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上野山さんからのリポート
「沖の島3日目、今日は白岩回り」
沖の島 (高知県)
2003/01/13
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沖の島3日目です。
天気予報によると、今日は風もなく晴天の釣り日和です。
昨日のように5時に起こされて朝食に向かいます。
「上野山さん、昨日も6時前に寝てましたけど朝まで寝たのですか」と声をかけられます。
「いや、さすがに一度目が覚めてしばらく寝付けませんでした」といいますと、「4時から食事で、その後6時に寝ると朝の5時まで11時間寝ることになりますよね。
私も昨日は7時の天気予報を見てから寝ましたが、なかなかそんな長時間ねむれませんよね」というようなことを話していました。
しかし沖の島に来ると疲れのためかすぐに寝てしまうのです。
大物にそなえての大きい仕掛けで、けっこう集中して釣っているからでしょうか。
食事をすませて荷物をかたづけます。
荷物は玄関に置いておくと片島まで運んでくれます。
クーラーも堤防においておくと船に積んでもらえます。
まったく至れり尽くせりで、釣り人にとっては天国のようなところです。
今日は6時30分に船が来ます。
今日は白岩回りです。
お客さんは我々以外に4人ほどです。
連休の最終日ということと、白岩回りですので人が少ないようです。
「どこに乗ります」と操船している人に聞かれ、「尾長の出そうなところにお願いします」と答えます。
この操船している方は、いただいた名刺によりますとダイビイングのインストラクターもされている岡崎さんという方です。
我々は白岩岬の「岬のハナ」に下りました。
まだけっこう北の風が吹いています。
ここはけっこう大きい磯で正面に根が張りだしているようです。
ウキを流してみますと潮は沖に向かって右に流れます。
風が右手から吹いてきますので潮と風が逆です。
下山さんは右手に入り風を受けながら釣ります。
私は正面を向いて釣りますが、足元に竿1本先くらいまで根が出ていますので、この近辺でかかってもとれないかもしれません。
「足元の根の周辺で来るかもしれませんが、根をはずして釣らないと、とれませんね」と下山さんが声をかけます。
エサは取られますので今日も魚の活性は高いようです。
ウキは風に向かって流れますのでだんだんシモっていきます。
今日もハリス5号でスタートです。
しばらくして沈んだウキを上げますと弱い手応えで20cm程のベラが釣れてきました。
そのうちだんだん風が弱まり波もなくなってきました。
私は右側に移動し下山さんの横で足元をねらい始めました。
足元に落としたウキは引かれ潮でゆっくり前に出ていき、右沖に出ていきます。
何度か同じところを流しているとエサが取られ始めました。
少し沖を流している下山さんはエサが残るようです。
足下にはエサ取りも見えます。
そのうち竿まで引き込まれるアタリです。
しかしそうスピードがありません。
「来ましたが、そう引きません」と下山さんに声をかけます。
途中からゴンゴンと首を振るような引きですが、どうも下品な引きです。
魚はギラリと海中で光ります。
ウキが道糸に絡みましたので5号ハリスを持ってタモで取りました。
これは珍しいヘダイです。
こんな魚も沖の島にいるのですね。
ハリをはずして放流しました。
その後北風に乗って海面に油が流れてきました。
道糸につきますとシモリ玉が動きません。
ティシュペーパーで道糸を拭きながらの釣りです。
釣りにならないので中断して休憩します。
なんだか今日はだめな気がしてきました。
えてして天気が良すぎると釣れないものですね。
私は油で黒く汚れた5号道糸のスプールを取って予備の4号に換えました。
ゆっくり仕掛けを交換します。
時刻は12時を回っています。
「あと2時間ですね。ボウズ逃れにクチブトでもねらいます。ハリス3号します」と下山さんに声をかけます。
下山さんもスプールをはずして仕掛けを交換するようです。
お茶を飲んだりチョコレートを食べて休憩して油が通り過ぎるのを待ちます。
20分ほどして油が流れ去ったのを確認して釣りを開始します。
私は少しサラシのある左手に移動します。
今度は右手に根が出ているので注意が必要です。
たまにエサがかじられますがなかなかハリには乗りません。
終了前になり、張りだしている根の際にウキを落としてみました。
しばらくしてウキが沈みました。
合わせると大きい手応えですがハリスが根にこすれてアットいう間に切れてしまいました。
やはり、とれないところにエサを入れてもダメですね。
やっぱり、こんなとれないような根の下に魚は残っているんですね。
2時30分になり迎えの船が来ましたので終了です。
今日はボーズでした。
白岩のハナレに乗った方は40cmまでをクーラーいっぱい釣ったということです。
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岬のハナで 3日間ともいい天気でした 釣果がないのでお弁当の写真です |
さて、これで私の3日間に渡る沖の島への遠征は終了しました。
片島港には4時過ぎに到着しました。
船を下りて道具を運んでいると見覚えのある釣り人に出会いました。
昨年の釣行時に一緒の宿でお世話になった高知の方です。
声をかけますと向こうも覚えてくれていて「昨年は、家に帰ってからグレネットを見ましたよ。あなたがたは、いろんなところに釣りに行ってますね。最近はグレネットをよく見ていますよ」と返事されました。
釣りに行っていろんな方と出会い、その方の釣りの人生に触れることができるのも遠征しての釣行ならではですね。
釣りとは釣果意外にも得る物は多いことに気がつかされます。
行程が長ければなおのことですね。
我々は4時過ぎに片島港を出て尼崎には11時、敦賀には1時過ぎに着きました。
今回は私にも下山さんにも大グレがアタリました。
とれるかどうかというのは、ほんのちょっと、ほんとうに紙一重の差なのでしょうね。
3日間のグレ釣り通してそんな気がしました。
下山さんはどうでしょうか。
尾長病が高じていなければいいのですが。
最後に尾長グレについて
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私が初めて、尾長グレに出会ったと思われるのは31歳の頃ですので、もう15年ほど前になります。
思われると書いたのは、そのとき1匹もとれなかったからです。
私の嫁の本籍は高知県で、そこには親戚がたくさんあります。
ある時、親戚の叔父さんに鵜来島に釣れていってもらいコバエで4号ハリスを切られたあと、本当の地磯で夕方竿を出し、20分ほどのあいだアタリが続き何回となく切られました。
今考えますと、それまで見たことがないくらい竿が曲がって恐ろしくなって糸を出したためと、腕が未熟でやりとりということをしなかったためだと思います。
その後3回ほど鵜来島に行きましたが切られることはあっても1匹も40オーバーのグレは釣れませんでした。
四国に釣りに行ったのは今回が6回目です。
6回目で初めての大型グレです。
6回目というのは早いのか遅いのか私には分かりませんが、初めて鵜来島で尾長体験をしてからでは、あしかけ15年目ということになります。
尾長グレのスピードのある鋭角的な引きや、一瞬の遅れが即バラシにつながるという緊張感のある釣りは釣り人を虜にしますね。
50cmの尾長を釣ったあと皆さんどうするのでしょう。
しばらく休憩するのか、それともさらに大きなサイズを求めて釣行するのでしょうか。
私はできれば今年中にもう1回くらいは沖の島に行ってみたいです。
きっと尾長病にかかっている下山さんも同行してくれるでしょう。
気の合う釣友との2泊3日間の磯釣り。
本当に楽しい遊びが世の中にはありますね。
つたない釣行記を最後まで読んでくださったみなさん、毎回おつきあいくださいましてありがとうございます。
また、管理人の下山さんにはいつもお世話をかけます。
皆様とまたお会いすることを楽しみにして、このへんで長いドタバタ釣行記の筆を置きます。
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