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上野山さんからのリポート
「番外編 釣りの運もコロコロ変わる」
敦賀沖、越前白浜 (福井県)
2011/06/11、12
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6月11日はぐれねっとの皆さんと磯釣りの予定でしたが、あいにくと太平洋側は低気圧の接近で悪天候が予想され釣行は中止しました。
11日は当地も雨の予報でしたので、家でゆっくりしようと思っていました。
12日の日曜日は、いつものSさん、Oさんの師弟コンビが越前の白浜に船釣りに行くというので、ぐれねっとの磯釣りが流れたので合流する予定でした。
10日金曜日の夕方7時ごろに携帯電話に久し振りにHさんから着信がありました。
Hさんは、ぐれねっとの釣行記にも、一緒に四国に行ったりして2,3度登場しています。
電話に出ますと「明日は午前中雨だけど昼からは曇りの予報や、一緒にワシの船で船釣りにいかんか」ということです。
Hさんとは20年近くも船釣りには行っていませんが、ちょうどSさんと船釣りに行く前の日にHさんから誘いがくるとはなんともカブルものです。
私はこのところ2週続けて週末はサックスの演奏をしていましたので、釣りに行っていません。
しばらく釣に行っていないので、いっそ2日連続で船釣りに行こうと思い、「いいですよ、フカセの道具しかありませんけど」といいますと「エサは用意するから道具だけもってこい」という返事です。
今年60歳になる自営業のHさんは、会社の経営も一段落したということで、今年の春にボートを買い換えてからはしょっちゅう海に出ているようです。
翌日は、朝の間に1時間ほどサックスの練習をしてから、10時前にサンスイ釣具によって特大の氷を買って船付き場に行きます。
地元での釣りですと1日に楽器の練習と釣りと両方出来るのでいいですね。
私の家からHさんの船付き場までは10分ほどです。
Hさんはすでにエンジンをかけて待っています。
今回は私とHさん二人での船釣りです。
私の竿とクーラーを載せるとすぐに船は出発しました。
まだ雨が残っていますが、弱い北風で波がないので船は越前沖を目指して快調に走ります。
Hさんに「この船はいくらくらいですか」と聞きますと「1年落ちの中古だけれど、レーダーやらGPSにイカリを巻き上げる電動ウインチなどを新しく着けたので1千万程度かな。
ヤンマーのエンジン載せているから少し高いけどしょうがないわ。
それに維持費と油代で年100万ほどいるな」ということです。
これは、貧乏人の私には程遠い買い物ですね。
「そんなん買うよりも、釣り船に乗ったほうがよっぽど金が掛からないのでは」と聞きますと「釣り船では、自分の行きたいところに行けないし、思いついたときに海に出ることができない」ということです。
釣りがHさんの唯一の趣味とはいえ、船を持つのはなんとも贅沢な話です。
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Hさんのボート GPSにレーダーもついている |
1時間ほど走ったでしょうか、やがて越前沖に船は着きました。
「ここは水深90mほどなので、電動リールじゃないと、とても巻くことができんから貸してやるわ」といって竿と電動リールを貸してもらいました。
アミエビをマキエにして6本バリのサビキにオキアミをつけます。
オモリは100号です。
仕掛けを落としてアミエビを出しますとすぐにアタリがあり、電動リールのスイッチを入れると25cmほどのハチメが釣れました。
その後は30cmほどのレンコダイや30cmほどのアジが釣れます。
2時間ほど釣りをして、お互い20匹ほど釣ったので、今晩のオカズは釣れたので敦賀方面に戻ってフカセをやろうということになりました。
電動リールでの釣りは、やはり釣というよりは漁という感じですね。
ハチメやアジなど、いろいろとおいしい魚が釣れますが、スイッチオンで魚が上がってきますのでそう面白みはありません。
午後からは天候も回復してきて雨も上がり釣り日和になりました。
敦賀沖のトウグリに着きますと、まわりには釣り船が6隻いました。
Hさんは巧みに船を操って底がカケ上がったところに船を着けます。
水深は大体40m弱です。
今度はフカセ釣りですので電動リールの釣よりは釣らしい感じです。
私は例によって25年前の自分の古い船竿を取り出しました。
手巻きのシマノの両軸リールにサルカンをはさんでハリス4号を4ヒロとり、マダイバリ9号1本というシンプルな仕掛けです。
私のリールを見て「えらい古い道具やな」とHさんが感心しています。
ここではHさんも手巻きのリールを使うようです。
潮はユックリでしたが25mほど糸を出したところで糸が走り30cmほどのイサキが釣れました。
次もアタリがあり30cmほどのマダイが釣れました、次には40cm弱のアジと連続で魚が釣れます。
Hさんはカーボンの道糸ですのでタナがあわないのか最初は私ばかりアタリがありました。
そのうち潮が流れ出しますとHさんにばかりアタリがあります。
私は空振りが続きます。
「アンタの糸はナイロンで浮いて流れすぎるから、サルカンにスナップサルカンの小を着けたしたらどうや」といわれましたが、そんなものもっていないというとHさんはスナップサルカンの小を出してくれました。
それを着けると少し沈む速度が速くなったのか、仕掛けを変更して一投目から魚が釣れます。
さすがにHさんは船を持っているだけあって、フカセ釣でもいろんなことを研究しています。
ここでも40cm近いアジやら、イサキ、50cmほどのマダイを15匹ほどずつ釣って、Hさんのクーラーもいっぱいになりましたのでそろそろ帰ろうという時に、Hさんに70cmほどのメジロが来ました。
私がメジロをタモで掬いましたが、これはいま食べても油がなくて、そうおいしくないのでリリースやといってHさんは放流しました。
私も終了間際に大きなタイが掛かりました。
「このゴンゴンする引きはタイです。大アジならよかったけど、もうタイはいらないですわ」といいながら巻いてくると船の横には60cmほどのメスのきれいなタイが浮いてきました。
私の話が聞こえたのか、タモをとった拍子にハリが外れてタイは海に帰っていきました。
「お互いメジロはいらんタイはいらんて、なんちゅう釣り人や」とHさんは笑っています。
やがて日が落ちて7時30分になりましたので道具をしまって港に向かいました。
家に帰る前に4軒ほど知り合いによって魚を配って帰りましたが、前回の船釣りに続いてまたもやクーラーいっぱい釣ってしまって魚を配るのが大変でした。
釣った魚が多すぎてクーラーの氷がとけて無くなりかけていたので、サンスイ釣具ではイサキと交換で追加の氷をもらいました。
Hさんは自分の船でしょっちゅう海に出ているのでポイントは知り尽くしています。
魚のいるところで釣りをするためか、使うエサも少なくて、朝10時から7時すぎまで釣って、二人でアミエビ1枚に、オキアミ2枚でした。
二人でクーラー2個満杯近く釣って、エサ代としては3000円弱でした。
なんとも効率のいい釣りです。
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トウグリで50cmほどのマダイを釣った私 |
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50cmのマダイ、30cmほどのイサギ、40cm近いアジなど40匹ほど釣って、またもや大漁となりました。
魚が多すぎて氷がたりませんでした。 |
翌6月12日です。
さすがに2日連続の船釣りは疲れますが出発が朝の11時ですし、O君が家まで迎えに来てくれて越前の白浜まで運転してくれるというので行くことにします。
妻も娘もあきれていますが男のつき合いは大事です。
私は朝のうちに昨日釣れたイサキを1匹干物にしました。
娘に外に干した干物を3時ごろ取り込んで冷蔵庫に入れておけといって家を出ます。
今日は曇りで降水確率は10%ということですので、予報では昨日よりも天気はいいようです。
O君の車で1時間30分ほど走って、越前の白浜に着きますといつもの老船長が迎えてくれます。
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Sさんと老船長 |
船長の話では、今日は朝も出たけれども、潮が流れなくてマダイが4枚釣れただけということです。
これではダメかなと思いますが出てみなくては分かりません。
船は港から10分ほどのいつもの釣り場につきます。
やはり潮が流れないのか、船がなかなか立ちません。
10分ほどしてようやく船が落ち着いたのでオキアミをまきますと、まいたオキアミはゆっくり船の後ろに流れます。
これは釣れるかなと思いましたが、フカセの仕掛けで糸を出している最中に竿が引っ張られて20cmほどのチダイが釣れてきます。
これは放流しますが、こんなのがたくさんいるようで、エサが取られるか15mほど糸を出したところで20cmほどのチダイが釣れるかです。
天気は曇りの予報でしたが2時過ぎから雨が降り出し、東の風も吹いてきました。
潮が流れないので船は風でしょっちゅう向きが変わります。
そのうち雨風も強くなってきました。
これではフカセでは釣れないと思い、私は40号のオモリをつけたテンビン仕掛けに変更しました。
この仕掛けに変えてようやく30cmのマダイが1枚釣れました。
SさんもOさんも今日はそれぞれ30cmまでのタイを4,5枚というところです。
雨がきつくなってきましたので予定を早めて夕方6時ごろに釣を切り上げました。
私は、今日の釣果は30cmまでのタイが3匹ということで昨日とは全然違った結果となりました。
2日間の釣で海の状態は毎日違うものだなと改めて思いました。
白浜での船釣を終えて、8時ごろに家に帰って自分で作ったイサギの干物とアジの刺身を食べましたら脂が乗っていてとてもおいしかったです。
翌日のハチメの煮付けも新鮮でコリコリしてとてもおいしかったです。
いろいろおいしい魚が食べられるので、たまには船釣りもいいものだなと思いました。
ぐれねっとの釣行が中止になって、突然のHさんの誘いで船釣りに行って大漁になって、翌日はSさんと前回大漁の白浜に行ってボーズに近い貧果ということで、釣りの運もコロコロ変わりますね。
ま、人生、なるようにしかならないということでしょうか。
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