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 「M.A.D」Bickyさんからのリポート
 「夢と涙の江須崎にて」

 
  江須崎 (和歌山県)
   2000/12/11

江須崎の位置


天気 はれ時々くもり
場所 和歌山県西牟婁郡すさみ町江須崎 カイラのハナレ
本命 グレ
釣り方 フカセ釣り
釣果 グレ2枚(33cm)

「対決!ウェブマスター第3弾」にて、 「グレ釣り大好き!」のはたちゃんと対決したのですが、見事にボーズを食らっちゃったのが悔しくて、さっそく江須崎にリベンジに行ってまいりました。
今回は、初めてひとりで沖磯に行くっていうのに、予約や下調べとかも何もせず「とにかく行ってしまえば何とかなるだろ」的、いいかげんな考えで釣行をしておりました。
ま、僕の『釣り』及び『ウェブ管理』に対する第一のポリシーは、某マンガのセリフにあった、「誰かにおこられたら、あやまればいい!!」というものです。
よろしく。

さて、この日は6時半に出船。
今回お世話になったのは、前回と同じく「橋本渡船」さんです。
他にも2隻ばかり船は出ていまして、この江須崎一帯では4〜50人ぐらい来てたんじゃないでしょうか?。
しかーし、なんとまぁ、この船に乗ってるのは僕一人
これ、なんでこんなことになったのか訳が判らず、磯上とか釣りが終ったあとに周りの釣り師の方とかに、「なんであの渡船屋さんを利用してたのは僕だけなんですか?」と聞いてまわっていたりしたのですが、後になって「磯割り表」をもらって、やっと推測できてきました。
つまりは、その日にその渡船がどこら辺の磯に行くかは決まっていて、僕以外の釣り師の方は、希望の磯をだいたい決めて渡船屋さんを決めていたんであろうかと思います。
…しかし、なぁ。
それはさておき、今回、上がった磯は「カイラのハナレ」というところでした。
以下にイラストです。

カイラ、カイラのハナレの地図

船着き場付近の、紫(っていうか、ピンクっていうか)の矢印が最初に竿を出したところです。
さて、磯に上がったら、まず最初にやらなければならないことがあります。
今回初めて持って来た水汲みバケツに、オキアミボイルを放り込み、そこに並々と水を入れます。
あらかじめこうすることで、釣りを開始するころにはオキアミもとけて、さらに水を含んで沈むようになるかなと。
なんか、前回はオキアミボイルが海面に浮かんだまま、どんどん沖に流れ出していたように思えたもので。
次に、持って来ていた「空から見たポイント 南紀の海釣り」にて、どこら辺で竿を出そうか考えます。
やはり西向き先端辺りが良さそうに見えるのですが、なんせ写真だけなのでいまいちわかりません。
とりあえずタモを持って、そのポイントに入ることができるかどうかを確かめておくことにしました。
が、この日は風がやたらと強い上、波も3mとやたらと高く、更に、この時間帯は満潮ちょい過ぎぐらいだったということで、磯上でよろけまくったうえ、ひざまで波にどっぷり浸かり、すごすごと船着き場までもどって来ました。
怖ぇ〜。
仕方なく、まずは船着き場近辺で竿を出します。

さてさて、ここで仕掛けのご紹介。


竿 SHIMANO ISO SPECIAL 1.5号
リール SHIMANO BB−X 3000 EV
道糸 TORAY 銀隣スーパーストロング 2.5号
ハリス TORAY スーパーL EX 1.7〜2号 2ヒロ
OWNER 競技グレ がまかつ グレアブミ7号
ウキ プロ山元ウキ 2B ウキ下2.5〜3ヒロ
オモリ 2B+浮力調整用ガンダマZ3
付けエサ オキアミレンガから取ったのオンリー
撒きエサ オキアミボイル2枚 + マルキュー グレパワーボイル遠投 + グレパワースペシャル遠投フカセ

よくチヌ釣りでは、こういうそこそこの浮力のウキを付けて、道糸に仕掛けを沈めるためのガンダマを付けて、ハリスには浮力調整用&仕掛けを早く馴染ませるためのガンダマを入れてというのやるのですが、グレ釣りではメッタにやりません。
何でこうしようかと思ったかっていうと、この日は波風がキツかったっていうのと、ウキを沈めて探ってみるのも面白いかなと思ったのとが、主な理由です。どうでしょう。
で、さっそくまずは磯近くに仕掛けを入れてみます。
潮は西から東へと、つまり沖のほうへと流れていってて、けっこうな強さです。
水温は、…測り忘れました。
すんません。
それはともかく、ウキにマキエをかぶせて見ていると、いい感じで同調しつつ、ウキはじわぁ〜っと沈んでいきます。
しばらくするとウキが見えなくなったので、竿をたてて聞いてみつつ流していると、急にグッと竿先に重さがかかります。
まだ一投目だぞ?、と思いつつ、グイッとアタリをとってみると、見事に竿に乗りました。
おお!!。
しばらく興奮しつつやりとりしてみたのですが、上がって来た魚は何か違う…。
この縦縞はぁ…、タカノハダイ!!。
もう帰っていいですか!?
なかなかのカウンターパンチを食らいました。
ええい、ちくしょう。

そのポイントでは1時間ぐらいあれこれ粘ったのですが、どうもグレの雰囲気もなかったので、ちょっと一休み。
念のため持って来ていた「別冊関西のつり 磯マップ&ガイド 南紀」を読んでみます。
この本ってば、有名どころの磯しか載ってないので、僕が有効に利用できるとも思っていなかったのですが、なんとまぁ、この「カイラ島」が記載されているではありませんか。
この磯って「江須崎の代表磯の一つ」なんですか!?。
うへぇ。
典型的「猫に小判」ではなかろうかと…。
ともあれ、この本を読んだ上で、少々ポイントと仕掛けを変えてみることにしました。
以下は、西向き真中辺り、上のイラストの青の矢印のとこの写真です。

仕掛けのほうは、遠投ができて深めも狙えるように、二段仕掛けで攻めてみることにしました。


アタリウキ 三原夢フロート B〜0
飛ばしウキ 三原カスタム 0号 ウキ下2.5〜5ヒロ
オモリ B〜0

久しぶりに、三原カスタムを使いました。
いやね、深め狙いだったら、やっぱり糸の出がいい環付きのウキがいいかなぁと思ったのです。
どうだか知りませんけど。
これでまずは、Bのアタリウキを使い、ウキ下を5ヒロ取って遊動固定にし、ちょっと遠投して狙います。
ここら辺のポイントだと、沖側の東から西へと流れる潮に仕掛けを乗せることができて、いい感じです。
ただ、やたらと風が強いのには閉口しました。
ふつ〜に遊動仕掛けにしたほうが良かったかも知れませんが、波のほうも高いので、うまく操作ができるかどうかが不安でして、難しいところです。
なんどもヨロめいたり波をかぶったりしつつ、必死になって狙っていた8時半ごろ、30mほど沖へと流れ出していた飛ばしウキが見えなくなりました。
「来たかな?」と期待しつつアワセを強めに入れると、ギューンという引き。
どうやら本命です。
「ここで踏張らねば!」と気合い入れてリールを巻いていき、手前に張り出した岩場に擦られないよう仕掛けの操作に気を使い、ウキが見えるとこまで上げてきます。
…が、なんかおかしい。
竿先までウキが来たのに、魚が浮いてこない。
どうやら、「遊動固定」が機能せず、ただの「固定」になっているという、最低にカッコ悪いことになっているようです。
どうしようもないので、無理矢理に竿をシャクり、ウキが目の前にくるようにして、フロートを遊動するように直しました。
もちろん、その間に糸はそこら辺中で擦られまくり、これがそこそこの大きさの獲物であれば、とうの昔に切られていたでしょう。
と、いうことで、だんだん投げやりになりつつ仕掛けを上げて来て、グレをタモにて取り込みました。
あ〜、手間かかった。

このグレが、測ってみると33cmぐらい。
まぁまぁですね。
ま、でもいいポイントに入れたんだし、勝負の時間はまだまだあります。
さっさとグレをしまっちゃおうとスカリを出していると、この日いちばんかと思われる強烈な風が一迅。
クーラーバックが磯から転がり落ちそうになり、慌てて止めに入ります。
潮溜りに浸かっちゃったものの、なんとか回収し、ホッとしつつ何気なく自分が入っていたポイントを見ると、…バッカンが無い!!。
その瞬間、顔から音を立てて血の気が引きました
そんなにマキエは残っていなかったものの、付けエサ入れも、マキエ杓も、マゼラーも、ぜんぜんパーフェクトに無い。
あたかも、始めから何も無かったかのように、その磯の上はキレイです。
あああ、なんてこった!。
道具を海に落したという事実がどうにも受け入れられず、しばらく磯の上をうろうろさまよったのですが、仕方がない、あきらめて有り合わせの道具で間に合わせることにしました。
バッカンの代わりに水汲みバケツ、マキエ杓はチヌ用のカップが大きいヤツ、付けエサはマキエの中から取ることとし、いちばんの問題になったのがマゼラーです。
こればかりは、他に代用品がありません。
…自分の手以外は
あ〜あ。

あまりの自分の手の臭さに参りそうになりながら、しつこく同じポイントを狙います。
が、ここで弁当船がやってまいりました。
こちらも気力が失せてたので、早々と、あまりの自分の手(中略)ら、お弁当をいただきます。
はぁ。
そして後半戦。
けっこう頻繁にエサを取られるし、やはり5ヒロ固定は扱いづらいので、フロートを0号に変えて、ウキ下も2.5ヒロぐらいまで上げてみます。
ここで、田中渡船さんに乗っておられた、カイラに上がっておられた方が、同じ磯に上がって来ました。
その方は、今の所は釣果なしだそうで、やっぱり風と波の強さに参っておられるようです。
あと、西のほうの磯も全滅だと言っておられたました。
まあ、この波の高さだと、なかなかいいポイントにも入れないでしょうし。
僕も、周りの釣り師の方を注意してみているのですが、竿が曲がっているのをついに見ることはありませんでした。

上の写真は、「フタマタ」っていう磯だと思います(←いまいち自信なし)。
その方は、船着き場の近くの東側先端に立っておられました。
僕はといえば、やはり同じポイントで同じように流して粘ります。
しょっちゅうエサは取られるのですが、正体が判らないのでアセリがつのります。
潮はだいぶ引いて来て、沖側からの潮が、やや弱くなってきているようです。
しかし、10時前後ぐらいしたか、やはりずいぶんと沖のほうでウキが沈んでいきました。
アワセを入れると、これまたいい引き。
確かな手応えを感じつつ、今度は気楽にやりとりをします。
上がってきて、タモで取り込んでみれば、さっきと同じぐらいの型のグレでした。
うう、40cmオーバーが欲しかったなぁ。
贅沢は言えませんが。

この後、やはりエサを取られてばかりいつつ、12時ごろにマキエが切れて終了。
今回は、ボーズは免れたものの、33cmを2枚という、いまいち地味な釣果に終ってしまいました。
やっぱ、僕にとっては40cmというのは「壁」ですね。
う〜ん。
ここに、今回の釣果の写真を置いておきます。

釣りの後は、もちろんいつもの通り、磯の上のゴミ拾いと掃除に時間をかけたのでありました。
とはいえ、今日はなんか、ゴミなんかよりはるかに地球に厳しいことをしたような気が…。


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