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 「不調はどこまで続くのやら」

  大津(高知県)、武者泊(愛媛県)
   2011/01/22、23
 

今年の初釣りである。
年末は口和深のソバ坪でバラシに始まり、二木島合宿のボーズと続き、連敗中である。
今度は何としても釣りたい。
金曜日の晩から四国南西部に向け、1人で車を走らせた。
出発前に大津の宮本渡船に電話し、午前6時半の出船であると聞いた。
道中で少し仮眠し、午前6時に大津港に着いた。
着替えて船頭さんに挨拶をする。
ここは初めての場所である。
事前に磯の写真集やネットで情報を集めたが、私の好きな根の多い磯が多そうな感じである。
平林渡船は出ないようだ。
午前6時半に宮本渡船の船だけが港を出た。
私を入れても8人だ。
私以外は地元の人ばかりである。

モトバエから順に磯付けしていった。
私は地方よりにあるマノハエに1人で渡った。
大きな磯だ。
どこで釣ろう?
とりあえず磯をぐるりと見て回り、港よりの場所にバッカンを置いた。
道糸、ハリスとも4号の完全フカセで始める。
朝一番はエサ取りもいない。
サシエがなくならない時間が続く。
竿2〜3本先までシモリがびっしりと入ってあり、魚はいてそうな感じはする。
しかし、来ない。
モトバエに渡った1人がこっち向きを釣りだした。
朝から南向きに釣っていたのに釣り座を変えられた。
釣れてないのだろうな。

             左からマノハエから見たモトバエ、マノハエの釣り座

私の場所からはモトバエの人や高ヒデリの人の姿が目に入る。
高ヒデリで竿が曲がった。
タモを出されてないので大きくないのだろうと見ていた。
それからしばらくしてウキが入るも魚が掛からないことが度々あった。
合わすと外れる。
合わすと外れる。
正体を確かめるためそろりと竿を立てたら上がってきた。
ギンユゴイ。
しばらく、ウキが入り続けるもこいつばかりが掛かってくる。

南向きに釣っているので、ウキが見づらくなるときがある。
目を離した隙にウキを見失った。
あれっウキは?
どこかなって探していると手元までアタリがきた。
とっさに強く引っ張りすぎたのか、魚の感触がなくなった。
最初の1匹なのに、慌ててしまった。
ハリ外れである。
昼すぎになってやっと掛かったと思ったのに、がっくりだ。

それから1時間くらい真剣にウキを見続けた。
足元に仕掛けを入れたら、右からのサラシでゆっくりとウキは沖へと出ていく。
竿2本先くらいでウキがゆっくり沈んでいった。
今度はビシッと合わせる。
魚にがっちりと掛かった。
ハリスが4号なので1mmたりとも糸は出さない。
魚は足元に突っ込んできた。
高速でリールを巻き、竿でためる。
動きを封じる。
浮いてきた。
グレだ。
久しぶりに本命と対面できた。
今年の1匹目は40cmだ。
その後も同じところを攻めるも、その後にアタリはなかった。

喰いが悪いので明日は柏島で竿を出すつもりであったが、もう少し離れて釣ってみよう。
明日も北よりの風が吹くようだ。
4月にいとうさんと一緒に竿を出した武者泊にしてみよう。
車で1時間ほど北上する。
やまいだし温泉に浸かった後、温かい弁当を買って福浦のいろは渡船の仮眠所に入る。
一番乗りだ。
寝不足だし、疲れもある。
ビールを流し込んだらすぐに瞼が重くなった。
目覚ましがなるまでぐっすりと寝れた。

23日は高知県のクラブの大会が入っており、若い人がたくさん居られる。
今日はどことも釣れたらいいな。
船頭さんから、ずっと好調だったのに昨日は芳しくなかったと聞いた。
出鼻をくじくようなことをと思っていたら、大きいのは出たよってうれしいことも言われた。
数は出ないけど一発大物狙いやね。

前回にいとうさんと2人だけで渡った鼻面の千畳から船を付けだした。
鼻面周りにクラブの人達を降ろしていく。
鼻面周辺を降ろしきった後は超高速で引き返す。
愛媛一速いと、いとうさんが言ってたけど嘘じゃなさそうなスピードである。
残っている人数が少なくなってきたので前に移動する。
1人って言ったらここに降りよって言われた。
地蔵バナってところ。
船が磯に完全に付ける前に竿袋とバッカンを担いで飛び渡たった。
最近よく行く二木島の渡船は押し付けしない。
つい、その癖でヒョイっと飛んだ。
すかさず、船頭さんに「アブナイ」ってマイクで叱られてしまった。
ここは完全押し付け、ゆっくり渡ったたらいいらしい。

地蔵バナは沖に突き出しており、潮通しはよさそうだ。
しかし、足元から深そうだ。
根だらけが好きな私としては少し苦手な場所かもしれない。
いつもは完全フカセが大半なのに、今日は釣り始めてすぐに遊動仕掛けに変えた。
朝からエサ取りも見えない。
ウキ下を4つ、5つ、6つと深くしていってもサシエは盗られない。
昨日以上の苦戦が予想された。
昨日もグレが当たったのは昼からだった。
辛抱強く釣るしかないのかな。
マダイでも来ないのかと沖を流してみるもダメだった。
1度のアタリもないまま、本当に昼になってしまった。

午後1時前、ウキ下6ヒロくらいで足元を釣っていた。
少量づつマキエをウキの頭に被せて撒いていた。
あれっ、ウキが沈んでいく。
待望のアタリだ。
合わせた。
竿を立てたがとてもこっちを向くようなサイズではない。
魚は横へ横へと動く。
「いかん」と声を出さずに叫んだ。
竿が折れそうなほどまで曲がる。
なおもぐぐっと引っ張られハリスが飛んだ。
何だったんだろう。
相手にしてもらえなかった。
その後は納竿まで何も来なかった。

昨日も釣れなかったけど今日もひどいな。
クラブの大会も散々だったんだろう。
魚を出している人はほとんどいない。
家に帰ってから最初考えていた柏島の井上渡船のサイトを見た。
その日の赤バエ全体でグレは2枚だけだったようだ。
どことも釣っていないのならこの貧果でもしかたないのかな。
この不調、どこまで続くのやら。



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