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上野山さんからのリポート
「はるばる四国まで来たのにアンタが釣れてきたのか」
武者泊 (愛媛県)
2015/01/28
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1月28,29日は2年ぶりに、サンスイ釣具店のご主人のM君と四国へ釣行いたしました。
M君と最後に釣行しましたのは2012年2月の武者泊ですので、今回は実に3年ぶりの釣行となります。
四国には同じ12年の5月にぐれねっと管理人の下山さんと行ったのが最後ですので、この3年弱は四国には行っておりません。
思い返せばこのブランクの3年間には父親が無くなったり、団体の会長を1年間引き受けたり、14年近く付き合っていた友人が無くなったりといろいろありました。
忙しくて釣りにもそういけませんでした。
またこうして、友人と久しぶりに釣りに行けるということは本当に幸せなことだなと改めて思いました。
M君は年に3,4回は釣具店のヒマな1,2月に四国に釣行しているようです。
今回M君とは天気が良ければ鵜来島に行こうかと話しておりましたが、天気図を見ましたら風が強そうなので今回も愛媛県、武者泊の、いろは渡船さんにお世話になることにいたしました。
1月27日は仕事を早めに終わって、急いで自宅でご飯を食べて6時40分には敦賀を出ました。
車はM君所有の20年選手のボルボのワゴンです。
武者泊までは片道約620Kmです。
今回、いきの運転はM君がやってくれました。
道中は何のトラブルもなく走り、武者泊には2時前に到着いたしました。
渡船は6時40分に出港ということで6時に起きればよいようです。
我々は少し車で話をして、仮眠所で布団をかぶって寝ました。
朝6時前に起きますと、仮眠所で一緒に寝ていた人がM君に「あんた大きいイビキやな。無呼吸症かもしれんから見てもらったほうがええで」と言っています。
私は疲れて寝ていたので、そう気にはなりませんでしたが、M君はたいそう大きなイビキをかいていたようです。
私は仮眠所で着替えを済ませてから車に向かいます。
外はそう寒くはなかったですが、少し小雨が降っています。
今日のいろは渡船の釣り人は7名です。
定刻の6時40分に船はスローで港を出て行きました。
やがて船は「ガマゴウラ」の近くで速度を落としました。
「ホンガマ」には常連さん2名が下りるようです。
ガマの2番は他の2人組が下りたいようです。
「Mさんたち、ガマの1番とクジラに分かれて乗ってくれんか」と船長が言いますので我々は別々の磯に乗ることになりました。
7時頃になり船はホンガマ、ガマの1番とつけていきます。
ガマの1番はM君が下ります。
私は以前M君と来た時にガマの1番に下りていますが、その時は30cmほどのグレ2匹に大バラシが3回ほどあったと思いました。
ここはグレ以外に何か大物がいる磯です。
ガマの2番に二人組を下して、船はワンドの中の磯に1人を下します。
後は私の番です。
船はかなり武者泊の港のほうまで戻ります。
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ガマの1番に乗ったM君 赤い防寒具です 足場はよくないようです
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私は、最後にクジラという港に近い磯に乗りました。
空はだいぶ明るくなってきました。
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船から見たクジラ 本当にクジラのような形だ |
クジラは岸よりにある、あまり潮が通らないような感じの磯でした。
私の印象では若狭湾のチヌ釣り場のように思いました。
船長に聞きますと船着きでやってということです。
船着きから偏光メガネで底を見ますとダラダラと深くなっていく磯です。
右側は磯際から切れていますが、その右側には大きなシモリがあります。
全体に浅そうな感じです。
潮は今が満潮で昼にかけて引くようです。
天気は薄曇りで、雨も止んで北風がたまに左から吹き付けます。
釣りのコンディションとしてはいいほうです。
今日の道具立てです。
竿は亡くなった友人の奥様から譲っていただいた、かつて友人が使っていたガマの競技1.5号。
道糸4号、大物はこないような雰囲気ですので、ハリスは4号を使わずに3号2ヒロとしました。
ハリはグレバリ8号で道糸とハリスを直結にして直結にしたところに黄色のナビウキをつけました。
ウキは小粒のシマノのG3の赤いウキをナビウキの半ヒロ上にヨウジで止めます。
ウキ下は2ヒロ半でスタートです。
エサはボイルのオキアミ3Kgを2袋です。
マキエサを打ちますと、ゆっくりと沖に出て行きます。
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クジラの船着きの釣り場
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足元に投入したウキはゆっくりと沖に出て行きます。
ナビウキが先行するように道糸を少し戻します。
何か釣れそうな雰囲気はあります。
しばらくして竿を上げますとエサがありません。
エサ取りがいるようです。
2投目もエサがありません。
3投目は少し沖にウキを投げます。
ウキはシモっていきますがアタリは出ません。
エサは残りません。
ウキ下は2ヒロ半ですが20cmほど浅くします。
アタリが出ないので、これは気分の問題でしょうか。
10投目くらいでしょうか、沖に投げたウキが1m以上シモっていきましたので、半信半疑で合わせましたら魚が乗りました。
これはかなりの手ごたえです。
竿を立てたときに、なんとドラグが滑ってかなり糸が出てしまいました。
あわててリールのドラグを締めてやり取りをしましたが魚は大分潜ったようです。
事前にドラグの調整をちゃんとしていなかったのでこんなことになってしまいました。
竿を立てて魚を浮かそうとしたときに、竿が跳ね返ります。
ハリスが切れたのかとみてみましたら、ハリはついています。
これはハリハズレでした。
グレのような引きに思いましたが、久しぶりの四国で最初のアタリはバラしてしまいました。
その後はアタリが無くエサがとられ続けます。
ハリのチモトがギザギザになっていますのでフグ系のエサ取りがいるようです。
そのうちにウキがシモッた時に合わせましたら15cmほどのカワハギが釣れました。
これはエサ取りに苦戦です。
11時頃でしょうか沖に流れたウキが入り合わせましたら竿をたたく引きです。
これは30cmほどのアイゴでした。
釣れたアイゴは放流しました。
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11時ごろ釣れたアイゴ30cm
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アイゴがもう1匹釣れた後はまたエサがとられ続けます。
潮は右にゆっくり流れているようです。
たまにエサが残りますので、ウキ下を深くして3ヒロ弱としました。
潮が右に行っているのでしたら、マキエも右側できいているだろうと、ウキを磯の右手の大きなシモリの前に投入してウキの頭にマキエを打ちます。
右に投げて2投目でしたか、仕掛けが馴染んだ時にウキがスッと入ります。
合わせますと、竿が伸されるような強烈な引きです。
レバーを緩めて糸を出し、竿を立てますが魚は正面沖に向かって走ります。
何とか竿を倒して、いなして魚をこちらに向かせてやり取りをします。
強い引きで竿が伸されそうになりますが、磯が浅そうですので糸はあまり出しません。
竿を曲げてこらえます。
竿はきれいに海面に向かってカーブを描いて耐えています。
ガマの競技1.5号がこんなに曲がるのは初めてかもしれません。
これは4号を結ぶのだったと一瞬思いましたが、3号でもかなりの大きい魚は取っていますので大丈夫と自分に言い聞かせます。
こんな時に弱気になって糸を出したら、たいがいは根ずれで切れてしまいます。
最初は強烈な引きでしたが、途中から魚はそう引かなくなりました。
竿をたたかないので、アイゴやサンノジではないようです。
グレにしては引かないな、でもやたらに重いなと思いながら寄せてきますとウキが見えてきました。
水面を通してギラリと魚が光ります。
やがて海面に横たわったのは大きなチヌでした。
はるばる四国まで来たのにアンタが釣れてきたのかと、若狭では普段チヌばかり釣っていますので脱力してしまいます。
このチヌは手で測ったところ56,7cmあるように思いました。
若狭では超大物です。
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12時ごろ釣れた大チヌ
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これも外道ということで磯の裏側に持って行って放流いたしました。
その後はエサがとられ続けて終了の2時となりました。
迎えの船でM君に聞きましたら、グレは35cmほどを2匹釣ったということです。
新調したガマカツの竿、アテンダー2号、ハリス4号で70cm弱のアオブダイを釣り上げたということです。
でもその後コロダイらしい引きで、4号ハリスを3回飛ばされたということです。
ともかくアオブダイの記録更新ということで、アテンダーがよかったのかなと言っておりました。
他の釣り人もグレは何匹か持っているようでした。
私はグレボーズという結果になりましたが、四国に持ってきた友人の竿を曲げることができましたのでまあ満足でした。
港ではガマゴウラに下りた釣り人が48.5cmのグレを出していました。
仮眠所に戻って料金を支払って我々は1本松温泉に行き温泉で疲れをいやして、地元のスーパーで夕食を買ってまた仮眠所に戻り食事と反省会をしました。
なにも反省することはないのですが、出た話では二人で磯に乗ると違うタナでやって釣れるタナを探したりできるので、やはり二人で乗ったほうがいいということです。
食事中に船頭さんがタバコを吸いに来て最近の磯の状況などを話してくれました。
その日により手前のガマゴウラ周辺が釣れたり、鼻面岬周辺が釣れたりしているということでした。
日曜日は鼻面岬よりも手前のガマゴウラが釣れたので今日はガマゴウラ周辺に下したということでした。
私の釣ったクジラという磯でも日曜日はグレが釣れたということです。
でも、昨年はクジラで64cmのチヌが釣れているということですので、あそこは大きなチヌの付き場になっているようです。
「明日は釣れなくても二人で磯に下りましょう」という反省をして、7時前には眠くなりましたので私は横になりました。
M君はイビキで他の釣り人に迷惑になるといけないといって車で寝ました。
翌日は今日よりも風が弱まりそうで、釣り人も多そうです。
私は布団に入って1回目のバラシを思い返いしました。
何でリールのドラグの調整をちゃんとやっておかなかったのだろう、と反省しているうちに眠ってしまいました。
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