TOP 釣行記index 次のページを読む

 上野山さんからのリポート
 「舞鶴毛島、ばっとまんさんと」

  田井 (京都府)
   2001/06/23
  

田井の位置


6月23日、以前からメール交換していた"ばっとまん"(以下Bさん)さんと舞鶴、毛島に釣行しました。
Bさんは北陸方面に出張で来られて、22日は敦賀市内に宿泊されるということです。
Bさんは鮎釣りもされるということでした。
お誘いのメールをいただいたときはアユ釣りでもいいですよとのことでしたが、アユは8月過ぎがおもしろいのではないかということで、今回は磯にしました。

私は一昨年九頭竜川で釣った29cmのアユの魚拓を持ってホテルを訪問しました。
まあ、先制攻撃です。
鮎釣りを始めてまだ、数回しか釣行していないというBさんはドギモを抜かれたようです。
「使うオトリも26,7cmです」というと「背筋が寒くなりますなー」と感想を述べておりました。
ひとしきり大鮎釣りの自慢話しができましたので、これでBさんしか釣れなくとも、歯ぎしりすることもないでしょう。

最初は冠島に行きましょうということでしたが、渡船が土曜日の朝3時に出船ですので、せっかく宿を取ったBさんの睡眠時間が2,3時間ではつらい。
「お互い中年ですし、しんどいめはやめましょう」ということで舞鶴毛島、出船午前9時としました。
これならゆっくり夕方まで釣れます。
電話で予約したときに最近の釣果を尋ねましたら、毛島の大グリでは1週間前に40cmオーバーのグレを含めて1人で10枚以上の大釣りもあったそうです。

翌日、雨模様の中を6時30分に毛島に向けて出発しました。
年が同じということもあり、車の中では話が弾みました。
「若い頃、何が釣りにのめり込むきっかけになったのか」とか、「人生のゴールデンタイムはいつだったか」など中年親父の話はつきません。
オット、この先はゴールデンな事はないのでしょうか。
もっとも二人とも人生たそがれてきているような気もしますが・・・・

9時前に田井に着きますと、船はありますが船長は見えません。
着替えを済ませて電話を入れますと「おお、4時に来るとおもっとった」という船長です。
しばらくして大阪ナンバーの車もやってきました。
船長が来て「さ、いこか」といいます。
大阪ナンバーの人たちは後から来るようです。
「今日は、あの人たちのグループ10人くらいで来る予定や、あとでまとめて乗せてくわ」とのことです。
我々2人だけ乗せて船は出ました。

ローデの鼻が空いていたら乗せてくれるということです。
ローデの鼻、沖に向かって右側は以前に乗ったことがあります。
足下から30m以上のドン深で、以前は5ヒロでグレを釣りました。
今回は沖に向かって左側に乗りました。
潮は沖に向かってゆっくり流れているようです。

Bさんは大きなハードクーラーを持って来ていました。
これなら70cmのマダイでも入りそうです。
そんなに釣れるかな。
この大きいクーラーから帰りに氷を捨てるときは、むなしさが倍増しそうに思いますが・・・
Bさんはプラス思考の人なのでしょう。
たぶんクーラーが小さくて釣った魚が入らなかったらどうしようと考えているのでしょうね。

先端で一緒に並んで釣りませんかと言いましたが、Bさんは左のサラシの際を攻めるようです。
私の当日の仕掛けです。
竿はガマ磯レイダム1.5号、道糸3.5号、ハリス3号、ハリは小磯7号、4Bの円錐ウキで始めました。
ウキ下は最初から4ヒロ取り、沖めに投入します。
足下のマキエを見ていると、スズメダイの下に25cm位のグレも見えます。
私は沖の方が型もいいだろうと、ウキを遠投しますが、釣れてくるのはチャリコばかりです。

ローデの鼻先端とローデの鼻から見た大グリ、小グリ
   ローデの鼻先端でマキエを作るBさん      ローデの鼻から見た大グリ、小グリ


Bさんはウキ下3ヒロ前後でコッパグレを釣っています。
私はサヨリを1匹釣ってキープしました。
沖ではナブラが見えます。
青物がわいているのでしょうか。
沖で大きいのを狙うか、足下で見えているグレを狙うか迷うところです。
沖では4ヒロまで付けエサは落ちているようですので、沖を狙うことにしました。
タナは4ヒロから6ヒロまでかえてみます。
どのタナでもチャリコばかり釣れてきます。

12時まで同じ調子で進み、お互いキープサイズはなく昼食としました。
南風が強まり正面から吹いてきて釣りにくいので、裏を見に行きますと海の色が全然違います。
どうも雨続きで私たちの釣り場は水潮になっているようです。
裏の海の色はブルーですので、こちらの方が釣れそうです。
一人でやっているカゴ釣りの人に聞きますと、朝4時からやっているのですが、まだ釣れないということでした。ウキ下は19ヒロとっているということ。

午後からは、我々はその横に入れてもらい並んで釣り始めました。
足下には結構スズメダイがいます。
ウキ下を7ヒロにしますが釣れてくるのはチャリコばかりです。
餌もよくとられます。
スズメが少し沖にも出てきます。
足下ねらいのBさんはたまにエサが残るようですが、大物の当たりはないようです。
タナが合っていないのでしょうか。
水深30mもあると攻め方が難しいようです。

しばらくして、Bさんにあたりがあったようで竿が曲がりますがバラシのようです。
「大きそうでしたね」と聞きますと「ハリはずれですわ」ということです。
「今のが最初で最後のチャンスだったかもしれませんね」というと「そんな落ち込むようなこと言わんといてください」とひるむBさんでした。
その後Bさんは20cm位のメバルを釣りました。
足下から切れ込んでいるドン深の磯ですので、ウキが入ると大物がかかっているのではないかという錯覚に陥ります。

「ウキ下を7ヒロとると、付けエサが魚を追い越して、魚の下に行っているんじゃないか、などと考えると迷いますね」とBさんに声をかけると、「私も疑心暗鬼でタナ取りですわ」と、答えられます。
5ヒロ前後でやられているようです。
沖では盛んにナブラが見えます。

4時過ぎになり私はウキを遠投1号に替え、ウキ下10ヒロでスズメが出ないような沖に遠投しました。
Bさんも負けずに1号ウキに替えウキ下11ヒロで遠投しますが、外ガイドの私の方がよく飛ぶようです。
1号ウキがゴボッと入り大合わせをしますが、釣れてくるのはチャリコばかりです。
ウキがはいるたびに大マダイか、青物かとドッキリします。
磯のムードは最高ですが釣れてくるのは小物です。

そのうちこちら側も潮が濁りはじめ、ゴミが流れてきました。
5時30分になりBさんは磯の掃除を始めました。
私も掃除をしますがマキエのコントロールが悪いので私はとても掃除し切れませんでした。
しょうがないので、あたりに落ちていたハリスを回収しました。
石鯛針をくくったハリスも落ちています。
皆さん残った仕掛けは持って帰りましょうね。

最後は潮が濁って当て潮になりジ・エンドとなりました。
6時ジャストに迎えの船に乗りました。
港に着いてみると、他の渡船屋さんのお客さんが60cm位と40cm位のマダイを持っていました。
ローデの鼻の付け根あたりで釣ったと言うことです。
我々から100m位離れたところのようです。

今回はマダイねらいではなかったのですが、最初からウキ下10ヒロでぶっ飛ばしていたら、とも考えてしまいます。
深い磯は仕掛け、ウキ下の選択が難しいです。
その分釣れたときは嬉しいですが。
ウキの選択、オモリの大きさ、ウキの投入点、マキエのかたさの調整など、魚との推理ゲームのようです。

今回もボーズでしたが、1号ウキが何度も入りましたので、それなりにドッキリして楽しかったです。
釣りの楽しみに道中での会話も含めるならば、釣果はなくとも今回は本当に楽しい釣りでした。 
Bさんとは、またの釣行を約束して小雨の中夜9時頃敦賀でお別れしました。


TOP 釣行記index 次のページを読む