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 「M.A.D」Bickyさんからのリポート
 「対決!ウェブマスター 超A級磯編」

  伊古木(和歌山県)
   2000/06/13


タイトル 「対決!ウェブマスター 超A級磯グレ偏」
ということで、今回は「対決!ウェブマスター」第2弾でっす。
正直言って、勝敗がどうとかいうよりも釣れるかどうかが心配でして(って、いっつもだけど)、あちらさんから「挑戦状」を頂いた時にはどうなることやらと考え込んでいました。

さらに「セシマはホントに足下に50オーバーがいるのが見えるんですから。
ホントです。
「行けばわかります。」っていうメールを頂いた時には、さらにさらに心配になっちゃいました。
なにが心配って、まず50cmオーバーが見えるっていうのが信じらんなかったし(えええっ、オーバートークじゃないの?って思った)、そんなのがいたとしても自分に上げられるかどうかも心配だし、そもそもそんな超A級磯へすんなりと上がることができるかどうかも心配だったのです。
でも、僕が一人で心配しててもどうしようもないですね。
ともあれ約束の日時に、あちらの「大工さん」(以下こう呼ばせて頂きます)の方へとお伺いしました。

ちょっとビクビクしながら、お約束の場所へと向かいます。
まぁ、初対面の方に会う場合はいつもこんなもんなんですが。
しかし、今回はおもいっきり道に迷うというイタい事をしでかしてしまったため(だってカーナビがすげえ道順を指定するんだもん)、ビビリ加減に拍車がかかります。
仕方なく、「近くまで来たなぁ」と思われる地点であちらさんにお電話。
そのまま道を教えて頂きつつ、やっと着きました。
とりあえずご挨拶。

会って見ると以外と「都会派」な方っぽく(ご本人は不本意かも知れませんが)、しかもあまり僕と年齢差もなさそう。
ちなみに僕は、今年で26歳になります。
へぇ〜。って、俺は大工という職業を何だと思ってんだか。
なおかつとってもフランクな方で「まぁ、まだ時間はあるし、お家で一休みして下さい。」とか言って下さいます。

さて、時間も来たので南紀に向けて出発。いろいろお話をしているうちに、まずは第一の目的地である「ゆよし」っていう釣り道具&エサ屋に着きました。
ここで大工さんはマキエと付けエサの買いだし。
僕は前回使い切っちゃった、2.0号のハリスを買います。
そして二人してマキエをあらかじめ作っておきました。
僕の作り方は前回と変わらず。

大工さんはクラッシャーでオキアミボイルを砕き、アミエビと集魚剤を加えてたようです。
それにしても、僕が今回買ったオキアミボイル。近くの「フィッシングカンパイ」でもって、テキトーに選んだものなんですが、これが前回とぜんぜん質が違うように思えます。
前回のはいかにもボイルって感じでフワフワしてたのに対し、今回のはちょっと硬くて生っぽい感じがあります。
まぁ、これでどう変わるかはやっぱりよく判らないんですが、いちおう「違ってたよ」っていうご報告です。

その後は船着き場まで行き、ちょっとばかり仮眠。
5時出船のため、4時半に起きて予約をとったり着替えたりします。
僕達以外に来ている方は、どうやら底物釣り師の方2人だけのようです。
その2人もどうやら渡船屋さんの身内の方であるらしく、僕の車の姫路ナンバーを見て「わざわざ姫路からグレ釣りに来たんか?」と驚いてたっていうよりは、あからさまに呆れてたというほうが近いかも。
大きなお世話だっつーの。
それはともかく5時に出船。
10分もしないうちに、目的の「セシマ」に到着。
ここで場所の地図を入れます。

セシマの地図

…いや、このイラストももう少し細かく描く予定だったんですが、途中で妥協しちゃったためになんかスカスカになっちゃいました。
申し訳ない。
ともかく、船が着いた場所付近で底物釣り師のおっちゃん2人が竿を出し、日置方面の地側に僕、沖側に大工さんが付くことになりました。
この釣り場、一見して判るのがサラシがすごく強いってこと。
地側・沖側とも、ちょっと強い波が来れば真っ白になるほどサラシが出来ます。
んで、この時間はちょうどすさみ側から日置側へと潮が流れていましたが、大工さんが言うにはこれはいい潮なんだそうです。
それなら急いで始めねば。
ってことで、仕掛けです。

仕掛けのイラスト
竿 SHIMANO 磯EX 2号
リール Daiwa EMBLEM−Z 3000 LBA
道糸 TORAY 銀隣スーパーストロング 4号
ハリス TORAY スーパーL EX 3.0〜3.5号 2ヒロ
OWNER 競技グレ・早掛グレ 7号
飛ばしウキ 磯研 三原夢ウキ 0号
アタリウキ 磯研 三原夢センサー 0号
ウキ下 2〜3ヒロ
オモリ なし
付けエサ オキアミレンガから取ったのオンリー
撒きエサ オキアミボイル2枚 + マルキュー 浅ダナグレ遠投 + グレパワースペシャル

なんだか久しぶりに2段ウキ仕掛けを使ったような気がする。
アタリウキの「三原夢センサー」っていうの、この釣行前に偶然見付けちゃったので何の気なしに買っちゃったものです。
まずはハリス3.5号、針は競技グレ7号、ウキ下2.5ヒロでもって始めます。
んで、最近いっつもやってるんだけど、まず仕掛けを海に放り込んで濡らした後、ハリスを引っ張ってクセをとります。
そして最初に際にマキエを打ちますが、やはりエサ取りが湧くもよう。まぁ、この時期は仕方がないですね。
とりあえず自分の真正面、地側に向かって竿3本分ぐらいのところに仕掛けを投げてみたんですが、マキエを撒こうとゴソゴソして顔を上げると、もうウキは遥か遠くへと流れて行ってしまってます。
う〜ん。これじゃあなぁ。

しかたなく、もっとすさみ方面へとウキを投げて、急いでマキエをバンバン撒くようにしていました。
エサはたまに取られたり取られなかったり。
多分、取られないってのはマキエとサシエの同調ができていないんでしょう。
取られるってのは、…こんなサラシの中にまでエサ取りが来るのか?。
ともあれしばらく粘っていたのですが、少しずつウキ下を下げていきました。

こんなきっついサラシの中で、ホントに完全フカセでいいのかどうかずいぶん考えましたが、まぁ、このまましばらく狙います。
今回初出動の「三原夢ウキ&夢センサー」ですが、慣れてくるとなかなか使いやすい。
ただ、道糸がサラシに引っ張られて飛ばしウキの方が沈んでしまう、というのに苦労しました。
でも、仕掛けがなじむとアタリウキの方がじわぁ〜っと沈むってのが、なんかいいなぁと。
ちゃんと付けエサが先行してるかどうかが判るし。

こんな感じで粘っていた6時前ごろ、ついにアタリウキがスルスルと沈んでいきます。
さっそく構えて、飛ばしウキまで沈んだところでスッと竿を立てる。
とたん今までになく強烈な引きがガツンと竿先にやって来ました。
「なんて引きしやがんだ!」と頭の中で驚きつつ、必死で竿を立てて堪えます。
引きが緩くなったところでリールを巻き、引きが強くなったときは堪え、竿を横に倒して魚をこちらへ少しずつ寄せて来ていると、魚はこちらの少し左手に向かいます。
そこでこちらも左手のちょっと低いところへ降り(ここの磯、滑べりやすくてこれが怖い)、大工さんのほうへ「来ましたよ〜」などと笑顔で挨拶。
敵が見えて来たところで、タモを伸ばして何とかゲットしました。
しかし、タモを覗いて見るとなんか違う。
形はグレそっくりなんだけど、色が白っぽくてぜんぜん違う。
こっちへ見に来た大工さんに「これ何ですか?」と聞いて見ると、「ああそれ?。…やんか。」と。

がちょ〜ん
というセリフは、こういう時のために谷啓氏によって開発されたもんだと思い知った今日このごろ。
いや、引きは楽しめたんですがおもいっきり外道ですね、これ。

気を取り直して再び竿を出します。
しかし、あんな外道はどうやってかわせばいいのか全然判らないので、とにかくさっきと同じように仕掛けを流していきます。
30分ぐらいした時、またしても同じようなアタリ。
竿を立てるとまたしても強烈な引き。
何度も引きに堪えかねて糸を出しつつ、少しずつこちらへ引いて来ます。
なんかさっきよりさらに引くんですけど。
今度は左手へ降りた時に大工さんがタモを持って来て下さいます。
ありがとうございます。

で、二人して大注目していると、海のなかでヤツがギラリと真っ白く光ります。
とたんに、軽いデジャウ゛ュ(概視感)に襲われます。
ああ、これ以前にもあった!。
そうだ!。
以前の「対決!」の時、俺の仕掛けをブチ切ったのはコイツではなかったか!。
さらにそれよりもっと以前、四国は沖ノ島にて俺の仕掛けがブチ切られた時、やはり海の中でヤツは白く光っていたのではなかったか。
愕然としつつ魚を手前に寄せ、大工さんにすくって頂きます。
これで同じ外道2回目。
キープしてもどうしようもないんで、さっさとリリースしてしまいます。

このあと、さらにもう1回か2回ほど同じ外道を上げたはず。
こちらもおもいっきり遠投したり、マキエパターンを代えてみたりと試してみるのですが、どうしてもエサ取りがかわせません。
それでも粘っていると、またしても同じように強烈なアタリ。
しかも今までよりとんでもなく強く引きます。
やはり左手の方へと魚は走るのですが、そこから全然寄せて来ることができません。
何度も竿をのされそうになり、レバーブレーキを離して糸を出していたのですが、「今度こそ!」と手前に引っ張った瞬間、道糸からブツン!とやってしまいました。

プカプカと沖で漂うオレンジのウキをしばらく呆然自失で眺めていましたが、気を取り直して仕掛けの変更。
今度は、前回と同じく「プロ山元ウキ0号」を使った完全フカセでいくことにしました。
ま、なれてて使いやすいし。
やはり同じように、ウキがあっというまに流れていってしまうというのに苦労しながら流していたんですが、8時ごろ、ついにアタリが出ます。
今度は今までよりもゆるい引き。
落ち着いて対処しつつ手前へ寄せて来ると、黒っぽい魚体が見えました。
「やっと本命だよ〜」とホッとしつつ、タモにてゲット。
これは27cmぐらいのグレでした。
やれやれ。

その後も、同じようにあれこれ試しつつ仕掛けを流していきました。
しかし、やはり同じようにヤツを2枚ばかりゲットしてしまいました。
いらんっちゅーに。

なんとかこういうエサ取りをかわすべくマキエを分けるようにしていたんですが、どうしてもうまくいきません。
あまり当て推量でもってウキより離れたところにマキエを飛ばすと、こんどは付けエサが取られなくなってしまいます。
また、何度か左手の潮の緩いところへ仕掛けを入れてみたんですが、やっぱりちっこいエサ取りが釣れてしまったりして。
途中から、サラシのなかで仕掛けが馴染んでいるのかどうか心配になって、ウキの下にZ5号のガンダマを打ってみたんですが、焼け石にお湯に思えて仕方がありませんでした。

この日は10時ぐらいが干潮ってことで(ちょ〜アバウト)、なんとかその時間までに釣果を上げたかったんですが、どうにもならず。
ここら辺からは手前の潮が緩い所へエサ取り用のマキエをバンバン打って仕掛けは遠投していたんですが、時々その手前のマキエへ群がっているエサ取りの下に冗談みたいにデカイ魚が見えます。
どう軽く見積もっても50cmは越えているはず。
しかもそいつがマキエへ飛びつくと上のエサ取り達は、わっと散ったりしています。
あれは本当にグレですか?。
すごすぎ!。

何度も自分の目の錯覚か脳内麻薬の出すぎかと疑っていたんですが、そいつはこちらの目の前へ何回も姿を現します。
そのたびに、こちらは血圧が上がるのですが、手の打ちようがありません。
とにかくハリスは3.5号を使ってそれより落さない用にして、あとはマキエと仕掛けを遠投して同調している事を祈るぐらいだったんですが、これがどうにも難しい。
マキエがぜんぜん飛ばないの。
オキアミ1枚に「グレパワースペシャル」を混ぜたのを使ってたんですが、どうしてもバラケてしまって飛びません。
まぁ、作り方が下手なせいかもしれませんが。
くやしい〜。

結局、マキエがきれて11時前には竿をたたむことにしました。
その後、大工さんが僕のいた場所へ立ったんですが、けっこう重そうな仕掛けにアミエビを入れた(んですよね?)マキエを使ってて、期待して見ていたんですがアタリは無し。
う〜ん。時合いが過ぎちゃってたんでしょうか。
磯の上のお掃除もすまし、予定より早く12時ごろに終了。
渡船に乗って港へ帰りました。
途中の磯では、けっこうちらほらと釣り師を見掛けましたが、もうすでにウネリが出てきていて、これから強くなって来そうな気配がありました。
大丈夫なんでしょうか。

渡船屋さんに戻って渡船料を払い(3500円でしたっけ?)、車に乗って帰ります。
途中で運転を代わって頂いたんですが、車中では「やっぱレバーブレーキとかはプロならともかく、わしらにはいらんでぇ。
ドラグでじゅうぶんやん。」とかオルグ受けてたりして。
僕は苦笑いしながら聞いてるしかありませんでした。
たはは。

今回は、いちおう釣果はあげたものの、いまいち「釣ったぞ!」って感じがしませんでした。
まぁ、でもそれなりに楽しかったんで構わないと言えば構わないんですが。
それなりに反省点ってものを挙げてみると、まずは「完全フカセ」にこだわりすぎたかもってこと。
もっと重い仕掛けも試してみたら良かったかも知れません。
ここら辺は手返しの早さってのが問題になってくるでしょうね。

あと、マキエがぜんぜん飛ばせなかったっていうの。
あれじゃあマキエとサシエの同調も難しいですわな。
あとは、やっぱり掛けてからのやりとりってのがダメだなぁと思わされました。
今回は2号の竿に4号の道糸、3.5号のハリスを使って「これでどの場所が最初に負けるだろうか。」と思ってたんですが、いちばん最初に負けてたのが自分自身だったとゆ〜。
これじゃあ、ねぇ。

ともあれ、「対決!ウェブマスター」第2弾は、また、なんつーか豪快な釣りを楽しませて頂きました。
お誘い下さった大工さんには感謝いたします。
また機会があれば、ぜひご一緒しましょう。ありがとうございました。

そうそう。隠すのもなんだし、どうせバレバレだと思うんで「ヤツ」とは何かを書いておきましょう。
イズスミっす。
ちくしょう!。


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