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 上野山さんからのリポート
 「49cmのチヌで今年の前半終了

  二木島 (三重県)
   2010/07/10

 


7月10日は下山さん、ゆたきちさんという、いつものぐれねっとのメンバー3人で二木島に釣行いたしました。
前日の天気予報では、10日の天候は晴れですが、波が3mのち2mでウネリを伴うということでした。
Y君が金曜日の夜に渡船屋に電話をかけますと、明日の朝6時頃にもう一度電話をしてくれということです。
もし二木島が出船しない場合があるといけないので、念のために須賀利にも電話を入れてもらいますと、こちらも朝6時ごろ電話してくれということです。
まあ、どちらかで釣ができるのではないかということで、いつものように6時に大津で待ち合わせをすることにしました。

私は前回の四国での1泊2日の釣行から中1日で今度は三重県に釣行という、なんとも充実した釣り人生を歩んでおります。
前回はぐれねっとの掲示板に「四国に出張します」と書いておきましたので、みなさん仕事で四国に出張に行って、その後三重県に釣りにいくと思われて、「車の中では寝ていてください」などと親切な書き込みをしていただきました。
今回、強行な日程で磯釣ができたのも、四国釣行で運転をしていただきましたT君、三重県釣行で運転をしていただきましたゆたきち師匠がおられるからこそと感謝いたしております。

さて、いつものように6時に大津に到着しまして、さっそくY君が二木島に電話を入れます。
半夜は出船するということですので3名の予約を入れて、電車で来る下山さんと合流して大津から高速に乗ります。
エサ亀には8時30分過ぎに到着します。
ここで各自ボイルを2枚半ずつと氷を買いました。
その後はいつものように尾鷲のジャスコに寄って昼食を買って二木島に向けて走ります。
二木島到着は10時40分ごろになりそうですので、私は車の中で昼食をほおばりました。

二木島に到着いたしますと半夜の釣り人は我々を含めて10名ほどです。
船長に聞きますと朝は5人が磯に渡っているということです。
暑い中仕度をして11時前に乗り場に行きます。
下山さんですが、今日は活かしバッカン1つにエサも氷も入っているようです。
なんでも保冷用の袋に氷を入れて釣れた魚は活かしバッカンに入れるということです。
Y君は相変わらずの大荷物で両手に荷物を持って、ふうふう言いながら乗り場にやってきました。
Y君は買ったばかりのアウラの活かしバッカンを持ってきましたので、いつもより荷物がひとつ多いようです。
11時になり、全員がそろったところで時間通りに出船しました。

沖に出ますとやはりウネリがあるようで、船はイガミバエまで行きますが波が高くて着けられません。
表の磯はどこも着けられないので、湾内に戻り松の下に一人ともう少し奥の磯に2人を下ろしました。
その後船は甫母の磯に向かいます。
若い二人組みが中ノ島希望ということでしたので、我々は山尾に上がろうということにしました。
船はコバエの前まで来ますと「コバエおらんか。コバエはええぞ」と船長が言いますが二人組みは中ノ島希望ですし、我々3人は山尾です。
残った一人で来ている釣り人も手を上げません。

船はコバエを通り過ぎて中ノ島に着けます。
先に一人で釣りをしていた釣り人が二人組みの知り合いのようで3人で釣りをするようです。
「タイが釣れるから狙ってみたら」と船長がアドバイスします。
次に山尾に船が向かいます。
道具を舳先に持って行きますとY君が道具を持ってきません。
船が磯に着きましたのでY君に「道具は」と聞きますと「スミマセン、私は一人でコバエにあがります」といいます。
「なんやこのオヤジ、磯を前にして突然の心変わりか」と思いましたが、もう船は磯着けを始めましたので、下山さんと二人で磯に上がった後「Y君は突然心変わりがしたようですが、いったいどうしたのでしょうかね」と不思議がりました。

取りあえず二人で釣ることにしますが、山尾は大きな磯で釣る場所に迷いそうです。
下山さんが右側のサラシの出ているあたりで前回は釣ったということですので、二人で磯の右側から釣ることにしました。
満潮が5時過ぎということですので、今はちょうど干潮です。
これから5時の満潮に向かって潮が込んでくるということです。
暑い中飲み物を飲みながら用意をします。
竿はレイダム1.5号に四国で使った道糸4号にハリス4号です。
針はボイルグレ9号です。
0号のウキを3ヒロで固定します。
今日は固定仕掛けで始めます。
下山さんも固定の仕掛けで始めるようです。

マキエをしてウキを投入しますと左にウキが流れます。
1投目はエサがついて来ます。
下山さんもエサが取られないといっています。
潮はだんだん早く流れ出して望月との水道を左沖に抜けて行きます。
下山さんは「チョット場所を変ります」といって船付に移動しました。
私は下山さんの釣っていたサラシに仕掛けを入れました。
投入したウキはサラシにもまれてしばらく足元を漂ってから左に流れます。
ここですと、マキエが少しはききそうです。
エサが取られないので3Bの円錐ウキの遊動仕掛けにして、ウキ下を3ヒロ半ほどにしました。
ウキを右沖に投入して手前に流れてきたウキがなじんだころにサラシで仕掛けが止まるという釣り方をします。

何度か流しているうちにエサがとられ始めました。
12時半頃になり、ウキがサラシでもまれているとスーと入ります。
これはアタリだと合わせますと、そう強い手ごたえではありませんが魚が掛かりました。
手ごたえでは35cmほどのグレかと思いましたが突っ込みません。
すぐにウキが海面に出ましたので抜こうと思いましたら、そこから魚は頭を振って抵抗します。
ウキが出ているのに魚は浮きません。
ウキが海面に出たままやり取りをしていますと、昼食を食べていた下山さんが気付いてくれました。
「なんか、掛かりました。ウキが出ているんですが引きます」と訳の分からないことを言いましたが、下山さんはタモを持ってきてくれました。
しばらく引き合いをした後で海面に姿を現しましたのは良型のチヌです。
グレの引きではないと思いましたが、まさかこんなところでチヌが釣れるとはビックリしました。
日本海では普段ハリス1.7号でチヌ釣りをしていますが、こいつは4号のハリスでも食ってくるんですね。

4号ハリスでも釣れるウブな二木島のチヌは写真を撮って放流しました。
下山さんに測ってもらいましたら、全長49cmでした。
このチヌは沖磯にいるためか、かなり元気に引く魚でした。
「下山さんには今回も掬ってもらったな。今日は下山さんの釣った魚を掬うことはあるかな」と私は思いました。
ちなみに下山さんは今回タモのワクと網を新調したようでした。
気分一新、新調したタモで始めて掬ったのが下山さんの魚ではなく、私のチヌということで、今日も下山さんには、なにか暗雲が漂い始めてはいないでしょうか。

              12時半ごろ釣れたチヌ49cm  写真を撮って放流しました

その後流れがさらに強くなり川のようになりましたので、少し飲み物を飲んでオニギリを食べて休憩をします。
船着で釣っている下山さんの様子を見に行きますと「エサトリは多いですがここの流れは強くありません」ということです。
見ていると下山さんは25cmほどのグレを釣り上げました。
下山さんは前回の二木島合宿からズット30cmまでのグレが釣れるようです。

                          船着で竿を出す下山さん

私は下山さんの横に引越しを致しました。
船着きは左側から根が出ています。
潮はゆっくりと右に流れています。
下を見ますとフグがマキエを拾って泳いでいます。

3投ほどした時にウキが入り30cmほどのイガミが釣れてきました。
これは針を外して放流します。
下山さんもコッパグレを釣っています。
毎回付けエサは齧られますが、魚が釣れますのでこの時はエサトリがそう気になりませんでした。

                           釣れたイガミ

「アジがかなり出てきましたね」と下山さんが言います。
マキエには茶色い魚が群がっています。
よく見ますとかなりのアジがマキエに群がっています。
しばらくすると下山さんは私がチヌを釣った場所に移動しました。

時刻は4時前になりました。
何回か足もとにエサを落としますが、今度はエサがまったく残らなくなり、しまいには小さなアジが釣れて来ました。
これはタマランと私は足もとにマキエを打って、ウキ下を4ヒロにして沖目にウキを投入しました。
沖に流れたウキがなじんでしばらくするとスッと入ります。
これは空振りでした。
いそいでエサをつけて再度ウキを投入します。
なじんだウキがシモリはじめてまたスッと入ります。
合わせますと今度は魚がかかりました。
これは36cmのクチブトグレでした。

                  釣れたグレ 36cm  帰りにこれは放流しました。

下山さんが活かしバッカンで釣ったカワハギを活かしていましたので、この魚もついでに活かしバッカンに入れさせていただきました。
下山さんに4ヒロでグレを釣ったよと言いましたら、下山さんは船着きに引っ越してきました。
暫くして下山さんの竿が曲がります。
竿が立っていますし、すぐに海面下にウキが見えましたので、これは30cmほどかと思いました。
下山さんはより確実に取り込もうとして更に磯の前まで移動します。
その時、魚が反転したのか急に竿が引き込まれました。
下山さんは腰を落として耐えていますが、なんと竿が伸されてレバーを緩めて糸を出しています。
下山さんが糸を出してすぐに竿が跳ね上がります。
ハリスが根擦れで切れたようです。
「掛かった時は小さいと思いましたが油断してバラしてしまいました」という下山さんです。
「ハリス何号です」と聞きますと「4号です」ということです。
「4号で糸出してバラシますかね」と呆れますと、下山さんは「これで今日はダメかもしれません」と元気が無くなります。

その後はアジが沸いてきたのと、流れがゆっくりとなりエサが取られるばかりです。
30mほど遠投してもウキが入ると小さいアジが釣れてきます。
下山さんはまた磯の右側に移動していきました。
ふと見ますと下山さんの竿が曲がっています。
かけつけましたら「これはサンノジです」と言います。
タモをとって渡しますと下山さんは45cmほどのサンノジを自分で掬いました。
下山さんが新調したタモで掬った、自分が釣った魚の第一号はサンノジという「不吉な結果」となってしまいました。

その後は潮の流れがゆっくりとなり、沖までアジだらけになり6時過ぎには道具を仕舞いました。
下山さんはアジだらけの中でもエサのつけ方に工夫をしてグレを2匹釣りましたが、釣り上げたグレは27,8cmほどで放流しました。
私もこの時期においしいオナガグレでしたら持って帰るつもりでしたが、クチブトでしたので釣った36cmのグレを放流しました。

やがて6時30分になり渡船が迎えに来ました。
中ノ島の2人組みに聞きましたら、アジはいなかったし沖は竿2本でもエサがとられなかったといっていました。
コバエに着けますと一人で釣っていたY君は新調した活かしバッカンを重そうに持っています。
「イヤー今日は失礼しました。船長のコバエが良いと言っていたのが気になってしまいました。3人で中ノ島に乗れなかったし、波が高かったという事でお許しください」と訳がわからんことを言っていますが顔はニコニコです。
港に着きY君がバッカンを開けましたら大きなグレが入っていました。
メジャーで測ると45cm,43cm,33cmでした。
「上がってすぐに1匹釣れました。その後はアジが出ましたが夕方に雰囲気が良くなって追加できました」という事です。
Y君は、寒グレはさっぱりでしたが5月の合宿で65cmのマダイを釣って以降は絶好調です。
それに引きかえ下山さんはなかなか持ち帰るサイズのグレが釣れません。
不調のまま前半戦が終了のようです。
今日のやりとりを見ていてもちょっと不調に感じられました。
しばらく淡路島アタリで自主トレーニングに励んではどうでしょうか。

私の今年の成績ですが、二木島に6回来て5回グレを釣りました。
若狭では3回釣行して1回チヌを釣りました。
四国では2回ボーズでした。
通算成績は11回釣行して6勝5敗です。
まあ、2回に1回釣っているのでヨシとすべきでしょうか。
やはりこうして見ますと二木島は相性がいいといいますか、よく釣れますね。
これで今年の前半の磯釣りは終了です。
下山さんとは秋には四国に行きましょうと約束をして別れました。

                  ゆたきち師匠が釣ったグレ 最大は45cm



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