TOP 釣行記index 次のページを読む
上野山さんからのリポート
「おいしいオカズを持って帰った」
泊 (福井県)
2016/05/22
|
|
5月22日の日曜日は、神津島に釣行しましたFさんと小浜の泊に釣行いたしました。
私は先週泊でボーズをくらってしまい、これで若狭の釣は終了かなと思っていたのですが、
21日の土曜日にFさんから電話があり「アンタ明日はどうしている」(直訳すれば釣りに行かんのか)といわれたので、「昼からなら釣りに行けますよ」という返事をしましたらすぐに泊に釣りに行くこととなりました。
Fさんは泊には一回も行ったことが無いということです。
一度どんな釣り場か見てみたいということもあり泊に行くことになりました。
Fさんとはサンスイ釣具店で10時に待ち合わせいたしました。
半日の釣ですのでオキアミ1枚に5倍増グレをマキエとして、付けエサはレンガのLサイズのボイルのオキアミとしました。
前回7号のハリを全部使ってしまいましたのでオーナーのザ・ロック7号も補充します。
泊の大谷渡船には11時過ぎに到着しました。
船長に「今日は何人くらいいるのですか」と聞きますと「午前中は9人です。昨日はゆたきちさんが来て門の鼻でグレを釣りましたよ」ということです。
今日はどこでも好きなところに乗れると思いました。
「どこが釣れていますか」と聞きますと「奥の磯ではグレが少しは釣れています。のっこみチヌは終了したみたいで、チヌはたまにしか釣れません」ということです。
「奥であいている磯はどこですか」と聞きますと「ヒナダンや長崎の向こうは空いていますよ」ということです。
ヒナダンは大グレが出るので有名な磯です。
「どうしてヒナダンが空いているのですか」と聞きますと「水温が上がってきてエサ取りのスズメやらフグがひどいうえに、ヒナダンは少しワンドになっていてあまり潮が流れないので、スズメが一面に広がってしまうのでやりにくいみたいですわ」ということです。
先週ゆたきち師匠がヒナダンでグレを釣っていますので、私はヒナダンに上がればエサ取りが多くてもグレは釣れるのではないかと思いました。
Fさんは初めて泊に来ましたので、釣れなくとも有名磯に上がってはどうかと思いヒナダンに上げてくださいと船長にお願いしました。
「ほんまにヒナダンでええんやな。3時に見回りに行くけれどもそれまで釣りにならんでも知らんで」と散々船長に脅かされて我々は泊の代表的釣り場のヒナダンに向かいました。
天候は高気圧が張り出していて晴れで弱い北風が吹いています。
波は0.5mということで海は凪いでいます。
好天のさわやかな釣り日和にもかかわらず、途中のライオン、エボシ、アゴゴエ、地蔵鼻、夫婦ガメなどの一級磯は誰も上がっていません。
チヌ釣りが一服状態とはいえ、やはり磯釣りの人口は減っているのでしょうね。
先週は北風が強く吹いてカッパを着て釣りをしていましたが、今日はシャツ一枚で釣りができるさわやかな天気です。
サンスイでFさんが「今日は暑くなりそうなのでシマノの磯靴を貸してやるから使ってみろ」と言って、シマノのファイヤブラッドのシューズタイプのフェルト底の磯靴を貸してくれました。
Fさんは同じシリーズでもう一足磯靴を持っていて、そちらはスパイク底で2足を使い分けているということです。
貸してもらった靴のサイズは少し大きかったのですが、ちょうど厚手の靴下を持ってきていましたのでワンタッチの締め具で締めましたらつま先は少し空きますがなかなかいい感じです。
「靴がオキアミまみれになってもいいんですか」とFさんに聞きましたら「構わんよ」ということですのでありがたく使わせていただくことにしました。
さて船は各磯に渡した釣り人に帰りの時間を聞きながらヒナダンに向かいます。
やがて、見慣れたヒナダンが近づいてきました。
以前Sさんとここに上がってSさんが40オーバーのグレを釣り上げたこともありました。
ぐれねっとNO153「Sさんは2年連続で大グレを釣る、私は2回とも横で見ている」という不思議なタイトルのレポートがあります。
このレポートは2010年ですのであれから6年もたっていますが、いまだに私は若狭では40オーバーのグレを釣ったことがありません。
ヒナダンに上がるのはその時以来ですので、ナント6年ぶりのヒナダンです。
|
ヒナダン ポッコリした岩の右手が船着きです。
|
ヒナダンに着きますと船着は少しサラシが出ています。
向かって右手の高場の前はサラシが広がっています。
「エサ取りがひどいときは船が着いただけでエサ取りが出てくるけれども今はおらんな」とFさんが海を見て言います。
私は少しにごった海の色を見てなんだか釣れそうな感じがしました。
船付にFさんが入り、私は高場から竿を出すことにしました。
今日の仕掛けです。
竿はアテンダーU1.5号
リールはシマノのレバータイプです。
道糸3号にハリスは2号を2ヒロとりサルカンで連結いたします。
ハリはザ・ロック7号。
釣研の3Bの小ぶりの円錐ウキを使用します。
タナは3ヒロでスタートします。
|
ヒナダンの船着で竿を出すFさん 好天の釣り日和です
|
足もとにマキエを打ちますと、マキエは左に流れていきます。
早速マキエにはスズメダイが群がります。
時刻は12時過ぎですのであまりマキエを打つと夕方まで持たないかもしれないと思い、5倍増グレに海水を入れて節約しながらマキエを打ちます。
足もとにマキエを打ってスズメダイを寄せてから竿3本ほど沖にウキを投入します。
ウキの頭にも少しマキエを打ちます。
北風が背中から吹くような感じですので、マキエはよく飛びます。
沖に投げた仕掛けを上げますとエサが着いています。
スズメダイを観察しますと、そう激しくエサに群がらないようですし、沖に打ったマキエに向かっていたスズメダイが途中で引き返しています。
潮が左に流れているのでスズメダイが磯から離れないのかもしれません。
これは釣れそうだと私は思いました。
3投目にウキが入りました。
よし来たと気合を入れて合わせますが手ごたえが芳しくありません。
上がってきたのはベラです。
その次もベラです、なぜかサイズアップして25cmほどあります。
合わせたときはけっこう引きましたのでグレかと思ってしまいました。
どうもベラが釣れるときはアカンと弱気になります。
ふとFさんを見ますと竿が曲がっています。
これはベラの引きではないようです。
Fさんが竿でためて上がってきたのはグレです。
横で見ていてなんだかよく引く魚です。
「オッこれはオナガグレやな。こんなのがおるんか」と言って抜きあげたのは30cmほどのオナガグレでした。
30cmでもオナガはよく引く魚ですね。
この魚は私の活かしバッカンに入れました。
久しぶりにブクブクのスイッチを入れます。
Fさんが「潮が右に流れて潮目で食ってきた。わしは高いところから右側を釣るからあんたは船着でやってはどうか」というので私は船着に引っ越しました。
Fさんはヒナダンのポッコリした高いところから竿を出すことにしました。
船着から竿を出しますと沖に投げたウキは手前に寄ってきます。
沖に投げたウキにマキエを打ってもスズメダイは沖に出ません。
付けエサが残ってきますので私はウキ下を50cmほど深くしました。
場所を変わって5投ほどしたでしょうか、足元に寄ってくるウキが入ります。
合わせますとこれはベラではない引きです。
足もとで突っ込むのを竿でやり取りして浮かしますと30cmほどのグレです。
これは自分で掬います。
「オッ35cmほどのグレか」とFさんが言いますので、活かしバッカンの蓋のスケールで測りましたら30cmを2cmほど超えていましたので「32cmのグレです」と返事しました。
その後同じような当たりで25〜28cmほどのグレを3匹釣りましたが潮が左に流れるようになりグレのアタリが止まりました。
どうも潮の流れが変わったようです。
時合は12時頃から30分間ほどだったようです。
潮が止まると沖にもスズメが出てくるようになりました。
エサもすぐにとられますし、ウキが入ってもフグが釣れてきます。
潮が流れないヒナダンはエサトリ地獄のような感じです。
Fさんは休憩して昼ご飯を食べると言っています。
私は磯に上がった時におにぎりを食べましたので、そのまま釣っていました。
足もとにマキエを打って4ヒロで沖にウキを投げているとウキが勢いよく入り、10cmほどのタイの子が釣れてきます。
「魚が釣れるということは潮が良くなってきたのかな」とFさんが言いますが、潮の流れは磯に上がった時のほうがありました。
その後グレは全く釣れません。
「この状態では磯替わりしたほうがいいかもしれんな」とFさんが言いますので我々は3時の見回りで磯替わりすることにしました。
3時の見回りで船に乗りますと長崎のお客さんが3時で帰るということですので、我々は交代で長崎に上がることにしました。
長崎に上がりますと潮は右手に流れているような感じです。
「一回マキエを打ってみる」とFさんが先端からマキエを打ちますと、潮はやはり右に流れていますがものすごい数のスズメダイが磯際から出てきます。
マキエにはどうもサヨリが群がっているようにも見えます。
「わしはここから竿を出す」とFさんが言いますので、私は船着きから分かれて竿を出すことにしました。
|
長崎の先端で竿を出すFさん |
船着でマキエを打ちますとこちらもものすごい数のスズメダイが出てきます。
これは、スズメダイをかわして足元を釣るのは難しそうです。
足もとにスズメダイを寄せてウキ下3ヒロで沖に投入しますとエサが残ります。
沖に投入したウキにマキエを打ちますとサヨリが寄ってきます。
足もとに3杯ほどマキエを打ちスズメが寄ってきたのを見て先端方向の磯際にウキを投入しますと、仕掛けが馴染んだころにウキが入ります。
釣り上げたのは26cmほどのグレでしたので一応活かしバッカンに放り込みましたが後が続きません。
Fさんを見ますとサヨリを釣っています。
これはお土産にサヨリを釣ったほうがいいかと、Fさんにどうやって釣っているのかと聞きますとウキを固定して竿で聞いているといことです。
私もウキ止めをウキの頭まで持ってきてウキを投入しますがエサが取られるばかりです。
何度か投入しますと、ウキが入らないのにサヨリが勝手にかかってきました。
30cmほどのサヨリを2匹釣って、私はまたタナを2ヒロ半にしてグレ狙いにしますがなかなかグレは釣れません。
Fさんは2段ウキにして浅いタナでサヨリを釣っていたらグレが上がってきて、25cmほどのグレが2匹釣れたと言っています。
Fさんが磯替わりして釣ったグレはこの2匹だけです。
私は長崎で釣ったグレは1匹です。
グレはたくさんいるのだと思いますが、ちょっとしたことで釣れないのだと思います。
その後は何のアタリもなく6時過ぎとなりましたので釣りを終了としました。
船が迎えに来る前に25cmほどのグレは活かしバッカンからとりだしてリリースしました。
今回グレは1匹だけ持ち帰ることにしました。
港に帰って念のためにグレを測り直しましたがやはり私の釣ったグレは32cmでした。
事務所で料金を払って帰るときに、我々の貧果をみかねたのか船長から網に入ったという小イカをもらいました。
「そのまま煮付けでも湯がいてでも食べられますよ」ということです。
今回もいつものようにあまり釣果はありませんでしたが、グレ、サヨリ、イカとおいしいオカズを持って帰ることができた釣行でした。
|
今日の釣果 Fさんの釣った30cmのオナガグレに私の釣った32cmの口太グレとサヨリ |
Fさんとは帰り道に、大グレもチヌも終わっているみたいなので時期が少し遅かったかなと話しました。
今年は4月末から5月の連休にかけては風が強かったので渡船での釣りはなかなかできませんでした。
あまり釣り人にいじめられなかったのでチヌもグレも今年は順調に産卵できたのではないかと思いますと、こんな年もあってもいいのかなと思いました。
Fさんとは神津島には次はいつ行くかなどと相談しながらあっという間に敦賀についてしまいました。
次回は大漁だったという報告ができるとよいのですが。
TOP 釣行記index 次のページを読む
|