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 上野山さんからのリポート
 「舞鶴毛島に4回目の挑戦」
  
  田井 (京都府)
   2000/12/30

田井の位置


平成12年最後の釣りは毛島となりました。
このところ冬型の気圧配置が続き、北西の風が強く、海の荒れる日が多かったのですが12月30日は冬型が弱まり、南風が吹くとの天気予報でした。
さっそくNさんに電話すると二つ返事で毛島に行くとのことです。

前回毛島でボーズの後、Nさんは"40cmオーバーのグレを釣ってグレネットに正面から撮った写真を載せてやる"と相当な意気込みを見せていましたが・・・。
Nさんはこのところ毛島では3連敗でウマヅラしか釣ってないので、毛島釣行記を読んでくださっているみなさんは初心者と思われるかもしれませんが、磯釣り20年以上のベテランで、50cmオーバーのチヌも何匹もあげております。
同行はNさんとサンスイ釣具店のお客さんで最近磯釣りを初めたというH君です。

29日の夜に畑山渡船に電話しますと、雪が降ったこともあり、峠道が凍結するので十分注意して来るようにとのことでした。
5時過ぎに駐車場に着きますと、今日はかなり人が少ないようです。
6時前になり船に道具を積みこんで、船長と話をしますと、"山の上さん、あんたの連れのHさんが先週来てカイソの鼻に乗ったけど一緒に乗った山田渡船のお客さんが90cmのマダイを釣ったで、タイねらいならハリスは最低5号はいるで、8号ならヒラマサも止まるかもしれんけど。
ここじゃ秋のチヌ釣りでもハリスは3号かけるで"と豪快なことをいわれました。

私も前回、釣りの途中で氷を頼んだりして迷惑をかけて、名前を覚えられてきたのですが、本当は上野山です。
今までの人生で、私は"山の上"と覚えられることが多いようです。
何故なのでしょうか?

さて、今日は南風もそよそよ吹いていますが、星空が広がり放射冷却で氷点下の寒さとなり、しんしんと冷えてきます。
本当に我ながら中年釣り馬鹿だと思います。
渡船には、10人ちょっとの釣り人が乗り込み出船となりました。
最初に正面崎につけ、我々は毛島に向かいましたが、北向きは前日のうねりが残っているために船がつけにくいので、南向きのカイソの鼻に乗ることとなりました。
前回来たときは8番だったのですが、8番は山田渡船の釣り客が乗っていたので、もうひとつ南向きの9番に乗りました。

私とNさんが並んで釣り、Hくんは右手の少し離れた棚で釣ることとなりました。
磯に乗った後、Nさんに"ハリス何号でやるの"と聞くと2号とのことです。
私は前回朝一番に2.5号を切られているので、3号を持ってきていました。
"90cmのタイがかかるかもしれないから僕は3号使うわ"といいましたが、日本海でグレねらいに3号は、グレに気の毒な太さです。
しかし毛島ではなにが来るかわかりません。
グレパワーとオキアミを混ぜたマキエをあしもとに打ち、釣りを開始です。

潮は手前に寄せてきて、右に出ていくようです。
先に竿を出していたNさんは足もとでネガカリしてハリスをなおしているようです。
私は道糸3号ハリス3号2ヒロに0.8号の円錐ウキ、6Bのオモリ、小磯針8号という深場ねらいの仕掛けで、ウキ下4ヒロから始めました。
冷え込んだせいかエサ取りが見えません。
1投目にエサが残ったので半ピロ棚を下げました。
2投目にウキが沈みました。
ほぼ足もとです。

あわせると、下につっこみます。
磯の前の方に移動して竿をためますがかなり引きます。
2号のグレスペシャルが胴から曲がりますが、ハリス3号なので糸を出さずに竿でためました。
しばらくしてウキが見えてきました。

これはとれるかなと思った矢先に竿が上を向きました。
バラシです!!
道糸がねじ切れたように切れていました。
サルカンとのつなぎ目から切れたようです。
マダイか大型のグレのように思いました。

昨日グレネットでホームページが紹介されております"風来坊"さんとメールをやりとりしたなかで"私はレバーブレーキのリールを使っているのですが、糸を出して根でこすられてバラスより、出さずに引っ張り合いで切られるほうがましだと思う気持ちでやって釣果があがっています。
"などと申し上げたのですが面目丸つぶれです。

タックルのバランスが悪いようです。
グレスペシャル2号(ガマの10年くらい前の竿です)に3号ハリスに3号道糸で引っ張り合いでは道糸が負けてしまいます。
毛島を甘く見て道糸を4号に変えなかったツケが来ました。

"あんた今日はもう、たんのうしたやろ。
かたきはワシがとってやる"とNさんがにやにやしていいます。
そのごしばらく当たりもなく、エサも残ってきたのですが8時30分頃右に流れていたウキが一気に沈み45cmくらいのハマチが釣れました。

私が2本連続で釣るとNさんは"1本分けて"などと気の弱いことをいいます。
"気の弱いこといわずに、3本釣って逆転したるわいと言いなさいよ。
"といったのですがあまり元気のない返事のNさんです。
しばらくして、ついにNさんにもハマチがかかりました。

レバーブレーキをゆるめて糸を出したりして、えらく慎重にやりとりをしております。
"どうしたのえらい時間がかかるね"とひやかすと、ハリス1.7号に落としたとのことです全くなにを考えているのやら。
無事タモに収まると、ハマチの引きを楽しんだNさんは満面の笑みです。
H君にもハマチがかかりました。

11時頃になり右に流れていた潮がこんどは沖に出だしました。
40m位沖に流れていた私のウキが一気に入り見えなくなりました。
"オ!!入った"とNさんが言います。
何で人のウキを見とるんじゃ!!

すごい引きが来そうな予感です。
あわせると強烈に底に向かって引きます。
糸を出さずに竿でためました。
またもやグレスペシャル2号が胴から曲がります。
荒れ気味の地磯では、この竿で30cm位のグレやチヌはいつもごぼう抜きするのですが。
こんなに曲がるのは久しぶりです。
竿にとっても嬉しいことでしょう。

のされ気味になり角度が悪くなると、ブレーキをゆるめて少し糸を出し竿の角度を調製します。
体重をかけて体全体で竿を支えます。
久しぶりの大物の感触です。
しかし頭の中ではこれは仕掛けが持たないなと思いました。
そうこうしているうちにまたしてもバラシです。

一瞬にして竿が軽くなる、あのいつものバラシの虚脱感がわき上がります。
この間10秒もなかったでしょうか。
今度は沖でかかったので道糸はのびてクッションになったのでしょうが、3号ハリスがサルカンの結び目からとんでいました。
沖でネガカリすると、3号ハリスを切るのにすごく苦労しますが、いとも簡単に切っていく魚のパワーにはびっくりします。

"風来坊"さん、私にはレバーブレーキつきのリールを語る資格はないのかもしれません。
この前のメールでは生意気なことを言ってすみません。
タイの大物だったのでしょうか?
底に底にと引く魚でした。
タックルのバランスは次回の課題です。

その後ぼちぼち45cm前後のハマチが釣れて4時の終了となりましたが、釣りの間は1時間に1回くらい道糸と、ハリスを結びなおしました。
まるで離島の大物釣りのようです。
釣果はNさんハマチ3本、H君ハマチ6本、私ハマチ7本でグレは出ませんでした。

帰りに船長に聞くと、毛島の"池尻"で40cm近いグレが釣れたとのことです。
正面崎は釣れなかったようでした。
今回デジカメの電池が切れてしまい写真は撮れませんでした。
すみません。    

今回はハマチが釣れておもしろかったですが、ラインブレーク2回という悔しいバラシで来年度も毛島に挑戦を続ける決意をしました。
やっとウマヅラから逃れたNさんも"またいくでー"と張り切っています。
次回40cmオーバーのグレが釣れましたら、Nさんともども正面から写した写真を公開したいと思います。
その日はあるかどうかわかりませんが、13年もどうぞよろしくお願いします。


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