TOP 釣行記index 次のページを読む
上野山さんからのリポート
「ぐれねっと一行で二木島詣」
二木島 (三重県)
2010/01/30
|
|
金曜日の夕方、三重県で平日釣行中のゆたきちさん(以下Y君)から「今日は二木島に釣りに行きました。8人しかお客さんはいませんでしたが、6人が40cmオーバーを釣っていましたよ。40オーバーを2枚以上釣っている人もいました。湾内磯のガマノクチでも47cmを釣っていました。ホーロクの船着きでもようけ釣っていましたよ」という電話が入りました。
おお、それではY君も釣ったのかと「それでY君はどうでしたか」とききましたら急にナヨナヨとしおれた口調になり「前日の低気圧通過のウネリが結構残っていまして、ベンテンの胴に上がったのですが・・・」となかなか釣果報告にまではたどり着きません。
ゆっくりかまえて、せかさずにいますと「結構高いところで釣っていたのですが、ウネリでバッカンがひっくり返りまして、朝イチにマキエが半分ほど流れてしまったんです。そこまで波があがって来るとは思っていなくて、なんと言う不運でしょうか。そのためか私は30cmそこそこのグレが2枚でした」といういつものボヤキです。
「いちおうグレの顔を見たので連勝は続いていますね」と言いますと「こんなもんではとても釣ったとはいえません」というY君です。
まあ、8人中6人が40オーバーのグレを釣っているというなかで、30cm2枚では確かに釣ったとはいえないでしょうね。
港で他のみなさんの釣果を見たらさぞかしがっかりした事でしょう。
「いま、二木島はどこでも釣れていますよ。出来れば明日は合流したいのですが用事がありますので今日は帰りますわ」というY君の電話でした。
さて、グレネット一行はこのところ二木島によく通っております。
前回はぐれねっと管理人の下山さんがホーロクで49.5cmというグレを仕留めております。
同行したY君は大型をバラしているという事もあり、今週は泊りがけで平日に2度も二木島に釣行しています。
ですが、2度ともボーズ逃れの30cmそこそこのグレしか釣れないようです。
今回はY君が帰るのと入れ変わって、ぐれねっと管理人の下山さんと私とで30日の土曜日に二木島に釣行する事になりました。
まるでぐれねっと一行で二木島詣でをしている様なものです。
金曜日の夜10時前に自宅を出て、12時に草津で下山さんと合流します。
2時ごろには大宮大台で高速を降りて、いつものエサガメに到着します。
ここで、それぞれボイルのLとMを受け取りますが値段は1枚1100円です。
私は今シーズン方座浦、二木島と思いがけず、2連勝しているのですがこの間に使っているスーパーボイルグレというハリの7号と8号を買い足しました。
今日もコレを使って連勝をもくろむという魂胆です。
交代で運転をして二木島には4時ごろに到着しました。
港には7,8台の車がとまっています。
奥のマルヒサ渡船の駐車場まで行くと、ここには1台しかとまっていませんでしたので車をとめて1時間半ほど仮眠を取りました。
エンジンは止めたのですが、寝ていてそう寒くはなかったです。
やはり二木島は暖かいですね。
やがて5時半になりましたので支度をして港に行きますと、釣れているという情報のためか、釣り人は25人ほどいます。
やがて定刻の6時15分になり船に乗り込みます。
「これだけ人が多いと表の磯だけでは乗り切れませんね。最後まで残って甫母の磯に乗るか、最後に船に乗って最初につける湾内磯に下りますか」と聞きますと下山さんは「私はどこでもいいですよ、Y君の話ではどこでも釣れるのではないですか。でも甫母の磯よりは湾内磯でもいいのでは」といいますので、私は以前、巨大チヌを釣った「松の下」ではどうかと思いました。
「それでは松の下でもいいですか」といいますと「あそこは人気が無いので乗れるのではないですか」という事です。
そんなわけで我々は後の方から船に乗り、船の後ろには行かずに前の方で竿を持って立っていました。
渡船に乗るという簡単な動きのなかでも、各人それぞれ思惑がありますので、すでに釣りは始まっているといっても良いのではないでしょうか。
これを読んでくださる釣り人の皆さんも毎回経験していると思いますが、船に乗る時までどの磯になろうかと考えぬき、船にのってから磯に着ける順番を考えて、そろそろ前に行こうかなどと船のなかでの自分の場所を考えたりしますね。
なかなか、自分の思ったようにはいきませんが、希望した磯に乗れたときは、ほぼ釣ったような気持ちになってしまいますね。
船は速度を落として最初に「ガマノクチ」に着けます。
ここで船の後ろから常連と思える釣り人が前に出てきて一人で上がりました。
前日「ガマノクチ」で47cmが上がっているためでしょうか、ここは常連に取られました。
「次はヒノマル、オイトケだれかおらんか」と船長が言いますので反射的に「はい、ヒノマル2名いきます」と私は手を上げました。
「よしヒノマルふたりやな」と船長が言って船を「ヒノマル」に向けます。
前日のウネリは殆ど治まっていましたので磯着けはスムーズに行きました。
「ウキ下をまめに上げ下げせんと釣れんぞ」と珍しく船長がアドバイスをくれました。
何回も二木島に来ていますが船長から釣りのアドバイスを貰うのは初めてです。
今日は人も多いので船長も商売気を出しているのでしょうか。
我々の後で隣のオイトケに釣り人が1人降りました。
「ヒノマル」は以前から寒の時期に釣り人が良くあがっている湾内磯です。
「ガマノクチ」から100mほど離れた磯ですので、前日「ガマノクチ」で釣れたのなら「ヒノマル」でも釣れるのではないかとの読みです。
「ヒノマル」はあがってみると平たいところが殆どないデコボコした磯です。
船着きは足場が良くて少し平たいところから竿を出せますが、沖に向かって正面は殆どデコボコの岩のくぼみに足を突っこんで釣るような感じです。
船着きは右側ですが、磯の左側は少しサラシも出ているので一見したところ左側も良さそうです。
下山さんに「左と右で分かれて竿を出しますか」と言いますと「いつも乗っている人は右を向いて釣っていますよ。船着きとその前で並んで右を向いて釣ってはどうですか」と言いますので、下山さんが船着き、私が船着きの5mほど前から右向きに竿を出すことにしました。
竿はいつものグレスペシャル2号、道糸3号、ハリス3号を2ヒロとってサルカンで結び、ウキは釣研の円錐ウキ5BにJクッションを入れて、3Bのオモリを打ちます。
ハリは連勝中のスーパーボイルグレ7号としました。
|
このところ私の使っている道具です。釣研の円錐ウキ5Bにスーパードングリ2B |
Y君の話では前日は3ヒロから3ヒロ半で釣れているという事ですので、ウキ下は3ヒロ半からスタートします。
このところ私も下山さんも1投目からアタリが出ていますので1投目は慎重に誘いを入れて流しますがアタリはありません。
しばらくして仕掛けを上げますとつけエサは残っています。
下山さんは小さいウキを使って3ヒロ固定でやっているようです。
7時が満潮という事もあり、一番潮が高い時です。
たまにウネリが来るくらいで潮はほとんど流れていません。
ウキは先端から出るサラシに押されて沖に出て行きますが、その後は止まってしまいます。
3回ほど仕掛けを入れなおしますがエサは付いてきます。
私はウキ下を落として4ヒロにしました。
「これは人があまり乗っていなくて、グレの食い出しが遅いのかもしれませんね」と下山さんが言います。
私は徐々にタナを深くしていき5ヒロほどにしました。
5ヒロでようやくエサがかじられましたが、これはエサトリのかじり方でボロボロになっています。
前日私はサンスイ釣具店でタナが深いかもしれないと思い釣研の5Bの円錐ウキを買ってきていたのですが、5ヒロではこのウキが役に立ちました。
3Bのオモリをつけた仕掛けがスムーズに落ちますので手返しが早くなります
下山さんは固定ですのでウキ下は3ヒロ半ほどが限界のようです。
「何だか池で釣っているみたいですね」と下山さんが言います。
サラシがでないし、そう流れないのでまるで若狭で釣りをしているような感じです。
始めて1時間ほどして初めてウキが入ります。
竿1本ほど沖を流れていたウキがスーと入ります。
合わせると大きくはないようですが久しぶりのグレの引きです。
簡単に浮いてきたのは30cmほどのグレです。
下山さんが「私の活かしバッカンに入れてください」というのでお言葉に甘えて釣ったグレは
活かしバッカンに入れさせてもらいました。
ウキ下は5ヒロ半ほどです。
「かかっても取りやすい場所ですので私はハリスを落とします」といって下山さんはハリスを2.5号にして遊動仕掛けに換えたようです。
その後足元でウキが入りますがハリに乗りません。
エサトリが出だしたようです。
アタリがないのにエサがとられますのでウキ下を少しあげて5ヒロにします。
ウキが入り25cmほどのグレが釣れますが放流します。
下山さんはほぼ同じところを流していますがグレはかかりません。
私はその後25,6cmのグレを4匹かけましたが、なぜか下山さんは1匹も釣れません。
私はいい気になって「下山さんハリス3号でも釣れますよ。ハリスは関係ありませんな」などとひやかしたりしました。
「横で50cmのグレ2枚ほど釣られたら焦りますが。まだなんともありません」と言う下山さんです。
その後足元でウキが入り少しマシな引きで37cmのグレが釣れました。
ウキが入ってから一呼吸置いて合わせましたので、このグレはハリを飲んでいました。
9時になり渡船が弁当を配達に来ました。
交代で弁当を食べる事にして私は先に弁当を食べました。
晴れて雲ひとつ無い空の下、磯の上で食べる弁当は格別です。
今日は既に3連勝も決めていますので、何だか幸福な充実感に浸りながら私は弁当をほうばりました。
下山さんは潮が引きはじめたので磯の先端に行って沖に向かって竿を出しています。
その後下山さんにもグレが掛かりますがなかなか30cmを超えません。
「今日は30cmを越えないと持って帰りませんよ」という下山さんです。
マキエがきいてきたのかグレの釣れるタナが4ヒロまでとなりましたので私はハリスを張り替えるついでにウキをスーパードングリの2Bに換えました。
私も下山さんと交代して沖に向かって磯の先端から竿を出しましたが、28cmほどのグレが釣れたきりでした。
そんな調子でお互いに30cmまでのグレをボツボツ退屈しない程度に釣りましたが大物はアタリません。
私は左沖に根がありますので、左沖に竿2本までウキ下を落として遠投してみましたが、やはり釣れてくるのは28cmほどのグレです。
時刻は1時になり、あと1時間ほどで終了です。
「これは粘って足元を釣って一発狙いするしかないですかね」と下山さんが言います。
最後に私は左向きのサラシの下を釣ろうと思いました。
マキエをサラシに打ち、仕掛けを根の際に落とします。
サラシで押されて出て行くウキを引き戻して根の際に落ち着かせます。
しばらくしてアタリが無いので仕掛けを上げますとエサが付いています。
タナは4ヒロ半ほどでやっていたのですがウキ下を少し下げて5ヒロとしました。
磯際でやっているので、タナを深く取るとバラシの確率は高くなりますが、ここはそんな事は言っていられません。
仕掛けがなじんでウキがサラシに押されたのを戻して仕掛けが張った頃にスーとウキが入ります。
一呼吸置いて合わせますと、先ほどから掛かっている28cmほどのグレのようです。
すぐにウキが出ました。
「大きいですか」と下山さんが声をかけてきます。
「たいした事はないです。ウキが出ています」と言いましたがそのとき急に魚が突っこみました竿が根元まで曲がりびっくりしましたが、ここは糸を出さずにこらえます。
都合の良い事に魚は沖に出て行きました。
しばらくして沖で浮かせたのは良型のグレでした。
下山さんがタモを入れてくれました。
「これは40cm有るのでは無いですか。執念で釣りましたね。ところでウキいれさせてくださいね」と言って魚を掬ってくれた後チャッカリ左側にウキを入れる下山さんです。
その後同じ場所でもう一度ウキが入りましたがこれは27cmほどのグレでした。
やがて2時前になり渡船が甫母のほうに迎えに行きましたので道具を仕舞いました。
今日は、私は30、37、39cmのグレ3枚を持って帰りました。
下山さんは残念ながら30cmを超えるグレが釣れませんでした。
「ウーン、ヒノマルはもう一つでしたね。よく人が乗っているのでどんな場所かと思いましたが、私の好きな根が多い釣り場では無かったですね」という下山さんですが私はソコソコ釣れましたので次回もヒノマルでもいいと思いました。
昨年の初釣りではY君、下山さん、私3人で一回のアタリもないボーズでしたが、今日は二人ともグレを20匹近くは釣ったでしょうか、ウキもひんぱんに沈んだので楽しかったです。
エサトリのアタリも活発にありましたので、まるで秋磯のようでした。
港に帰りますと、みなさんそれぞれ中型グレを釣っていましたが、25人いて40cmオーバーは3枚ほどでした。
そう大きいグレは釣れずに最大でも47cmほどでした。
今日は釣り人の半分ほどは釣っていたのではないでしょうか。
「Y君の釣った昨日の方が良かったようですね」と言いますと「昨日はウネリも残っていて条件が良かったのではないですか。Y君は惜しいチャンスを逃しましたね」と下山さんは言います。
我々は道具を片付けて古里の温泉で汗を流して帰路に着きました。
私はこれで3連勝です。
4連勝を目指して2月も三重県に釣行しようかと思っています
今日はグレを釣ったタナは3ヒロ半から5ヒロ半でした。
考えようによっては、常にグレのタナを推理して釣ることになるのでこの時期の二木島の釣りは面白いですね。
この調子ならそろそろ活かしバッカンも買おうかな。
傷心のY君はめげずに付き合ってくれるでしょうか。
|
本日の釣果グレ30、37、39cmです |
TOP 釣行記index 次のページを読む
|