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 上野山さんからのリポート
 「6時間ごとに天気図をチェック」

  糠の地磯 (福井県)
   2004/11/05

 


9月に小指を剥離骨折し、ピンを入れる手術をしました。骨折してから40日たって骨がくっついたということで、10月18日ようやくピンを抜くことになりました。
同じように剥離骨折した友人からは、「ピンを抜くときは痛いぞ」とさんざん脅かされました。
病院に行ってみると、ピンを抜くのは手術室ではなく、いつもの診察室です。
「ベッドに横になって下さい。少し痛いですよ」といわれて小指の先に麻酔の注射をされました。
神経が敏感なところですので、これはかなり痛かったです。

注射が終わってホッと一息つきますと、「ピンが2箇所ですので、もう1本注射ですよ」といわれます。
もう1本あるのかと思うと泣きたくなります。
この注射はホンマに痛かったです。
あまりの痛さに体中に力が入り、息が止まります。
しばらくして、麻酔が効いたところでピンを抜きます。

私はとても見られないので、反対側の壁の方を見ていました。
先生はたぶん「やっとこ」のような物でピンを抜いているようです。
指からピンが抜けるときは「ズー」という感じでした。
傷口は縫うこともなかった、ということで、絆創膏を貼りました。
先生に「今抜いたピン見ますか」と言われましたが、体に力が入りまくって、ヘトヘトになっていましたので「レントゲン撮影の後で結構です」といって、私はよろめきながらレントゲンの撮影に向かいました。
後でピンを見ますと、よくこんな長い物が指の中に入っていたものだと感心させられます。
1週間ほどは患部を清潔にしないといけないので、釣りにはいけないけど、その後はようやく釣りに行けるようです。

若狭地方は、今年はグレが良く釣れているということですので11月3日の文化の日はぜひ釣りに行こうと思いました。
しかし、日本海に低気圧が2個あり、3日の予報がはっきりしません。
2日の朝の予報では翌日の波の高さは1.5mでしたが、3日になってみると3mに上がっていました。3日になって波浪注意報も出たようです。
2日の夜には雷注意報も出ました。
私は天気予報を聞いて3日の釣りはやめました。

3日になって海に行くと、晴れて南風ですが、西の大きなウネリが押し寄せてきています。
陸では無風でも、沖で西風が吹いたのかもしれません。
沖に低気圧があるときは本当に注意をしなくてはなりません。
3日は波が出たためか越前方面で転落事故が相次ぎ2名の死者が出たようです。
2名ともライフジャケットをしていなかったということです。
これさえ着けていれば助かったのではと思われますので残念です。
あらためて、磯靴、ライフジャケットの基本装備、悪天候の時は引き返す勇気の大切さを思いました。

3日に釣りに行けなかったので、高気圧が広がる5日の朝に出勤前に釣りに行こうと思い立ちました。4日からほぼ6時間ごとに天気図をチェックし、外に出て雲の状態や風向きなども確認します。
この熱心さが仕事に向かえばスゴイのですが・・・。

前日にはいつものサンスイ釣具店でオキアミ1枚と遠投用の集魚材を買います。
エサ代はしめて1300円ほどです。
地磯は安上がりでいいですね。
朝4時前に起き、イヌの散歩をすませ、ヒゲを剃り、パンとコーヒーで朝食をすませて出発です。
釣り道具は前日確認して車に積んでおきました。
朝の釣りということですので、ハリまでくくってあります。

5時頃に糠の地磯につきます。
弱い南風が吹いていますが釣りのじゃまにはならないようです。
海を見ますと少しウネリがありサラシも出ています。
南風のためか外は暖かです。
厚着をしてきたので、磯を歩くと汗ばみます。
今日は絶好の釣り日よりのようです。

5時30分頃に磯に立ち、マキエを打ちながらタモや竿を出します。
竿はいつものガマのレイダム1.5号。
道糸は2.5号、ハリスは2号を2ヒロ、ハリはグレメジナ7号です。
ウキは釣研の円錐ウキB、ウキは40cmほど遊動にし、ハリスと道糸は小さいサルカンで結びます。サルカンの上にはJクッションをつけます。

1投目はエサが残ります。
数投しますが、オキアミの頭がかじられるだけで、アジもフグも釣れません。
6時前になりウキが見えるようになってきます。
30m程遠投したウキが入ります。
合わせると結構な引きで竿を曲げますが、アタマを振らないのでグレかもしれません。
足下まで寄せたときにギューンと下に突っ込むのを竿でこらえていると、竿がハネ上がります。
擦れてハリスが切れたかとハリスを確認しますとハリまであります。
これはハリはずれでした。
1匹目をバラしたので今日はボーズかもしれないと落ち込みます。

その後同じところに振り込みますが餌がとられるばかりでアタリが出ません。
今度は少し右側の沖目にポイントを変えて、撒き餌をシャクに2杯ほどうち、その沖に仕掛けを投入します。
すると仕掛けがなじんだときにスッと赤いウキが海に消えます。
合わせますとグレのいい引きです。
足下まで寄せてタモで掬ったのは30cmほどのグレです。
同じようにマキエを打ち、その少し沖に仕掛けを投入して、ウキを少し手前に戻して仕掛けを張っていますと、ウキが沈むと同時に竿が引っ張り込まれます。
これも30cm程のグレです。

      本日の釣果グレ25−30cm 6匹

この時期のグレは元気でよく引きます。
その後グレを4匹追加し、6時40分頃に撒き餌もなくなったので終了としました。
1時間ほどの釣りでしたが、マアマアのグレが6匹も釣れたので楽しかったです。

釣り場から40分ほど運転して自宅に帰り、さっとシャワーを浴びていつものように出勤しました。
妻からは「アンタ、出勤前の釣りでボーズは無いな」と感心されました。
天気を見て、条件のいいときに釣りに行けるのは海の近くに住んでいる特権ですね。



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