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上野山さんからのリポート
「2年ぶりの3人での釣行」
熊野 (三重県)
2013/07/15
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7月15日の海の日はグレネット3人組で実に久しぶりに三重県の熊野に釣行しました。
最後に3人で釣行したのが2011年7月の二木島ですので、2年ぶりの3人での釣行となりました。
今回はゆたきちさん(以下Y君)のやり取りしている掲示板仲間の集まりに割り込ませていただく格好となりました。
最初は14日も半夜で釣りをやって仮眠所に泊まって、15日午前の部と二日釣りで帰る計画でした。
しかし、このところ連日35度を超える猛暑が続き、夏バテ気味の私が1日だけの釣りにして欲しいとY君にリクエストして15日午前中だけの釣りとなりました。
14日は3時頃に大津でY君と合流して下山さんを駅に迎えに行き熊野に向かって出発です。
下山さんも、Y君も最近は釣りをしていないということです。私も春に若狭でグレを1匹釣っただけですので、もともと釣りの腕がないところに、竿を出していないのでカンが戻っているか心配です。
今回は久しぶりに3人で旧交を温めて、ゆっくり釣りをするということが目的ですので、釣果にこだわることはないでしょう。
熊野には7時前に到着してスーパーで食べ物を買って川崎渡船さんの仮眠所に入りました。仮眠所では掲示板仲間の方の手作りの料理を振る舞っていただき恐縮いたしました。
バリコの一夜干しや、その日とってきたというアワビのバター焼きなど、ほっぺたが落ちるくらいおいしいオカズを作っていただきました。
さて、釣りですが今回は私たちを含めて掲示板仲間17人が参加して、くじを引いて1番から順番に磯に上がるということになりました。
われわれ3人の分をY君が引いてくれましたが、なんと私が6番、下山さんが7番、Y君が8番でした。
下山さんは一人で上がることはないので、どちらかと一緒ですねと言っています。
朝は3時に起きて着替えをすまし朝食を食べました。
私は疲れていたためか10時頃から3時まで1回も目を覚まさずに眠ることができました。
幹事の方に聞きますと、港には4時15分に着いていてくださいということです。
エサは幹事役の方が一人につきボイルを6kg用意していただきましたが、2時までの釣りとなりましたので、我々は用意を済ませて隣の釣具屋で氷と追加のボイルを1.5kg買いました。
4時10分頃に港に行きますと掲示板仲間のかた17人以外に一般の釣り客が10人ほど来ています。
昨日釣った人の話では、ウネリがあったので箱島に上がったけれども終了の2時までずっとコサバがいて撃沈したということです。
コサバが今回の大敵になりそうです。
やがて夜が明けてきて、まだウネリの残る海を4時40分頃に船は出ました。
天気は曇りのち晴れですのでそう暑くもありませんでした。
30人近い釣り人で船は満員です。
途中からは船は全速力で走りますのでスリル満点です。
船は最初にマブリカに一般の方3人を下ろしたあとは、カモメにつけて掲示板仲間の1番から4番の釣り人をおろします。
「次5番と6番二人用意して」と言われて私は船の舳先に向かいますと、舳先では5番の方が準備していました。
この方はあとで話をしましたら、普段はカーショップに勤められておられて、釣りに行かない日曜日はソフトボールの審判をやっているということです。
年は64、5歳のように見えました。
その方と私が上がることになりました、2番目に着ける磯はチョウシです。
これは前回乗った磯です。
私は熊野の釣りは今回で2度目ですが、「なんで2回とも同じ磯に乗らなくてはならなくてはいけないのか」と早くも戦意喪失です。
戦意喪失といいますのは2009年2月に、ぐれねっと3人組でこのチョウシという磯に上がって私はウキが一度も沈むことのない完封負けを食らいました。
しかも足を滑らせて下山さんのバッカンを海に向かって蹴っ飛ばすという失態まで演じてしまうという、なんとも不吉な磯なのでした。
「上野山さん、今日のチョウシはきっといいチョウシでっせ」とY君がニヤニヤして声をかけてきます。
Y君は次のスズコに降りられそうなので余裕たっぷりのようです。
我々二人を下ろした船は左沖に見えていますスズコに向かって全速力で走っていきます。
私は右沖に見えるカモメと左沖のスズコを見て、沖磯は潮通しもよくて尾長も出そうだがこの地磯では大物も期待できないと思い、今日は終わったと思ってしまいました。
5番のクジの方にどこで釣りますと聞きましたら、どこでもいいとおっしゃるので、私が以前も釣りました左の高場、5番の方が船着きで釣ることになりました。
ぐれねっとの情報では2ヒロまでで釣れているようですので、今日は0ウキを固定にしてのシンプルな仕掛けにします。
私はチョウシに乗った時点で今日は終わったと思ってしまい、これならなるべく疲れないように軽い竿にしようと竿はレイダム1.5号にしました。
竿が1.5号ですのでハリスも4号はいらないと思い3号としました。
これが間違いのもとでした。
道糸4号とハリス3号を電車結びでつないで赤い0ウキをヨウジで道糸に止めます。
ウキ下2ヒロで、ハリはグレバリの8号です。
足元にマキエをうち仕掛けを投入しますとウキが沈まないのに餌が取られます。
ウキ下を30cmほど浅くして再度投入しますと、仕掛けがなじまないのにウキが斜めに入ります。
となりでは早速コサバを釣り上げています。
私にもコサバがかかります。
1日これではたまらんと思いますが、しばらくやってみてどうにもならないようでしたら、重いウキに変えて超遠投するか、段シズで足元に一気に沈めるか、どちらかでやろうと思いました。
30分ほどサバが釣れ続きましたら、次にウキが入らないのにフグが釣れました。
隣の方もガシラを釣っています。
どうやらサバが居なくなったようです。
ですが、本命の大物のアタリはなくどこに投げてもウキが入らずに餌が取られ続けます。
やがて何も釣れないままに9時の弁当船が来ました。
隣の方がタモで弁当を受け取ってくれます。
痛まないうちに食べましょうということで、二人でさっそく弁当を食べます。
弁当を食べながら話をしますとこの方は、釣り以外の日曜日にはソフトボールの審判をやっていらっしゃるので暑さには慣れているということです。
この程度の暑さなら磯の方が楽だと言っておられました。
毎月1回は1泊2日で熊野に釣りに来るということです。
すごいのは、この方は60歳を超えているにもかかわらず、このところ1日目は通しで釣るということです。
昨日も竿を出されたそうですが波が高くて、半日で上がりだったので物足りないといっていました。
60歳を過ぎても一人で大阪方面から釣りに来るというエネルギーはすごいですね。
さすが団塊の世代の方ですね。
もっとすごいのは、この方は昔、三重県で68cmのグレを釣ったことがあるという話でした。
そんなもの、もう数センチで日本記録ではないかという大きな魚ですね。
「昔はスズコでよく60cmオーバーのグレが出たよ」ということです。
さて、隣の方の昔話はこの辺にして釣りに戻ります。
私は餌が取られるばかりですので集中力がなくなってきて岩に座って釣っていました。
するとウキが押されて少し沈んだと思いましたら勢いよく入ります。
チョウシに乗って初めてのアタリらしいアタリです。
合わせますと竿をしぼり込みますがそう大きくはありません。
足元に寄せますとこれは30cmほどのサンノジでした。
私は前回ウキが一度も入らなかったので今回はもうこれでいいやとも思いました。
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熊野で最初にまともにウキが入ったのはサンノジ |
その後潮が右に行ったり左に行ったりするようになりました。
足元の左側から出ているサラシに押されてウキが潜っていきます。
道糸を張り気味にしていますと道糸が走りましたが、すでに糸はかなり出ています。
魚は左から出ている根の方に走ります。
これは急いで糸を巻かなくてはと思いますが魚もかなりのスピードで根に向かったツッコミます。
リールを巻きながら、竿が伸されていないので取れるかと思いましたが、糸が岩に当たる感触がしてスッと軽くなってしまいました。
仕掛けを上げてみますとハリスがザラザラになって切れています。
仕掛けを作り直してウキを少し沖に投入しますと潮に押されてウキが少し潜ったところで、急加速で沈んでいきます。
これもアタリと合わせますと魚は勢いよく横に走りますが、今回はそうたいした抵抗もなく浮いてきましたのは、これもサンノジでした。
ふと横を見ますと竿が曲がっています。
横の方が自分でタモを出して取り込まれたのは40cm近い大きなアイゴでした。
時合いでしょうか、お互いに魚が釣れます。
私もウキが入り次は35cmほどのアイゴが釣れました。
「アイゴはムニエルで食べると美味しいよ」と言われて、私はいつもアイゴを放流しますが今回は持って帰ることにしました。
私は隣の方にアイゴバサミとハサミを借りてヒレを切り取りました。
その後サンノジを釣り上げたあとで、沖に投入したウキが入り、これはタイミングよく合わせられましたが竿がたってこらえている最中に仕掛けが飛びました。
かなり大きい魚でしたが糸が切れなければ捕れそうに思えました。
ハリスが切れたかと思いハリスをつかもうとしましたがハリスがありません。
今回は電車結びの結び目からハリスが抜けたようです。
その前にサンノジを釣っていましたので、最初から結び目が弱かったわけではないと思いますが、なんとも注意不足でした。
サンノジは合計4匹釣りました。
アイゴも35cmほどのものをもう1匹釣りましたが2匹目は放流しました。
足元を右に流れていたウキが沈んで、かなり強い引きで上がってきたのは32cmほどの、タイのような魚でした。
私はなんの魚かわかりませんでしたので、食べられるかどうかわからないので放流しました。
魚を触りましたら手からはタイと同じ匂いがしました。
あとで家に帰って調べましたら夏の高級魚のメイチダイということでした。
これはもったいないことをしたと思いましたが後の祭りです。
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知らずに放流してしまった高級魚メイチダイ |
前回の冬のチョウシでは一度もウキが沈みませんでしたが、今回はサンノジを4匹釣り上げましたしアイゴも2匹釣りました。
メイチダイまで釣りましたので夏の引きが強い魚を釣り上げた私は満足でした。
これでオナガが釣れたら文句なしということですが、楽しみはまた次回にとっておきましょう。
また、ハリス3号のためか足元で走られての根ズレのバラシ3回に結び目から切れてのバラシ1回、ハリハズレのバラシも2回有り、今回の釣はウキが何回も入ってかなり楽しめました。
夏のチョウシは侮れませんね。
やがて時刻は1時40分になり道具を片付けました。
朝のうちは曇っておりましたし、途中少し風もありましたので暑さはそうきつくはなかったです。
港に戻りますとスズコに上がった下山さんは40.5cmの石鯛に42.5cmの大型イサギ、38cmのグレを2枚釣っていました。
相変わらずよく釣りますね。
横で釣っておられましたY君はコッパグレとサンバソウということです。
同じ磯に上がられた掲示板仲間の方は遠投をして良型のイサギを何枚か釣られたようです。
その他の磯でも40cmまでのグレは何枚か釣れているようですが尾長は釣れなかったようです。
「私は両側で釣られてボーズでした。相変わらず腕がありません。釣り場は私の嫌いな大きなサラシが出ている場所でした。場所も悪かったです」とY君が久しぶりにボヤキます。
今回のようにくじの順番で磯の上がるとなると、自分の好きな場所に入れるとは限りませんので仕掛けの引き出しが多くないと釣果を得るのは難しいですね。
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石鯛とイサギを釣った下山さん |
下山さんはその他にも45cmのサンノジを釣ったそうで、魚に引っ張り回されて腕がだるいといっていました。
下山さんはハリス4号でウキ下2ヒロの固定仕掛けでやったということです。
2ヒロでもイサギは浮いて来るものですね。
ひと段落しましたら抽選会が行われ、最も長寸の魚を釣った人がクジを引くということで、42.5cmのイサギを釣り上げた下山さんがくじを引きました。
皆さん景品のライフジャケットやバッカンを手にして嬉しそうでした。
「魚は釣れなくても、景品は持って帰るオヤジや」と冷やかされたY君にはハリスが当たったようです。
私にはガマカツのタオルが当たりました。
こうして和やかにY君の掲示板仲間の会は終了となりました。
3時半頃に熊野を出ましたが、高速が紀伊長島まで伸びたためか食事をして大津には7時頃には到着いたしました。
これでしばらく磯釣は休みですが、久しぶりに3人で釣りに行って本当に楽しかった1日でした。
私は相変わらずグレは釣れませんでしたがバラシもあり、夏の魚の強い引きを味わえましたので、充分に満足した釣行でした。
ですが段取りをつけていただいたY君はバラシもなんのドラマもなかったということで、本当に気の毒でした。
まあ、また行けば良いこともあるでしょう。
Y君とは次回の釣りを約束して7時過ぎに大津を出ましたが、途中事故で161号線が渋滞して9時過ぎに家に到着いたしました。
翌日アイゴは天ぷらにして食べましたが、身がしまっていて、フグのようなコリコリした食感でかなり美味しかったです。
やはり魚は食べてみなくてはわかりませんね。
さて、磯釣の次回は秋ですが、次回も3人での珍道中の釣行ができるといいですね。
3人揃って釣りができるということは、何も大したことではありませんが、できない時がありますと磯に立ったときは釣りができる喜びを実感しますね。
次回もグレが釣れなくても引きの強い魚がかかりますことをお祈りして、このへんで相変わらずグレボーズの釣行記を終わります。
みなさま、今回も最後までお付き合いくださいましてありがとうございます。
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