温は25度にもなろうかということです。
妻には「この南風ではベタナギでたぶんボーズかもしれないよ、まあ磯で昼寝でもするわ」と言って自宅を後にしました。

11時過ぎに西小川のすみや渡船に着きますともう一人の京都からの釣り人が出船を待っていました。
船長と最近の釣れ具合などを話しているうちに11時30分となりました。
「上野山さん、今日は奥の磯にも渡しているので西小川の磯見物にちょうどいいやろ。今日は敵討ちで前回の場所に乗るか」と船長が聞いてきますので、この1週間バラした光景が頭から離れない私は「前回の場所でお願いします。今日は分かれて乗ります」とSさんとは分かれてのることにしました。

渡船は渡船区の一番奥の和田戸崎から釣り人を回収しますが、どうもエサトリがいないというようなことを各釣り人が言っています。
この数日暖かい日が続いていますが、案外海の中は水温が上がっていないのかもしれません。
結局午前中の釣り人は10名ほどいて誰も釣っていないようでした。
船は先週私がバラしたボラグリまで引き返しました。
私は朝の人と交代でボラグリの正面にのり、Sさんは私の20mほど離れたボラグリの左端にのりました。
Sさんとは大声でしゃべれば聞こえる距離です。
南風の微風で海はベタナギで海底がうっすらと見えます。
じっとしていても汗をかくような日差しが照りつけてきます。
私はマキエの用意を済ませると、コンビニで買ってきたオニギリを食べました。
2個目のオニギリを食べていると、用意を済ませて釣り始めたばかりのSさんの竿が曲がっています。
なんと、Sさんが1投目でかけてタモで掬ったのはグレでした。
「タナはどれくらい?サイズは35cmくらいですか」と聞きますと「4ヒロ、これは、40cmはあるな」という声です。
まだ、12時過ぎというのに時合到来でしょうか。
これは一大事と私も急いで前回の0号の竿を出して仕掛けを作って投入します。
ですが、タナを深くとってもエサは取られません。
潮の流れはゆっくりと左に行ったり右に行ったりします。
結局このあと二人とも餌もとられずに終了の5時30分となりました。

港に帰って8人ほどの釣り人のなかで、釣ったのはSさんともう一人の方が30cmほどのグレを1匹でした。
だれもチヌは釣れていないようでした。
船長が「どうやった」と聞いてきましたので「私はボ−ズですが相棒が敵を討ってくれました」というと「そらよかったな。どれ見せてみな」といいます。
磯クーラーからグレを取り出すSさんは注目の的です。
渡船屋の物差しで測りますとSさんの釣ったグレは43.5cm、重さ1.7Kgでした。
Sさんは、船長に写真を取られたり、魚を持ち上げるポーズをとったりしていて、いつに無くうれしそうです。
ちなみにSさんの仕掛けですが遊動の円錐ウキBで、Bのオモリ、ウキ下4ヒロに道糸2.5号、サルカンを挟んでハリス2号、チヌバリ3号ということです。
「なんで、チヌ釣りに2号のハリス使っているの」と聞きますと「あんたみたいに大物が来てもバラさないようにだよ」といっておりました。
かかったグレは前の根に持ちこまれそうになったけども、強引に竿で引っ張り出したということでした。
Sさんは、「タモに入ったのを見て大きくてビックリした」といっていました。

「いつも、このノッコミ前の時期は20人ほどいて釣れるのは一人か二人やと言っていましたが、今日はその一人になりましたね」というと「まあ、マグレと思うけど、そんなこともあるかな」と長年の連敗から脱出したSさんは得意げでした。
Sさんのグレの記録は34cmということでしたので大幅に記録を伸ばしたことになります。
本当に不思議ですが若狭方面ではこの水温が低い時期にたまに大型グレが釣れます。
特に今日はエサトリもいなくてチヌも釣れないような水温でしたが、不思議とグレが釣れました。
私はまた連敗記録を伸ばしてしまいましたが、相棒のSさんの連敗記録が止まったのでよしとすべきでしょうか。
でも、本当は釣りたいですね。

家に帰って結果を嫁に話しましたら「20人いて大物が1匹ということは、確率からいったら20回行ったら釣れるということやないの。あんたも、ボーズが続いているけど20回も行けば釣れるんじゃないの。今までSさんだって西小川ではほとんど釣ってなかったでしょう。何度も行けばいいときもあるんじゃない。でも、ボーズが続いてアユ釣りのシーズンもくると、ずっとボーズのままシーズン終了となるね」と恐ろしいことを言っています。

ホンマにこのまま6月のアユ釣り解禁までボーズが続いたらどうしようかとも思ってしまいます。
前回も書きましたが、決して明けない夜はないのです。
いつか朝日が差し込むことを念じつつ、今週末も行こうかともくろむ私です。
今シーズンは当分釣れるまで、西小川に通うつもりです。
いや、仮に釣れてしまっても通うことでしょう。


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