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 上野山さんからのリポート
 「風の強い日に釣りをしてはいけない」

  泊 (福井県)
   2023/04/11,15

 


4月11日の火曜日にまた泊に釣りに行きました。

この日は南風でしたが釣り客は2人ということです。
午後から、風が南西になり波が出るかもしれないという予報です。

前回は平日に釣行したにもかかわらず、人数が多いということで私はあえて「門の鼻」に下りました。
今回は2人ということですので、時間は短くても1級磯で釣ができるのではないかと思いました。 

5時前に港につきますと、今日は私と京都の方と二人で出船ということです。
京都の方は「ヒナダン」が希望ということでした。
この方も今年泊で40cmオーバーのグレを釣っているということです。
2人そろいましたので5時半に船は港を出ました。

奥の磯の近くまで来ると結構南風が当たります。
これでは、やりにくいということで京都の釣り人は「カメ」の北向きで竿を出すことにしました。

私は船長と相談して「長崎」に下りました。
大きな長崎の磯を貸し切りで釣れるということはありがたいですが、南向きのポイントは風がまともに当たりますので、北向きで竿を出すことにしました。
船をつけますと船長が「3時の迎えまでできると思うけど、風が強くなってきたら電話して」といいます。

 

長崎の北向きの釣り場


私は3時までのつもりで釣りを始めました。
比較的足場の良いところにバッカンを置き、支度をします。
竿を組み立てて、足元のタナを測ります。

今日前回と同じ仕掛けです
ハリスは2.5号、グレバリ7号を使います。

この場所は足もとがだらだらと下がっている感じで、竿2本までは4ヒロほど、その沖では6ヒロほどありそうです。 
私は少し沖を釣ろうと思い、タナは6ヒロで始めました。

釣りを開始したのは6時半ごろです。
前回の「門の鼻」ではフグにハリをとられて難儀しましたが、今日はそうフグはいないようです。
スズメダイも浮いてきません。
たまに付けエサが残ってきますので、私は少しずつタナを深くしました。

ウネリが来てサラシが出てウキは右に押されます。
左側のサラシの切れるあたりにウキを投入しても、右に押されてウキが寄ってきますので
私は正面から右側を流しました。

初めて竿を出す場所ですので、どこで魚が食ってくるか手探りの状態です。
根掛かりのような感じでウキが沈んでベラが2匹釣れたほかは、フグが1匹釣れただけです。

時刻は8時になりました、またエサが残るようになりました。
また少しウキ下を下げます。

サラシで押されるウキを止めて、道糸を緩めてウキを流しますとウキがスーと入ります。
これはアタリと一呼吸おいて合わせますと強い引きで潜ります。
頭を振らないのでグレかと思いました。
左の根に入ろうとする魚を、竿を反対側に倒して引っ張ります。
魚が足もとに寄ってきましたら白く見えます。
私は「ああチヌだな」と思いました。
タモにすんなりとはいったのは44cmのチヌでした。

 

今日の1匹目 44cmのチヌ


その後しばらくしてまたエサが残り次に46cmのチヌが釣れました。

このころから時折大きなウネリが来ます。
足元までは波は上がってきませんがしぶきが掛かります。
ウネリが来る前に海面が下がるのが恐ろしいほどです。
それまで海の中だった岩にくっついている海藻や貝やヒトデが良く見えます。
海面が下がりきると勢いよく海が盛り上がってきます。

時刻は9時過ぎですが風も強くなってきたように思います。
まあ、さらわれるような波は来ないと思い私は釣りを続けました。

その後はウネリでサラシがきつくなり仕掛けが安定しなくなりました。
磯の右側を釣っていましたがエサは取られるばかりです。

やがて11時になりましたがなにも釣れません。
フグが2匹ほど釣れただけです。

少し休憩をとったついでに、内向きはどうなっているかと見ますと、内向きは大サラシが出ています。
「千畳」の上まで波が上がっています。

そのうち、最初に撮った写真の赤い活かしバッカンの下まで波が上がるようになりました。

11時半に私は船長に「ウネリが出てきていて千畳の上まで波が上がっている」と電話しましたら「港ではそんなに風は当たってないのでわからんけど撤収になるかもしれんので片付けて待っていて」ということです。

15分ほどして船が迎えに来てくれて「思った以上に波が出たな」と船長が言います。
私は大きな磯に一人でしたので心細かったですが、船に乗った時はほっとしました。

港に帰りますと「カメ」に下りた方は40cmほどのチヌと30cmほどのグレを3枚ほど釣っていました。

私の今日の釣果はチヌ44、46cmの2枚でした。
残ったマキエは船長が冷凍しておいてくれるということでしたので、厚意に甘えて袋に入れて預かってもらいました。

船長に「今週末も船は出られないですね」といいますと「土曜日は南東の風ですので、できないことはないです」といいます。
また、天気を見てきますといって私は帰りました。

週末の15日の土曜日は低気圧が通るので、雨で南の強風、日曜日は北西の風で波が立って船は出ないようです。

念のために金曜日に大谷渡船に電話を入れてみると、「明日の土曜日は、ほかに誰か釣りに出るのなら行くという人がいる」ということです。
「南東の風ですので、この前のような波は出ないよ」ということです。
私は前回早上がりだったこともあり、「ほかに誰かいるのでしたら、土曜日釣りに行ってもいいですか」と船長に伝えました。

その日の夕がたの5時すぎに船長から電話があり、他にも釣り人がいるので船を出すということになりました。
出船は7時ということです。

土曜日は1日雨で、10mの南風が吹くという悪コンデイションですので、そんな酔狂な釣り人がいるのかと思いましたが、なんと土曜日は釣り人が4人そろいました。

一人はいつも顔を合わせる磯研の方です。
この方は昨日「長崎」でハリスを3回切られたということで、ぜひ今日こそは獲りたいという気持ちで来られたようです。

今日は朝から雨でもう南の風が吹いています。
船長の話では南東の風は波が出ないということです。
上がりの時間は4時ということです

風を背中にして釣るほうがやりやすいということで、一人の方が先日グレの釣れた「千畳」に下り、残った3人は「長崎」の内向きに下りました。
私は、前回は長崎の外向きで釣りをして今回は内向きということで、風向きにより両側釣ることになりました。

ちなみに、昨日「千畳」で43cmのグレを釣ったのは、ゆたきち師匠ということです。
12人釣り人がいて、大グレは師匠の1枚だけだったということですので、師匠もツイていますね。

磯に下りた時は、まだ風が弱いのでゆっくりと支度をして竿を出せましたが、30分ほどしてから強風が回り込んでくるようになりました。
沖では南風で白波が立っています。

風にあおられて、なかなかウキがつかめません。
道糸を多めに出してウキをつかみますと、ハリが足元の磯の貝に引っかかったりして大難儀です。
そのうち突風のような風が吹いてきて、思わずよろめくときもありました。
風にあおられてウキがうまく流れない感じです。
今日は重めの5Bのウキに5Bのオモリを打ち、サルカンの下にジンタンを打ってなるべくウキが沈むように調整いたしました。
竿も水につけて風の抵抗を受けないようにしましたが、ウキが入ることはありません。
マキエとウキの流れるコースが違うように思えます。

そのうち、ウキの頭になにか見慣れないものがついているように思いました。
ウキに海藻のごみでも着いたのかと思い、竿をしゃくってみますがゴミは取れません。
リールを巻いてよく見ますと、なんとゴミと思っていたのは竿の穂先でした!!

この竿は買ってからまだ3回しか使っていない、がまかつのマスターグレモデルUオナガという由緒ある竿です。
手元に仕掛けを上げてみますと、穂先は25cmほど折れています。
これでは穂先を交換するしかないと思いました。
強風の中で道糸が穂先に絡まったのに気づかずに、リールを巻いてしまったのではないでしょうか。
私は磯に座ってマスターグレを片付けて、予備竿のアテンダーを取り出して仕掛けを作りました。

まあ、今日の教訓は風の強い日に釣りをしてはいけないということですね。

その後も根掛で道糸を切ってウキを流したり、道糸が穂先にグルグルに巻き付いたり、道糸がリールに絡んだりと、トラブル連発でしたが、何とか3時過ぎまで釣りを続けました。

前回はシャツ1枚で釣りをしましたが、今日は気温も下がっての雨ですのでフリースを着ていても襟元が寒かったです。
1日雨に打たれてまるで、修行のような1日です。

この間、フグを2匹釣ったのと、風が少し収まった時にウキが入り20cmほどのグレを2匹釣っただけです。
私は早くこの修行のような状況から抜け出したいと思いましたが、まだ大グレが釣れないことも無いと思って釣りを続けていました。

3時過ぎからいくぶん風が弱まりました。
このころからエサが残りだしましたので、私はタナを竿2本まで下げました。

3時半になり、最後の1投と思い足元にウキを落としますとゆっくりと左に流れたウキがシューと入ります。
今日1番のアタリです。
合わせると魚が掛かりましたがすぐに頭を振ります。
簡単に上がってきましたのは36cmのチヌでした。
このチヌは小さいので放流しました。

チヌを釣ったのを最後に私は竿を置きました。
今日も迎えの船に乗って、「やっと釣りが終わった」とほっとしました。

港に戻りましたら、長崎の先端で釣っていた方が30cmのグレを1枚持って帰ってきていました。
皆さん「この風では今日は釣りにならなかった」といっていました。

私は前回、南西の強風と大ウネリで撤収の後は、南東の暴風で1日雨の釣で、しかも新調した竿の穂先まで折るというトラブルにあってしまいました。
シーズン初めての釣で40cmオーバーのグレを釣るというツキはもうなくなってしまったように思います。

サンスイ釣り具に竿を持って行って見てもらいましたら、修理では無くて保証書を使って穂先交換になるといわれました。
今回は免責で4400円の負担で済むということです。

「穂先は次に折るといくらかかるのですか」と聞きますと「部品代で17500円かかります」ということです。
そんなん安い竿1本買えそうだなと思いましたが、今後は穂先を折らないように注意して釣りをしようと肝に銘じました。

そろそろ、泊の大グレもシーズンが終了しそうです。
終了までにもう1度くらい天気の良い日に釣りに行ってみたいものです。


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