上野山さんからのリポート

　上野山さんからのリポート
　「小春日和に友人と釣りに」

　敦賀市内の波止場　(福井県)
　20115/11/05

１１月５日は午後から休みを取って友人のU君と釣りに行ってきました。
U君は私よりも１歳年下で、私と何度か四国に釣行したことのあるT君の友人でもあります。
U君はT君と四国にも何度か釣りに行っていますので、グレはよく釣るという話です。
U君は今回「ぐれねっと」に初登場です。
U君も「ぐれねっと」の読者ということで、たまにU君と会うと釣りの話もします。

１週間ほど前にU君から連絡があり、U君が友人と敦賀市内の波止場に言って釣りをしたら「２５cmほどのグレは５,６匹釣れたし、友人は糸を切られてバラシした」ということです。
「近いうちに一緒に釣りに来ませんか」ということでしたので、５日は春のような穏やかな天気になるというので午後から休みを取って釣りに行くことにしました。

私は秋になって若狭、越前と２回グレ釣りに行きましたが、２回ともコッパグレしか釣れませんでした。
特に２回目の越前糠の地磯では、日暮れまで１０cmグレの猛攻に会ってしまいました。
３度目の正直ということでU君おすすめの波止場に行くことにしました。

５日の午前中にU君にホンマに昼から釣りに行けるかと確認の電話をしましたら「もうエサは溶かしてありますよ、いつでも行けますよ」ということです。

午後２時にサンスイ釣具店にエサを取りに行きますと、ほどなくU君が現れます。
今日のエサはお互いオキアミ１枚ずつをマキエにして、私はつけエサはレンガのボイル、U君は生オキアミのパックになったものを使用することにします。
配合エサは混ぜないことにしました。
昼から波止場で２時間ほどの釣りですのでエサはこんなもので充分でしょう。
エサ代は一人千五百円ほどしか掛かりません。
これで本当にグレが釣れるとなると、わざわざ渡船料金を払って沖磯に行かなくてもよいように思いますね。
「こんなに天気が良くて凪だと釣れないのではないの」とサンスイの旦那に言われますが「コッパグレでも釣って遊んできます」と言って我々は出発しました。

波止場につきますと、サビキ釣りをしている２人組がいるだけでどこでも自由に釣れそうです。
堤防に道具を置いて堤防からテトラに渡って釣りをしますが、ここのテトラは足場が良いので釣りやすそうです。

U君と私は並んで釣ることにしました。
まず活かしバッカンに海水を入れ、魚が釣れたときの用意をします。
そして、マキエバケツをテトラのなるべく水平になった場所に置きます。
シャクで足元のテトラの先にオキアミを撒いてみますとさっそくスズメダイが出てきます。
５分ほど撒いていますとスズメダイの下に２０cmほどのグレが出てきました。
これを見て、私は今日こそはグレが釣れると思いました。

５分ほどマキエをしていますと仕掛けを作ったU君が竿を出しました。
私も堤防に戻って竿を伸ばすことにします。
私が道糸にウキをつけていると、「おお、釣れたぞ」と言ってU君がグレを抜きあげます。
これは２５cmほどありました。
竿を堤防側に向けてもらい、私がグレを外して活かしバッカンに放り込みました。

なんとU君は１投目からグレを釣り上げました。
「上野山さんがマキエをしてエサ取りを足元に集めてくれたので、竿１本ほどのところにウキを投入して釣れましたよ。ね、言った通り釣れるでしょ」とU君は鼻の穴を膨らまして言います。

竿を出すU君　この日は小春日和の穏やかな１日でした

U君の仕掛けを見ますとハリスは１ヒロほどでウキを３０cmほど遊動にしています。
グレを外す時にハリを見ましたら６号程度のようです。

今日の私の仕掛けです。
竿はレイダムの１．５号にリールはシマノのブレーキ付のもの。
道糸３号にハリス２号を１ヒロ少しとり直結します。
釣研の０号の小ぶりの円錐ウキをヨウジで道糸に固定します。
針はグレバリの６号で始めました。

足元にマキエを打ち竿２本ほど沖に仕掛けを投入してウキの頭にオキアミをかぶせます。
２投ほど空振りの後、ゆっくりウキが入り２４cmほどのグレが釣れます。
これは活かしバッカンに放り込みます。
その後連続で同じようなサイズのグレが釣れました。
３匹目は寄せている途中に足元のテトラに入ってしまいました。
「大きなグレでテトラに入られた。３０cmはあるよ」とU君に言います。
糸を張っていましたら、グレが出てきて抜きあげましたら２５cmほどに縮んでいました。
「あれ、おかしいなグレが縮んでしまったわ」と言いましたら、「あんた意外とウソつきやな」とU君に言われてしまいました。

そうこうしているうちに後ろから声が掛かって振り返りますと、以前四国に釣行したT君が堤防から見ています。
T君に昼ごろに、急だが今日釣りに行けるかと電話したのですが、今日は用事があるので行けないということでした。
用事を終えたT君はわざわざ見に来たようです。
T君が来る前に、私は足もとに出ているテトラにハリスがこすれて切れてしまいグレをバラしています。
コッパグレといえども、足元では強引にやり取りをしないとハリスがテトラにこすれます。

「どうや、釣れてるか」とT君が言いますので活かしバッカンを覗いてもらいます。
U君はサヨリも３,４匹釣りあげバッカンに入れていますので、バッカンの中はけっこうにぎやかです。

やがて、４時を過ぎてあと１時間ほどになりました。
サヨリやらアジに邪魔されますが二人とも２５cmほどのグレは４,５匹ずつ釣り上げました。「あとは日が落ちてから30ｃｍのグレが来ればいいですね」とU君が言います。
マキエを打ちますとスズメダイやアジのエサ取りが集まってジャボジャボという音がします。
「このエサ取りはいかにも日本海側の釣という感じですね。のんびりした釣りで、今日は天気も穏やかないい釣り日和ですね」とT君が言います。
彼も本当は竿を出したかったことでしょう。

５時前になり太陽が山の影に入りあたりが暗くなってきました。
竿２本ほど先に投入したウキが入り合わせますとこれはいい手ごたえです。
竿を立てないようにやり取りして足元に寄せた後は一気に浮かせます。
掛かったグレは３０cmほどありそうです。
グレは暴れまわって、ハリスがテトラにこすれそうですが、今度は竿を立てて、グレがテトラの切れ目に潜り込もうと走っても糸がテトラに当たらないように強引に引っ張ります。
「タモ出しますか」とT君が言いますので「タモ頼みます」とお願いします。
タモはあらかじめU君が自分のタモを組み立てていました。
T君の差し出したタモにグレは入ったのですが、タモを上げますとタモの網がずれてタモが半分ほどになってしまいました。
これにはT君も私も大笑いをしました。
「U君は今までタモを使ったことが無いんじゃないの」とT君が言って、さらに二人で涙が出るほど笑ってしまいました。
このタモの様子は、あまりにも可笑しかったので私がカメラで撮りました。
釣り上げたグレは活かしバッカンのスケールで測りましたら３０cmはあるようでした。

グレを掬った後、半分になってしまったU君のタモ網

タモの件で大笑いをして時間をロスして時合を逃したのか、その後、私は２５cmほどのグレが２匹釣れただけで日没となりました。
U君も私が３０cmのグレを釣った後は一緒に馬鹿笑いをしてしまい（泣きながら笑っていたかもしれませんが・・・）日が落ちてからは２５cmのグレ１匹でした。
T君も帰り、我々は魚を持って帰るだけシメて２３,４cmのグレは放流しました。

釣り上げたグレとサヨリ　２時間の釣では退屈しませんでした

帰りにサンスイ釣具によって、「３０cmのグレが釣れたよ」と言いましたらご主人は「ようこんな日に釣れたな」と驚いていました。
ご主人が、「サヨリは刺身にするとおいしいで」というのでU君からサヨリ２匹を分けてもらいました。

自宅に帰りましたらまだ５時半ごろでした。
昼まで仕事をしてから支度をして、手軽に行ける波止場で30ｃｍのグレが釣れるというのはありがたいことですね。
U君とはまた行きましょうと言ってサンスイ釣具店で別れました。

持って帰ったグレ30ｃｍとサヨリ　グレは太っていた

家に帰って道具を洗い、妻にサヨリの刺身を作ってもらい生姜で食べましたら何とも上品な味でおいしかったです。
近所の酒屋に行き刺身に会うお酒をくださいと言いましたら「早瀬浦、越の雫」がお勧めですと言われ買いましたが、このお酒は４合瓶でエサ代よりも高かったです。
早瀬浦はあっさりして何とも上品な味で、サヨリの刺身ととてもよく合いました。
妻と娘と３人で刺身をつまんだのですが、４合瓶はほとんど娘が飲んでしまいました。

今日は小春日和に友人と波止場に釣りに行って大笑いをして、ほんの少しですが釣果もありました。
家族で新鮮な刺身をつまんでお酒を飲めるという、庶民のささやかな幸せを感じた１日でありました。

TOP　釣行記index　次のページを読む