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 上野山さんからのリポート
 「大きな獲物を逃した」

  西小川 (福井県)
   2005/07/09

 


7月になり各地の鮎釣りのニュースも入ってきてそろそろ磯は夏休みという時期です。
日曜朝の釣り番組なども鮎釣りやイサギ釣りということで、季節は夏に向かっています。
6月25日に友人のS氏と西小川に釣行した時は、コッパグレとアジに翻弄されて磯も終了かという気分でした。
このさえないボーズ釣行記を私は「ぐれねっと」に投稿しました。
私のボーズ釣行記のすぐ後でR君の内容の濃い釣行紀がアップされました。

紀伊長島に釣行されたR君の強烈なバラシの釣行記を読み、一度紀東の半夜に行ってみたいという気持ちが起こってきました。
釣行紀の内容は私のアジ対R君のオナガグレのバラシということで幕下と横綱の対戦ほどに内容に開きはありました。
2つの釣行後記が並べてアップされると穴があったら入りたいというような心境となりましたが、ボーズは釣りにつき物、ボーズの釣行記もあってもいいのではないかと自分を励ましました。

ちょうど9日の土曜日は休みでしたので「ぐれねっと」の掲示板に9日は釣行出来るかもしれないと書いておきましたら、木曜日にY君から都合がつけば紀東に行きませんかと連絡がありました。
私も2人なら運転も楽ということで行く気になりましたが金曜になりY君の都合が悪くなりました。
金曜日はもう行く気になっていましたので1人でもいこうかと天気予報を見てみました。
木曜の天気予報では週末は若狭も紀東も曇りのようでしたが、金曜になると土曜日は雨に変わりました。
尾鷲の波は2.5mとありましたのでこれはかなり天気が悪いとあきらめました。

若狭はどうかと天気を見てみますと南風ですが雨は昼からのようです。
せっかくの土曜日の休みですので、いつもの西小川のすみや渡船に電話して久しぶりに朝釣りに行くことにしました。
出船は朝4時ということですので1時30分に目覚ましをセットして前日はビールを飲んで9時過ぎには寝ました。

目覚ましが鳴る前に目を覚まし、朝1時半に犬の散歩をして2時に自宅を出発しました。
サンスイ釣具店でオキアミ3枚を受け取り3時過ぎには西小川に着きました。
3時30分頃に船長が出てきたので挨拶をして世間話をします。
「今日から礒の貝採りが解禁になるので沖の礒の方がええな。この2,3日は前線が下がって北風が吹いてウネリが出て低い礒は無理でした。また、真鯛狙いでコボラに乗りたいかもしれませんが、ちょっと乗れないかもしれませんよ」と、船頭が言います。
その後は景気の話やら、渡船業の話をしているうちに4時になりました。

しばらくしてもう1人お客さんが磯釣りの用意をしてきました。
「今日は2人ですか」と聞きますと二人だけのようです。
「何時にあがります」とその方に聞きますと「12時ではどうです」といいます。
私はとてもその時間まで体力が続かないと思い「暑いので11時にしませんか」と提案しました。本当は9時でもいいくらいです。
「では11時にしましょう」ということで上がりは11時ということになりました。

4時すぎに港を出ますと、少しうねりがあるようです。
南風が吹き始めています。
春のチヌ釣りの頃から見ると夜明けは少し遅くなったのか、4時ではまだ薄暗くてよくものが見えません。
「コボラグリ」の近くまで行ってライトで磯を照らしますとウネリでかなり波が上がっています。
もう1人の方を沖にある「ボラグリ」に乗せると「上野山さん今日はカブトにでも行くか」といって船は半島を回って「メカブト」という大きな磯に向かいます。

磯は大きいのですが沖向きでは2人程度しか釣る場所がありません。
「船着に向かって竿1本半くらいのタナで朝のうちはあまりマキエを打たずにやってみて。ここは深くて足元から8ヒロくらいあるよ」とアドバイスして船は帰りました。
支度を始めると田烏方面から強い南風が吹いてきます。
タイ狙いで道糸3号、ハリス3号で前日に仕掛けを作っておりましたので、今日はグレを釣ろうとハリスを1.7号にくくり変えました。
まだ薄暗いのでなかなか仕掛けが作れません。
何とか針を結んで4時30分ごろ釣りを開始します。
ウキはツインセンサーを使い、ウキ下を3ヒロ半ほど取ります。
針はグレメジナ6号としました。

オキアミを足元に少しまき船着きに向かって仕掛けを投入します。
今日は集魚剤を使わずにナマのオキアミ3枚を持ってきました。
右側から強い南風が吹くので道糸がふけてしまいます。
たまに沖からウネリが来て足もとからサラシがでます。
潮は右に流れているようで、ウキは風に逆らって右に流れます。
強い風でタモが動いて海に落ちそうになりましたので、竿を持ちながら磯クーラーを移動してタモの上におきました。

しばらくして仕掛けを回収しますと餌はついています。
餌を新しい大き目のものに取り替えて再び船着きに仕掛けを投入します。
ウキがなじむとゆっくり沖に出て行きます。
少し道糸を出します。

風が強く竿袋が飛ばないかどうか心配で竿袋を見てウキに目をやると薄暗い海面にあったツインセンサーの赤く小さい当たりウキが20cmほど入りました。
「オッあたりか」と軽く竿を立てましたが、南風が強く風の抵抗で竿が曲がっているのか魚の引きのためか一瞬判断が遅れました。
竿2本ほど沖でウキが入ったのに道糸はもう足元まで来ていました。
竿はかなり曲がっています。
リールをまこうとするとなんだか根掛のような感触です。
アット思ったときは足元の根にハリスがこすれて仕掛けが切れてしまいました。

道糸が見づらいような薄暗い中、はじめてのった磯でしかも猛烈な南風という悪条件でしたが大きな獲物を逃したようです。

船着のあたりがオーバーハングになっていて、そこから沖まで餌を食いに出てきた大物が針にかかったあと驚いて、いっきに棲家に戻ろうとしたのではないかと思われます。
「ぐれねっと」さんの週末のおすすめ磯で「尾長に飛ばされたみたい」という報告がありますが、私のもそんな感じでした。

考えて見れば8ヒロくらいの深さの磯に乗り、浮き下3ヒロ半でやっていて、竿2本先で魚がかかって一瞬の後には足元で根ずれするという相手でした。
かかった感じでは日本海に多い30cmほどのクチブトの引きとはとても思えませんでした。
タイやチヌならもっとゆっくり引くように思えました。
足元に突っ込む魚でかなりのスピードの持ち主です、もしかすると尾長グレかもしれません。

その後、ハリスをくくりなおし投入しましたがスズメダイが出てきて餌をとられるようになりました。
スズメダイを1箇所に集めて餌を船着きに落としても、もう木っ端グレしか釣れませんでした。チャンスは1回しかなかったようです。
8時ごろになり、ますます南風が強くなって眼鏡が飛ぶのではないかと心配になったときに船が迎えに来ました。

船長にバラシた話をしましたら「名人みたいに細いハリスにこだわったらアカンよ。薄暗い時はハリスの太さは関係ないよ」といわれてしまいました。
その後は南風を避けて「ボラグリ」の沖向きでやりましたが11時まで木っ端グレと遊んで釣りは終わりました。

10時ごろからは弱い雨も落ちてきて段々天気は悪くなってきました。
帰りにもう1人の方に聞くとアジや木っ端グレしか釣れなかったということです。
帰りに磯の方を見ますと地磯のほうは貝採りや磯遊びの人がかなりいました。
渡船以外にも民宿がお客さんを礒に渡しているということです。

事務所に料金を払いに行きますと、前回一緒になりました上中町におすまいという60歳くらいの小柄な釣り人が午後の釣りに来ていました。
切れたハリスを事務所にもって行って見せると「ホウ、根ずれか。40センチほどチリチリやな。根ずれやったらハリス3号でも変わらんな。次は大物をしとめてくださいよ。すぐ来ないと魚は移動しますよ。この時期尾長も出ますから暑いけど来てくださいよ」と船長に言われました。

上中町から来ているという常連さんには「まあ、あんたそりゃ下手ということやな。わしもここではヨウバラスけど」といって笑われました。
なかなか、偏屈そうな老人ですが雨の日でも来るとはなかなかの釣り好きのようです。
今回はR君の釣行紀ほどの迫力はありませんが、久しぶりに日本海でハリスが切れるというバラシをしました。

次こそは「メカブト」に乗って大物の正体を見たいものです。
釣りはバラスからまた行きたくなるものですね。
そして、次回こそはいつまでも続きますね。


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