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 上野山さんからのリポート
 「海の中はグレだらけ

  泊 (福井県)
   2021/05/15

 



5月15日の土曜日は釣友のFさんと若狭の泊に釣行いたしました。
私にとっては2週連続の泊です。
前回はボーズ逃れの30cmのチヌ1匹でしたので、今回はマダイかグレを釣りたいところです。

大谷渡船に前日電話をしたところ、何とか1番船に乗れることになりましたので、サンスイ釣具店に朝5時過ぎにFさんと待ち合わせいたします。

私はオキアミ2枚にボイルの着けエサ、集魚剤はメガブルーを購入しました。
Fさんはオキアミを3枚持って行くようです。

5時半にサンスイ釣具店を出発して6時半には大谷渡船の駐車場に到着いたしました。
我々が車を止めますと次々にお客さんがやってきます。

渡船屋で船長と話をしますと「昨日も船は出したが釣っているのは30cmほどのグレがメインやな、チヌはそろそろ終了で釣れても35cmまでや」ということです。
私は今日もマダイを狙って2号の竿を持ってきましたが、前回はチヌ1匹しか釣っていませんので、マダイをやめてグレ狙いでもよいかなという思いも少しありました。
この辺がボーズを恐れる、気の弱い釣り人です。

出船前の船長との打ち合わせで、私とFさんは長崎の向こう側の磯に渡るということになりました。
Fさんは渡船区の一番端の「ウマノセ」が希望のようです。
私は前回マダイを釣った無名磯に下りようと思っていました。
Fさんとは、今日は分かれて磯に下りてお昼の見回りで合流しようかと話をしました。

今日は、海はベタ凪ですが南の風がかなり吹いています。
晴れているのでシャツ1枚でいいくらいです。
気温は27度まで上がるということですので、飲み物は多めに持って行きました。

7時半に船は港を出て、釣り客を希望の磯に下ろしながら渡船は奥の磯に向かっていきます。
最後に私とFさんと二人になったところで船長が「オッ、今日の凪では小滝のチョボに下りられるな」といいます。
「上野山さん、ここは今日みたいなベタ凪の日でないと下りられないし、グレも良く釣れるよ」ということで、船長の勧めで私は急遽方針変更して、前回マダイを釣った磯ではなく「小滝のチョボ」に下りることにしました。
いったん「ウマノセ」まで行ってFさんを下ろしてから船は「小滝のチョボ」まで戻ります

ここは海面から1mもない低い磯で、3m四方ほどの大きさしかありません。
今日はマダイ狙いではなくグレ狙いに方針変更です。
竿はアテンダーの1.5号、道糸2.5号、ハリス2号1ヒロを直結いたします。
ウキは小粒のBとして、ウキゴムの下にBのオモリを打ちました。
風が強いので、ハリスがなじむようにとガン玉6号をハリスの中ほどに噛みつけます。
ハリはコッパグレが針を飲まないように、マダイ用に用意したグレバリ9号を結びます。
前回の釣行でエサ取りのスズメダイが出てきていたので、ウキ下は2ヒロから始めます。

 

小滝のチョボ  磯の後ろから撮っています 荷物の手前は2mほどしかありません


マキエを撒きますと、エサ取りのスズメダイが水面まで上がってきます。
私はマキエを足もとに撒いてスズメダイを寄せてから2,30m沖にウキを投入して、ウキの近くにそっとマキエを撒くという釣り方でグレを釣りました。
潮は左にゆるく流れます。
風と潮の方向は同じですのでやりやすい条件です。

2投目に25cmほどのグレが釣れましたので今日はグレが釣れると思いました。
その後は30cm前後のグレが5匹に1匹くらいの割合で釣れます。
今日はフグに邪魔されません。
調子が良いと1投1匹でグレが釣れます。
魚のハリを外すのが大変です。

潮が緩みますと沖に投げたウキの周りが茶色くなり、スズメダイが着けエサに群がります。
沖にもスズメダイがいますので、沖にマキエを打ってスズメダイを集めてから、マキエと違う場所にウキを投入します。
タナを1ヒロ半ほどにしましたので、仕掛けを投入して1分以内にアタリがなければ仕掛けを回収しますので、なんともせわしない釣です。
潮が流れるときは連続で25~30cmのグレが釣れますが潮が緩みますと、とたんにスズメダイにエサを取られます。
この釣り方はマキエでスズメダイを遠ざけておいてグレを釣りますので、マキエの切れ目が縁の切れ目のような釣りです。

11時頃にはマキエを半分ほど使いましたが、活かしバッカン代わりの磯クーラーには27cmから31cmのグレを8匹キープいたしました。
25cmまでのグレは、30匹以上釣っているのではないでしょうか。
私はもうこれで十分と思いました。

そのうち30mほど沖に投げたウキがスッと沈み強い引きが来ました。
これはグレならば40cmは超えるだろうと思い慎重にやり取りをしましたが、掛かった魚は足もとまで寄ってからゴンゴンと頭を振ります。
これはチヌの引きです。
タモに入ったのは42cmのチヌでした。

 

11時過ぎに釣れたチヌ42cm


マキエが効いていたのかチヌも1ヒロ半のタナまで上がってきました。
このころから南東の風が強くなり沖では白波が立ち始めました。
11時半まで釣りをしましたが風が弱まらないので、私は道具を片付けて12時の見回りで磯を変わろうと思いました。

12時の見回りで私とFさんは、港のほうに戻ったところの「イグリ」という沖磯に下りました。
この磯はチヌ狙いならばA級磯です。

私はここで釣りをするのは初めてです。
私のマキエはもうバッカンに4分の1ほどしか残っていませんでした。
Fさんがオキアミを半分やるというので、オキアミ半分と集魚剤を補充しました。
私が「イグリ」の船着きで竿を出し、沖向きにFさんが竿を出しました。

この磯の船着きは釣りやすいのですが、船をつけたときからすでに足もとにスズメダイが浮いています。
ここでもマキエを足もとに打ちウキを遠投して釣ります。
磯に付いていたスズメダイは「オッありがたや」と言わんばかりにマキエに群がります。
沖に遠投しても、この磯ではさらに小さい20cm程のグレが釣れてきます。
スズメダイも沖まで出て来ます。

3時過ぎに突風が吹き、足元に置いていた私のタモが海に落ちましたが、Fさんのタモを使って何とか回収いたしました。
風の強い日は油断禁物ですね。
Fさんは突風の時にバッカンがひっくり返ったということで、内向きに釣り座を替えて私と並んで釣りを再開いたしました。

 

磯替わりしたイグリ  隣で竿を出すFさん この頃は天気が悪くなってきていた


やがて4時になりましたので私は竿を置きました。
磯替わりした「イグリ」では29cmと30cmのグレを追加しました。
この磯でも1ヒロ半で30cmのチヌが釣れました。
このチヌは放流しました。
やはりマキエが効きますとチヌも浮いてくるのですね。
今日は潮が流れたためかベラやガシラは1匹も釣れませんでした。
フグも2匹しか釣っていません。
さらに水温が上がったのでしょうか、先週とは魚の活性が全然違いますね。

私は27cmから31cmまでのグレ10匹を磯クーラーに海水を入れて活かしておきました。
チヌは42cmと30cmを釣りました。
今日は20cmから25cmのグレを50匹以上は放流しています。
全部でグレは60匹以上釣っているのではないでしょうか。
海の中はグレだらけだったのではないでしょうか。
なんとも忙しい釣りでした。

Fさんは最初に下りたウマノセではエサが取られずに、5ヒロ前後で30cmまでのグレを2枚釣ったということです。
イグリでもグレを追加して30cmまでを4枚持って帰るということです。

やがて4時半になり船が迎えに来ました。
磯から友人に電話をしましたところ魚をもらってもらえるということですので、今日は42cmのチヌ1匹とグレを9匹持って帰ることにしました。

 

今日の釣果 チヌ42cm グレ27cmから31cm9匹を持って帰ります


今日は急に暑くなって南風も強くなり釣り人には酷な1日でした。
車に乗ってから、Fさんに「4時半までで、もう充分ですね」といいました。
「ほんまやな」とうなずいたFさんも疲れた顔をしていました。

友人に魚を配って、家には30cmのグレ3匹を持って帰りましたが、魚を受け取った嫁さんは私が大変な思いをして釣った魚ということは知らないようです。
釣ったグレは翌日刺身で食べたところ、脂がありとてもおいしかったです。

次回もグレを釣ろうと思いますが、いそがしくて疲れる釣りですので、釣る時間はもう少し少なくてもいいかなと思いました。


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