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「M.A.D」Bickyさんからのリポート
「誰も来ない磯にて」
市江(和歌山県)
2000/06/07
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「M.A.D ノーツ」へ書き込みをして下さっている「ばっとまん」さんより、南紀磯グレへのお誘いをメールで頂き、さっそく行ってまいりました。
今回はそのご報告でっす。
それにしても何故、お誘い下さる方はみんな南紀方面へばかりなんでしょうか。
…これはきっと、「ぐれねっと」さんからリンクを貼って頂いた&「対決!」とかやらかした、っていうのを引きずっているんだろうなぁ。いや、もちろん僕は嬉しいんですが。
さて、7日の夜8時すぎごろこちらを出発。
途中でばっとまんさんと初顔合せし、ご挨拶。
そしてそのまま高速に乗り南紀方面へ出発。
途中ではいろいろと役に立ったり立たなかったりという雑談ばかりしてました。
そして、バイパスを降りて御坊にある「フィッシングオーシャン」に入ります。
ここでちょっと買いだし。
まずはいくつか道具を買って、次にエサです。
メールにてばっとまんさんにオキアミの予約をお願いしていて、集魚剤を買うと共にそれを受け取ります。
そしてばっとまんさんは、よくそこでマキエを作るそうで、僕も一緒に作っておくことにしました。
作りながら、ばっとまんさんのやり方を見ていると、やっぱり僕とはいくらか違うようです。
今回は二人とも同じようにオキアミボイル2枚に集魚剤2袋を買ったのですが(これは偶然だと思う)ばっとまんさんはオキアミをザクザクと削り、2枚共を容器にいれたまま集魚剤2袋をそこにぶちまけ、あっというまに全部をひとまとめにしたマキエを作っちゃいました。
僕はといえば、オキアミをペチペチと叩くようにしてできるだけ形を崩さないように気を付けて、オキアミ1枚に対し集魚剤を1袋ずつ入れて2種類のマキエを作りました。
これで釣果に違いが出るのかどうかは知りませんし、違いが出たとしてもマキエのせいかどうかは僕には何とも言えないんですけどね。
いちおう、違っていたよ、っていうご報告です。
午前2時半ごろ(でしたっけ?)に到着。
そのまま仮眠をとり午前5時ごろ準備完了して船着き場で船長さんの来るのを待ちます。
今回お世話になったのが「吉丸渡船」さん。
それにしても、僕達2人以外の釣り人が誰も来ません。
船長さんを待ちながら、だんだん心配になって来ました。
「う〜ん。もうそろそろ船長さんも来ると思うんですけど。」
「はあ。それにしても僕達以外誰も来ませんねぇ。」
「そうですねぇ。これは今日は貸切りかな?。」
「もしかすると、このまま船長さんも来ないとか…。」
「わははは。そしたら私らだけここでぼ〜っとしてると。
…いや、そんなはずは。」 などということを言ってると、やっと車で船長さんがやってきました。
今回は本当に僕達2人だけだそうです。
そして5時に予定通り出船。
ばっとまんさんは最初から「ロワタシ」を狙っていたようですが、船長さんが別の場所を勧めているようです。
ちょっと考えておられるようでしたが、やっぱり当初の予定通りそのままロワタシへと上がることになりました。
僕はといえば、ここら辺はばっとまんさんに完全に預けてたんで、ぼんやりしてたんですが。
では、場所の地図。
「市江崎」の北の方に港があって、ロワタシまでは10分もかからなかったでしょう。
すごい楽チン。
船を降りて、まずは荷物を磯の真中辺りに上げて、ばっとまんさんの説明を聞きます。
お話によると、ここは全体的にドン深で、市江崎方面へ向かって北から南までどこでもグレが狙えるそうです。
で、「Bickyさんはどこら辺でします?」と聞かれたので、「ええと、じゃあこの前で。」と、自分がちょうど立ってたすぐ前を指さしました。
そこには何故かチャラン棒が突っ立ってて、なんとなく釣りしやすそうに思ったのです。
ばっとまんさんは船着き場付近に竿たてを置いて、構えたようです。
釣り場が決まれば、次は釣り道具の準備。イラストを以下に。
竿 |
SHIMANO 磯EX 2号 |
リール |
Daiwa EMBLEM−Z 3000 LBA |
道糸 |
TORAY 銀隣スーパーストロング 3号 |
ハリス |
TORAY スーパーL EX 1.7〜2.5号
2ヒロ |
針 |
OWNER 競技グレ・スーパーグレ 7号 |
ウキ |
釣研 Tフロート02 00号 |
ウキ下 |
2〜2.5ヒロ |
オモリ |
なし |
付けエサ |
オキアミレンガから取ったのオンリー |
撒きエサ |
オキアミボイル2枚 + マルキュー 浅ダナグレ遠投
+ グレパワースペシャル遠投フカセ |
とまあ、とってもシンプルな仕掛けです。
道糸にはウキがいっこ付いてて、ハリスには針だけが付いてて、それを直結してるという。
ウキはもちろん、つまようじを使って固定しているだけです。
このつまようじも、わざわざカッターナイフでカリカリ削って用意してたりします。
付けエサにもひと工夫。
前回の「対決!」の時に「ぐれねっと」管理人さんに教えて頂いた、エサ入れに水を並々と入れ、その中で沈んだ付けエサのみを使うっていうのを試して見ることにします。
この中で浮くエサは、グレの口元に届きにくいってわけですね。
最初の撒きエサはオキアミ1枚に『浅ダナグレ』。
まずはハリス2.5号とスーパーグレ7号(しかもチモトを補強してたりする)を使って、一発大物狙いです。
手前にマキエを2・3回打ち、そのうねりの中へ仕掛けを投入。
しばらく試してみたんですが、この「Tフロート02 00号」っていうの、ほんとにどんどん沈んでいってしまうんで、ちょっと使いづらいです。
こんどはちょっと遠投して、穏やかな潮の中を狙ってみたんですが、それでも沈んでいってしまいます。
別に沈め探り釣りをするつもりはなかったんですが…。
そこで開始30分ごろには、すぐにウキを「プロ山元ウキ0号Sサイズ」に変更。
これならいくらか余浮力があるぐらいでしょう。
ついでにハリスも2号に落し、針は「OH 競技グレ7号」を使います。
そのまま手前にパラパラとバラけるようにマキエを撒きしばらく粘っていると、開始30分ぐらいでウキにアタリがでました。
ドキドキしながら合わせを入れたのですが、これはぜんぜん引かず。
上げてみると25cmそこそこぐらいのハゲでした。
ばっとまんさんにご報告。
って、わざわざ言うほどのことじゃないなぁ。
しばらくすると、ばっとまんさんはもっと先端付近を狙いに行ったようです。
確かにそこら辺はウネリも強く潮通しもよさそうで、ちょっといいなぁと思ったんですが、僕は同じ場所で粘ります。
しかし、せっかくだからということで思いっきり右手へ投げ、ちょうどばっとまんさんが最初にいた正面辺りから僕の方へかけて探って行くことにしました。
この時は潮が右から左へと流れていたのです。
あまり際を狙ってもアタリが出ないし、そもそもマキエとサシエの同調ができてるかどうか自信がなかったので、竿2〜3本目の沖目へ投げて、マキエをバラけるように撒き、できるだけマキエとサシエを合わせます。
また、マキエの層から付けエサが外れないように、手前のウネリやちょとしたサラシに道糸が取られないよう操作に気を付けます。
と、そう投げ始めて2・3投目でウキがスルスルと沈んで行きます。
ここで慌てちゃダメだと自分に言い聞かせ、グッとスプールを握り混んで糸をよ〜く見ていると、ついに竿先まで引いて来ます。
ここでグイッと竿を立てると、ギュ〜っという独特の引きと共に敵は手前へとやって来ます。
「やべっ。手前で擦られる!。」と慌ててスプールを離し、糸をフリーで出します。
ここら辺に潜られるような根はないでしょうし、フリーで糸を出せば魚も沖へと走るだろうという読みがあったのです。
ある程度出したところでベールを戻し、親指でリールの尻をツルツルと撫で、「何のためにリールを買い替えたんだっ!」と自分にツッコミを入れた後、レバーブレーキをカチン☆と握り込み、糸をゴイゴイと巻きます。
どうやら相手は僕の左手ちょい沖へと走ってる模様。
僕の読みはいくらか当たったようです。
そこで僕も左手の一段低いところへ飛び降り、はっしと竿を立てます。
この場所なら根ズレをおこしにくいでしょうし、あとは竿の角度に気を付けるだけ。
魚は右へ左へと走りますが、こちらもハリスは2号ってことで、どんどんゴリ巻き。
しばらくするといい型のグレが姿を見せました。
近くに置いてあったタモを取り、一発でゲット!。
久しぶりにナイスなグレを手に入れることができました。
ここでばっとまんさんにご報告。
やはり驚いておられるようです。
メジャーで測って見ると、30cmをちょっと越えるってとこ。
おかげさまで、自己最高記録を越えることができました。
さて、そのグレをスカリに入れ、再び次を狙います。
もちろん磯際や左手の方も狙ってみたのですが、30分ほどして、またしても右手竿2本分ぐらいのところでアタリが出ました。
そこら辺にはシモリか何かがあるんでしょうかねぇ。
もちろん今度は落ち着いて対処。
魚を左手に寄せて来て、自分もヒラリと低いところへ降りるつもりが、足を滑べらせておもいっきり尻もちをついたのは、とりあえずは、ばっとまんさんには内緒。
いそいそと立上り、またしてもゴリ巻き。
グレのお姿を拝見させて頂き、そのままちょっとあたふたと手間取りつつ、なんとかタモへ収めました。
このグレは31cmぐらいでしたっけ。
またしても記録更新でいっ。
僕がこのグレ2枚の間に、ばっとまんさんはハゲを1枚あげてキープしておられました。
僕は何故か際狙いをしている時に木端グレが釣れましたが、そのままちょっとアタリが遠のいて、時間は8時ごろ。
エサ取りの活性が高く、マキエにわんさと群がり、付けエサも帰って来ません。
そこでちょっとパターンを替えてみることに。
手前にパラパラとマキエを3回ほど打ち、仕掛けを竿3本分ぐらいに投げた後しばらく待って、ぎゅっと固めたマキエをウキの側に打ちます。
最後のマキエを投げてエサ取りの様子を見ていると、えらい勢いでそっちの方へと向かって行ってます。
しかし、底の方ではグレだって向かって行ってるはず。
ばっちりウキのそばへとマキエを打てた時、ウキにアタリが出ました。
前2回と同じようにアタリを取り、同じように左手へ降りてやりとり。
ちょっと糸を出したりして苦戦しましたが、なんとかこいつもゲット。
磯でこんなにグレをあげることなんて初めてなんで、どうしても顔がゆるんでしまいます。
このグレは32cm弱ってとこでした。
さらに30分後。「このパターンはいけるかもっ。」と同じように流していると、またしてもアタリ。
こんどもいい引きをしてくれます。
手前に寄せて来て、同じようにタモに入れようとしたんですが、何故かうまくいきません。
タモもグレもあさっての方向に向いてしまい。
なんか、もう、左手がガクガク〜。
僕が苦戦していると、ばっとまんさんが気が付いて「タモ出しますかぁ〜。」と声をかけて下さいました。
ありがたい。
僕も「お願いしまぁ〜す!」と、泣きそうになりながら答えます。
手助けをして頂き、何とかグレをゲット。
これは32cmをやや越えるくらいでした。
さて、ここからしばらくはアタリが遠のいてしまいました。
僕もちょっとアセッて来たのですが、それを言うならばっとまんさんはもっとアセッておられたでしょう。
何度も場所を代え、手を代え品を代えと頑張っておられるようです。
僕もたまに休憩を採りつつ、仕掛け自体には手を付けずにあれこれパターンを試していました。
「いっそハリスにガンダマ打っちまおうか。」と考えつつ、そろそろ1回目のマキエが切れようかという10時半ごろ、ウキにアタリが出ます。
糸のフケが無くなって竿を立てると、これはきょ〜れつな引き。
いままでどおり左手に寄せたいのですが、どう頑張っても寄って来てくれません。
ばっとまんさんがその様子に気が付き、「こっち来た方がいいですよ。」とアドバイスを下さいます。
僕もそれに従い右手に走り、ばっとまんさんのアドバイスを受けながら、少しずつ上へとあげてきます。
いったい、どんなサイズがこんな引きをするんだろう。
やっと相手を上へとあげてきて固唾を飲んでお姿を伺うと、見慣れた薄いグレーの魚体が…
またそうやって俺をだますか!ニザダイ!!
40cm近かったと思う。
引きはすごく楽しめたんだけどなぁ。
さてさて、最初のマキエが切れてからというものは、ぜんぜんアタリが出ませんでした。
この日は満潮が9時ごろってことで、朝一番が狙いどころだとは言ってたものの、やはり何とかして魚をあげたい。
2回目のマキエは「グレスペシャル遠投フカセ」を使ったもの。
ハリスは何度も替え、遂には2号がなくなってしまったので、2.5号を使ってみたり、逆に1.7号にしてみたりしていました。
しかし本当にアタリがでません。
さらには付けエサも取られなくなってきたので、ウキ下を替えてみたり、オキアミを砕いてみたりと、自分にできそうなことは一通りやってみたのですが、昼ごろにはそのマキエも切れてしまいました。
う〜ん、残念。
ばっとまんさんはそれからちょっと仮眠をとっておられたようですが、僕は磯の上のお掃除。
そのあとに、寝るともなしに磯の上にころがってました。
だって暑くて寝れやしないんだもん。
僕がボーッとしている間に、ばっとまんさんはハゲを1枚あげられたそうです。
その後は1時半ごろに渡船屋さんが迎えに来て撤収。
何故か「ハシカケ」っていう磯の上にあるハシゴを取って来るっていうお手伝いをして、港に帰りました。
それにしても、最後まで本当に僕達以外の釣り師がだれも来なかったというのがちょっとびっくりです。
今回は、ちょ〜不人気磯でもって釣果をあげることができました。
お誘い下さったばっとまんさんには感謝します。
しかし僕ばっか釣っちゃって、なんか、すごく心苦しいんですけれど。
いや、ホントに。
ぜひまた一緒に磯にあがって、今度は2人して釣果をあげましょう。
ありがとうございました。
あと、以前の釣行記を下さった時にメールに「場所を書いちゃうと、そこに釣り人が殺到しちゃうんじゃないか。」っていうような事を書いておられましたが、僕の釣行記にそんな週刊誌並の影響力は無いです(断言!)。
今回これをアップロードして、市江に釣り師が殺到したら面白いなぁとは思っているんですが。
さて、この釣行記は「ぐれねっと」さんへお渡しするために、とくに釣りだけに話を絞って書きました。
釣りに関する事だけは、全部書ききったつもりです。
僕のサイトの釣行記では、もっといらんことをいろいろと書くつもりです。
とはいえ、まだこっちの釣行記を書いている時点ではそっちは書いていないんで、どうなるかは判らないんですが。
グレ釣りに関する釣行記は、管理人さんが嫌な顔をしない限りこんな感じで提供していこうかと思います。
今後もよろしくお願いします。
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