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 上野山さんからのリポート
 「簡単にグレが釣れてきます」

  泊 (福井県)
   2008/07/05

 


7月5日はゆたきちさん(以下Y君)と2週連続で釣行しました。
先週は4人で尾鷲に行き、厳しい状況ながらも私と下山さんはマダイを釣りました。
今週も下山さんの都合がつけば少し近い古和浦にでも行こうかという話でしたが、下山さんに持病の痛風がでて、二人での釣行では交通費も痛いということで若狭の泊に場所を決めました。
今月に入ってガソリン代もリッター180円以上となり、三重県への釣行では二人では餌代よりもガソリン代の方が高くつくということになりました。
Y君も私も子供がまだ学生なので、今後ガソリンが200円を越すようにでもなれば、気ままに釣りにいけるかどうか危ぶまれます。

土曜日はY君のお子さんの誕生日だったらしく、「子供孝行をたまにはしなくてはいけません。土曜日はいけるかどうか分かりません」と最初Y君は言っておりましたが、なんと強行突破で、釣りを土曜日にして、誕生祝を日曜日に振り替えたそうです。

なんでも数年前に、今時分泊に釣行して30cm前後のグレを10数枚釣ったことがあるそうで、その記憶が離れないそうです。
Y君の場合、釣りと子供の誕生祝を秤にかけて釣りのほうが下がったというわけですね。
さて、泊には「深田」と「はとう」という2軒の渡船屋があります。
Y君お勧めはどちらでもなく「そともビーチ」という民宿がやっている渡船です。
私も泊は何度も釣りに行っていて、主に深田渡船で出ているのですが、そんな渡船屋さんがあったとは気がつきませんでした。
「船は小さいですが遠くの磯まで行ってくれるのと、色々融通がきくんです。私も大津の喫茶店の主人に教えられて知りました。以前は親父さんがやっていてナマコをお土産にもらったこともあります」というY君の話です。
2代目のご主人が朝は定置網を上げているというので、出船は8時ごろということです。
Y君は8時から夕方6時までやればいいではないですかといいますが、この暑さの中、長時間の釣はしんどいという事で私のリクエストで11時ごろに出船と決めました。

まあ私1人ならば3時ごろ出船でもいいくらいでした。
当日はサンスイ釣具にオキアミを2枚注文して9時にとりに行きました。
さすがにこの暑い中、磯に行く釣り人は私一人のようです。
私は3倍増グレとオキアミを混ぜて付け餌にはパックになったボイルのLを買いました。
氷も特大を買いましたので料金は3000円ほどになりました。

   渡船屋「そともビーチ」支度をするゆたきちさん

上中の駅に時間通りに10時に着きますとY君が待っていました。
挨拶をして20分ほど車を走らせて泊に入ります。
「そともビーチ」はいつもいっている深田渡船への道沿いにありました。
この渡船屋の前は過去に何度も通り過ぎていましたが、ただの民宿と思っていて渡船をやっているとは気がつきませんでした。

渡船屋に到着しますと、本日の釣り客は我々二人だけということでした。
今日はかなり暑いので飲み物を十分に用意しました。
ライフジャケットを着た後でY君から貸してもらった日焼け止めを顔に塗ります。
帽子はやめて鮎釣り用の傘を私は被ることにしました。
これですと頭の上を風が通るので少しは楽です。
渡船屋からは台車に道具を積み込み、すぐ後ろの港まで歩いていきます。
港には8人も乗ればいっぱいになるような小さな渡船がありました。
これに荷物を積むとすぐに出港です。
桟橋で小物釣りをしている中年の女性から「今日は特別に暑いですね」と声をかけられます。
炎天下の中、我々の磯釣りの装束はさぞかし暑苦しく見えることでしょう。
実際この日は岐阜県で35度以上になったということで、各地で熱中症のために病院にいった方が出た日でした。
翌日の新聞によると福井県でも5人が病院に入ったということでした。

    ゆたきちさんの乗ったヒナダンのハナレ

さて、我々を乗せた船は「三つ岩」、「小山」を回り「夫婦ガメ」を通過していよいよ「ヒナダン」に近づきます。途中の磯では4,5名ほどが竿を出しているだけでした。
「多分今日の人数では深田も、はとうも遠くまでは渡していないと思います。
この渡船ならではの釣り場にいけますよ」というY君のヨミどおり、泊の渡船区の一番端の「ヒナダン」、「長崎」には人が乗っていません。
最初は二人で「ヒナダンのチョボ」に渡りましょうということでしたが、私がせっかくですので「長崎」に乗ってみたいと言いましたので、今回は分かれて乗ることになりました。

「ヒナダン」では今年の春に40オーバーのグレが釣れており、Y君はここで是非とも40オーバーのグレをモノにしたいと執念で通われているようです。
私は「ヒナダン」から見えるところにある「長崎」に乗りました。
Y君のアドバイスでは「長崎」ではけっこう2枚潮になる事があるので撒餌の沈み具合をよく見て釣ってくださいよということです。

           私の乗った「長崎」

「長崎」は、それこそ沖に長く突き出た磯で、私は今回初めて乗ります。
渡船は中ほどに磯付けしましたので先端までクーラーや竿袋を運ぶのに難儀します。
先端に出てみますと、正面は根が出ており正面に向かって右か左かで竿を出さなくてはいけません。

私は先端の右側まで道具を持っていき用意を始めました。暑いので竿とバッカンを持っての2往復で息が切れ大汗をかきます。
時刻はまだ12時前で、若狭でこんな暑いなか磯釣りをするのは初めてです。
海を見ますとフグやスズメダイがウロウロしています。
磯は足元からかなり深そうでシモリもあって良方のグレの気配はしました。

    今回お世話になった「そともビーチ」さん

さて、ゆっくりと撒餌の用意をして仕掛けを作り始めます。
竿はいつものレイダム1.5号、道糸は3号に釣研の円錐ウキ0号を通して潮受けゴムをウキ止めとしてハリス1.7号を2ヒロ弱取ります。
ハリは先日使いましたボイルグレ8号を結びます。
暑いので用意したスポーツドリンクを何度も口に含んでゆっくりと支度を進めます。
マキエを撒きますと潮はゆっくりと右に流れているようです。
第一投目からウキが沈みます。
上げますと20cmほどのグレです。
足元にマキエを打ちスズメダイを寄せてから、沖に仕掛けを投げ少しだけマキエをかぶせます。
この釣りかたで5匹ほどコッパグレを釣りましたが、夕方7時までの釣りではマキエがたりなくなるかもしれません。

私は最初正面左側からウキを流していましたが潮が右に流れますので右を向いてウキを投げ込みました。
マキエを打って仕掛けが馴染んだ頃にまたウキが入ります。あわせますと今度は少しましな引きです。あがってきたのは26cmほどのグレで、よく太っています。
アジがいなくて餌取がスズメダイとフグですので割りと簡単にグレの口元に餌が届くようです。
打ったマキエの下の方には青いグレがチラチラと見えます。
釣れるタナが浅いのか、付け餌が落ちている途中でウキが入る感じですので仕掛けを張り気味にしてアタリを取ります。

足元にマキエを打ち、少し沖に仕掛けを投入するという釣り方で簡単にグレが釣れてきます。
先週の尾鷲の厳しい釣りがウソのようです。
ただサイズが25cm〜28cm前後ですのでタモを使うようなことはありません。
ふと「一発がある尾鷲でボーズでも釣りをするか、25cm前後のグレの入れ食いでよければ若狭で釣りをするか悩むところだな」と思ってしまいました。皆さんも結論は出ないところだと思います。
私はオカズ用にと、28cmほどのグレを2匹シメてクーラーに入れました。

その後もグレは釣れ続けますが30cmを越すサイズは釣れません。
また、グレの数が多いためか2匹のグレがスレで釣れて来ました。
1匹は胸鰭の下あたりにハリがかりして、掛かったときはもしかして40cm近いグレかと錯覚しました。
グレを放流していて思ったのですが、ガマのボイルグレはスレバリですのでかなり外しやすく、魚に対するダメージもあまり残らないのではないかと思いました。
サンスイ釣具では置いていないので今度太平洋に行った時にまとめ買いをしようと思いました。

そうするうちにリールを巻いたときにベキッといういやな音がします。
見ますと穂先に糸が絡んで折れてしまった音でした。
これはショックでした。
竿を予備の2号の竿に換え釣りを続けましたが、さすがに相手が25cm前後では釣趣に欠けますね。

ウキ下はほとんど2ヒロ弱で釣っていましたが、夕方になりマダイでもこんもんかとウキを遊動にしました。
5時ごろになり、潮が今度は陸に向かって流れています。
3ヒロ弱のウキ下でエサが残りましたのでウキ止めを1mほど上げて投入しますと、仕掛けが馴染んですぐにウキが入ります。
グレと違う引きであがってきたのは25cmほどのチャリコでした。
その後は深いタナで流してもエサがとられるばかりでした。
納竿の7時前になりウキ下を浅く取ってやってみましたが、今度は昼間よりも小さい手のひらサイズのグレの入れ食いとなり時間となりました。

   当日持ち帰った魚3匹
   20〜25cm前後のグレならば無数に釣れます

暑い中、半日釣りをしましたが25cmほどのグレは10匹ほど釣ったでしょうか、あと、20cmから25cmのグレを20匹以上は釣ったと思います。
帰りの船でY君に釣果を聞きましたら、やはり25cm前後のグレが多かったという事で、今回は魚は持って帰らないということでスカリに入れてあった25cmほどのグレ2匹を放流していました。

今回はY君柳の下のドジョウとは行かなかったようでしたが、グレの入れ食いにあいましたのでまあ良かったのではないでしょうか。
ゆでダコのようになったY君はシャワーを借りてから帰るというのでY君とは渡船屋の事務所の前で別れました。
今シーズンのグレはこれで終了でしょうか。
秋のシーズンもまた「長崎」に乗って今度は40オーバーのグレを狙ってみたいと思いました。







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