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 「地磯歩きは久しぶり」

  沼島 (兵庫県)
   2009/04/18
 


若狭では40cmオーバーのグレが釣れている。
沼島も乗っ込みのチヌが好調のようである。
どこに行こうか。
週末が待ち遠しかった。
沼島のとらや渡船は満杯で断られた。
ゆたきちさんが先週に引き続き泊で竿を出されるようだ。
若狭にも食指が動いたが沼島の地磯歩きも捨てがたいな。
節約オヤジになってみよう。
グレ釣りサイトの管理人だけに良型のグレが狙える若狭の磯にしなくちゃならないところだが、近いし財布にもやさしい沼島の地磯でチヌを狙うことにした。
今月に入って釣れだし、20枚くらい釣った人もいるようだ。

土日の高速料金が下がって初めて明石大橋を渡る。
「1000円ポッキリ。」軽い財布を持つ身には何ていい響きなんだろう。
高速料金の割引はありがたい。
18日はゆたきちさんは2匹目のどじょうを狙って泊に、上野山さんは連敗脱出を狙って西小川で竿を出された。
みんな釣れるといいな。

朝一番の土生発沼島行の定期船に乗るため、午前5時半くらいに家を出た。
単独釣行である。
前日にボイル6キロを買っていたので途中で寄ったのはコンビニだけ。
土生港には午前6時45分、出船15分前に着いた。
竿を持って乗り込んでいる人も何人か確認できた。
船は10分程で沼島港に入った。
さあ、歩こうか。
この船で来た人の中に釣り道具を自転車に積み込む人がいる。
自転車を港に置いてるようだ。
足繁く通われている人に違いない。
どこに行くんだろう。
ガマの帽子を被っている。

今回の荷物は厳選した。
いつも、磯に持って上がる道具は少ない方だが今回は極力少なくするように努めた。
竿は2本、リールは1個、ウキは7〜8個、他の荷物も最小限に絞った。
地磯歩きは軽いにかぎる。
35年以上前に歩いた学校横から磯へと続く道は確かゴムをひきつめた道だったと記憶している。
コンクリートの道に変わっていた。
途中、休憩しながら歩いたし、ここかな、ここかなと探しながら進んだので、目的の磯に着いたのは午前8時を回っていた。
港を出発して1時間くらい歩いた。
軽い荷物でもへばり気味で到着。
やっぱり、渡船はありがたい。

下りていった磯には見覚えのある人が竿を出している。
朝一番の船に一緒に乗ってきて自転車に荷物を積み込んだガマの帽子を被った人である。
あいさつを済ませ、離れて釣ることにした。
ガマの帽子を被った方は水深もあり、潮通しもいい場所で釣っている。
私はもう少し浅いところを釣ることにした。
また、岩を登ったり下りたり。

竿を伸ばしたのは午前8時半を回っていた。
釣り座は前にハエ根がある。
水深は浅くもなく深くもなく、チヌにはピッタリな感じのところ。
マキエを撒いたら大きなボラが群れで来た。
一面、ボラだらけ。
足元を見ると80cmはあろうかというカンダイもエサを拾っている。
見える魚はみんな大きい。
チヌは見えないが。

釣り始めてしばらくはサシエは盗られたり残ったりする時間が続いた。
ハゲなどもいてるようだが、エサ取りはそれほどきつくない。
ボラ、カンダイは邪魔やけど。
カンダイが掛かったら竿を傷めかねない。
足元の大きなカンダイは3匹に増えている。
磯際は攻めれないな。
カンダイはあまり磯際から離れないのでそのへんは助かるが、竿3本先くらいのところを流しているウキの下にはボラ。
ウジャウジャいる。

仕掛けを張り気味にしていたらアタリだ。
ウキがゆっくりだが沈んでいった。
竿を立てたら重い。
ゆっくりだが寄ってくる。
ボラだ。
ボラもハリに掛かっているのを気が付いたのか、急に走り出した。
竿尻をボラに向けて弱るのを待つが弱らない。
なかなかこっちに寄って来させれない。
久しぶりに大きなボラを掛けたが、ボラの持久力はたいしたものだ。
タモに入れるまで時間を使った。

チヌもいるはずなのに来ないな。
釣り座を足元から深い右側の方に移動した。
マキエを撒いたらやっぱりボラが回ってくる。
10メートル移動しただけでは状況は変わらない。
カンダイもお出まし。
ここでもボラが掛かった。
5分くらいかかって取り込み、放流する。
タモ入れの練習やね。

また、元の場所に戻ったらガマの帽子の方が下りて来られた。
先ほどの場所ではカンダイに穂先を折られたらしい。
本命の気配がなかったので移ってこられたようだ。
私の右手、10メートルくらい離れたところにバッカンを置かれた。
先ほど、私がボラを掛けた深場だ。
もう、30年以上も沼島に通われていると聞いた。
昔に比べて地磯に歩いて来る人は相当に減ったらしい。

ガマの帽子の方が釣りの仕度をされている最中にも、また掛かった。
本日3匹目のボラである。
本命は来ない。
横で竿を出されて20分くらい経ったときに私のウキが沈んだ。
竿を立てた。
大ボラのスピードある引きとは明らかに違う。
弱い。
簡単に上がってきた。
チヌだ。
掛けてから僅か20秒ほどで、40cmあるかないかのサイズが玉網に入る。

すぐにまたアタリ。
連続してチヌだがサイズダウン。
30cmちょっとか。
ガマの帽子の方が横で釣り始めてから調子が上がってきた。
ボラが分散し釣り易くなったのかな。
しかし、次はまたボラ。
カンダイは避けれてもボラは避けれないな。
相変わらず、流れもなく池の中で釣ってる感じが続いている。
ベタ凪でサラシもない。
エサが残ったり、残らなかったり半々か。
続くかと思ったが、なかなか続いて来ない。

午後1時を回った。
ガマの帽子の方の竿は曲がってない。
次も私のウキが沈んだ。
竿を立てたらよく引く。
チヌの大きいのか。
ボラではない。
大きいと思ったので丁寧に扱ったが、浮いてきたのは案外と小さかった。
1枚目と同じ40cmくらいのもの。
このペースで夕方まで釣ったら20枚はともかく7〜8枚はいくぞ。

私の竿ばかりが曲がる。
10メートルくらい離れて竿を出していたガマの帽子の方に隣に来ませんかと声を掛ける。
並んで釣ることになった。
マキエを分散することなく撒いたのでエサ取りを集めきってしまったのか、しばらく2人とも竿が曲がらなくなった。
ちょっと休憩と私はコンビニのおにぎりをほおばっていたら、ガマの帽子の方が竿を曲げている。
タモに納められたのはカンダイ。
足元を悠々と泳いでいるサイズではない。
40cmくらいの子供サイズだ。
次もガマの帽子の方に。
今度はチヌ。
40cm級を取り込まれた。

午後3時前くらいから潮が動きだした。
右へ右へとウキが流れていく。
まっすぐ沖へと流れないのは残念だが、動きだしたのはいい傾向か。
午後4時すぎから片付け始めて最終の1本前の船で一緒に帰りましょうということになったので、残り1時間程だ。
真剣にウキを見ていたのだが、納竿までウキが沈むことはなかった。
潮が動き出したが不思議と何も来なかった。
サシエが残るときもあったのだが、どうしてなんだろう。

魚が増えたとはいえ、帰りの荷物は軽い。
帰りは竹やぶの中の近道を通ったこともあってか、軽快に歩く。
行きにはもう歩きでは来ないぞと思ったものだが、また歩いても構わないかって思うように。
渡船が満杯なら歩いてもいいな。

昨年末から3度目の沼島。
相性がいいのか、3度とも魚を手にできている。
近いし、しばらく通ってみようか。
梅雨時分は30cm級が主体ながらグレも釣れるらしいし。
沼島に通おうかって思えるのも高速代が1000円のおかげか。
高速代の割引や定額給付金は景気回復の効果があるのかな。
私の周りにもETCを早朝から並んで付けたとか、定額給付金を貰う前から何度も使ったっていう人がいてる。
GWを前にお金を使いやすい環境は整ったようだ。
高速道路の大混雑も予想されているし。
高速代が1000円、私の財布を刺激しているのは確かだ。



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