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 上野山さんからのリポート
 「3日間ともハリスは5号です。

  神津島 (東京都)
   2019/05/05

 

神津島3日目です
いよいよ今日で釣も最後ということで、我々は着替えなどの荷物を片付けて船まで持っていかなくてはなりません。
今日の朝食は人数が多いということでおにぎりを配るということです。
台所に宿泊料金を支払いに行って朝食のおにぎりを受け取ります。
宿泊料金は2日間で一人15000円でした。
私は部屋でおにぎりを1個食べてあとは磯に持っていくことにしました。 

今日は島の西側の前浜港から船が出るそうです。
我々のクーラーは船長の家に置いてあったのですが、クーラーは船長が船に積んでおいてくれるということです。
宿から出るときに私とFさんは別々の車に乗ったのですが、港についてしばらくしてもFさんの車が来ません。
Fさんに電話を掛けますと、昨日と同じ多幸湾に行っているということです。
まだ時刻は5時半頃ですので出船までには戻ってこられるだろうということです。
15分ほどしてFさんののった車が来ました。
船に泊り客の荷物を下した後に今日来た釣り客の荷物をカメから出しましたので、我々の荷物は下の方となってしまいました。
私は自分の竿や磯クーラーがだいたいどの辺にあるかは覚えておきました。

やがて6時になり船は港を出ます。
今日は恩馳群島に船は向かいます。

ここで予期せぬことが起こりました。
船長がマイクで「Fさんたちと〇〇さんたちは1番に着けるので船の舳先で準備してください」といいます。
私は揺れる船の上でだいたい覚えておいた場所から自分の荷物を出して、手伝ってくれる釣人に手渡しをして船の前に運んでもらいましたがFさんが見当たりません。
後で聞きましたらFさんは1番に呼ばれるとは思っていなかったのでトイレに行っていたということです。
私はなんとかFさんの磯クーラーは見つけましたが竿がどれかわかりません。
だいぶん島が近づいてきたときにFさんが前に出て来て、磯に船を着ける前に自分の竿とバッカンを見つけました。

我々は茨城県から来ている2人組の若い釣り人と4人で、恩馳のヒラッタイという名前の通り平らな磯に上がりました。
私は恩馳方面で釣るのは初めてです。
今回は有名磯の祈苗と恩馳の両方で竿を出すことができました。 

磯に上がる前に船の中で茨城の二人組と話しましたら、今日が4日目ということです。
「この4日間はどうでした」と聞きましたら二人声を揃えて「アットいう間にすぎました」と言っています。
私もアットいう間に3日間がたとうとしています。

二人組のうち一人が「糸を出すと根ずれで切られますし、出さないと竿が伸されて切れます。今回はどうしたらいいかわかりませんでした」といいます。
私は「以前はレバーブレーキしかなくて糸を出しすぎてよく切られました。最近はドラグ付のリールですのでそう切られません。仕掛けを切っていくような魚が掛かってほしいです」と言いました。
「ところでハリスは何号を使っているのですか」と聞きますと、若い釣り人は「2.25号です」ということです。
「何号をお使いですか」と聞かれて、私はフフッと笑いたくなるのをこらえて重々しく「3日間ともハリスは5号です。5号でも魚は釣れますよ」と答えました。
若い釣り人は5号と聞いて太くてビックリしているようでした。
同行のFさんは3.5号を使っているということです。 

我々は1番にヒラッタイに上がりました。
若い釣り人に希望を聞いて、若い釣り人が東側の水道側、我々は西側で竿を出すことになりました。

 

ヒラッタイの水道側で支度する若い釣り人


 
ヒラッタイ 西側 足場は良い

ヒラッタイは回りが浅くて海底がうっすらと見えます。
潮は西から川のように流れてきます。
我々の磯の後ろにはシモリがあり、そこに流れてきた潮がぶつかり渦を巻いています。
水道側も潮は川のように流れています。
磯の西側の潮が当たってくるところにマキエを撒きますとまたもやタカベが出てきます。
タカベの下には大きな魚も見えます。 

今日は風が無くて暑いくらいの天気です。
私はカッパの上は脱いで長袖シャツ1枚で釣りをしました。
茨城の若者は二人ともに半そでシャツで釣りをしています。
彼らは日焼けを気にしないのでしょうか。 

今日の仕掛けです。
竿はアテンダーUの2号、道糸は4号、ハリス5号に2Bのウキとしました。
魚が見えていますので、ウキは20cmほど遊動として、ハリスは1ヒロ半にしてハリスにBのオモリとジンタンを打ちました。
ハリはザロックの8号です。
今日のマキエのオキアミ2枚は、前日に船頭さんの家に行ってもらってきました。 

最初私は潮が当たってくる西向きの場所で竿を出しました。
先に竿を出していたFさんがすぐに魚を掛けますがこれは40cmほどのイズスミでした。
私も2投目に魚が掛かりました。
私にかかったのも40cmほどのイズスミでした。
この魚もよく引きますが、ここでは60cmのノトイズスミを釣っていますので、40cmですと引きはもう一つですね。

 

今日の1匹目は40cmのイズスミ


その後はタカベにエサを取られますので、私は潮の流れの中を釣ってみました。

当たってきた潮が足元でよれているところでウキが入り、魚が掛かりました。
これは30cmほどのオナガグレでした。
4人で上がって一番先に私にグレが釣れました。
私は自慢げに若い釣り人に「ハリス5号でも釣れますよ」と釣れたグレを見せました。
このグレはリリースいたしました。

私は同じやり方で潮の流れの中を釣りますが、仕掛けが潮のヨレを通り過ぎて磯の裏側の渦のアタリに行きますとエサがとられるか、小さいイズスミが当たってきます。
もう一度うまく仕掛けがヨレに入った時に竿を引き込むアタリがありました。
これはもう少し大きい35cmのオナガグレでした。

 

7時半ごろ釣れたオナガグレ 35cm


この魚は潮だまりで泳がせておきました。
同じ釣り方をしていましたら、ヨレに入ったウキが足元で根ガカリしてしまい仕掛けを切りました。

仕掛けを作り直して、私は磯の裏側の渦を巻いているところから沖のシモリに向かって仕掛けを入れますが釣れてくるのは30cmほどのイズスミかオナガグレです。
潮が引いてきましたのでだいぶ下の方まで磯を降りて釣りができます。
Fさんも同じようなサイズの魚が釣れています。
お互い朝のイズスミ以降はタモを使いません。
今日はなかなか40cmのグレは釣れません。
私は宿のおにぎりを食べたりして休憩を入れながら釣りをしました。 

10時ごろになり幾分潮の流れが緩くなってきました。
茨城の若い釣り人が「クチブトグレが釣れました」と言います。
「持って帰るのですか」と聞きますと持って帰るということです。 

10時半ごろに足元の渦の中でゆっくりとウキが入りました。
何の魚のアタリだろうと合わせますとあまり引きません。
海面に浮いてきましたのは40cmのクチブトグレでした。 

Fさんとクチブトグレを釣ったら、晩ご飯をおごるという賭けをしていましたので「掛かってほしくない魚が来てしまいました」と言って私はタモを出しました。
このグレは昨日釣り上げたクチブトグレとは違いものすごく痩せています。
もしかしたら産卵が終わった直後のグレなのでしょうか。
私はこのグレはリリースいたしました。 

潮が緩んできたためか私にもう1匹クチブトグレが釣れました。
この魚もものすごく痩せています。
今度は45cmほどありますが、この魚も元気がなくてあまり引きませんでした。
こんな痩せたクチブトグレを釣り上げるのは初めてです。
私はこの魚も当然リリースいたしました。

 

11時ごろ釣れたクチブトグレ45cm かなり痩せている


Fさんはクチブトグレを釣ることなく30cm前後のオナガグレを釣り上げています。
茨城の釣り人は45cmほどのイズスミを2匹釣りました。
「連日こんなイズスミを釣っています。疲れますわ」と言っています。
茨城の釣り人もオナガグレは30cm前後しか釣れないようです。 

お昼になりましたので、今日も我々はお湯を沸かしてカップめんを食べました。
私は休憩を兼ねてゆっくりと食事をしました。

今日もタカベがわいてきますので、オキアミ2枚では少しマキエがたりないと思いました。
午後からは潮が込んできますので私は磯の高いところに移動しました。 
午後になりますと潮の流れが反対になりました。
沖にマキエを打ちますとタカベが群がります。
タカベと一緒にグレのような魚もマキエに集まりますが、マキエを打った直後に仕掛けを入れてもエサがとられるばかりです。
それでも、たまに30cmほどのイズスミが釣れてきます。 

30cmほどのイズスミやグレを釣っているうちに時刻は2時となりました。
我々が1番に磯上がり致しましたので迎えもT番最初ということで、われわれは早めに釣りを終わりました。 

今日の釣果です
私はオナガグレ35、33cmの2匹を持ち帰ることにしました。クチブトグレ40,45cmはリリースです。
30cm前後のオナガグレは7,8匹リリースしました。
Fさんも35cmまでのオナガグレを2匹持って帰るようです。
クチブトグレは釣れずに30cm前後のオナガグレは10匹ほどリリースしたようです。 

これで我々の3日間の釣りは終了となりました。
私は初日が一番よく釣れたという結果でした。

迎えの船を待っている間、茨城の釣り人と話しましたら、彼らは2ヶ月ほど前から神津島釣行を計画していたということです。
連休の前半の天気が良くないので何度も予定を変更したということです。
「また来月も神津島に来るのですか」と聞きましたら「我々では1年に1回くらいしか来ることはできません」ということです。
「普段はどこで釣りをしているのですか」と聞きますと「茨城県では磯渡しが無いので、渡船の磯釣りでしたら千葉まで行かないとできないのです」ということです。
全国にはいろいろな釣りの事情があるものだと思いました。 

帰りの高速はどこのサービスエリヤも混んでいましたが、途中のパーキングでラーメンを食べることができました。
私はクチブトグレを釣上げてしまったということでFさんにラーメンをおごりました。
道は混んでいなかったので敦賀には12時前には到着いたしました。 

これで神津島での3日間の釣りは終了しました。
今回はオナガグレも釣れましたし、腰痛も出ることなく、怪我をすることもなかったので上出来の釣行だったと思います。
やはり、3日間の釣りですとゆっくりできますね。
島の時間はゆっくりと流れているように思えます。
することといえば温泉に入って食事をして釣りだけです。
このような釣り人天国の生活をしていると、現実のせせこましい日常生活になかなか戻れませんね。
釣行記を書きあげて次回はいつ行けるのかと、早くも思いは神津島に飛んでいきます。

 

持ち帰ったオナガグレ38〜45cm4枚 1匹はFさんの釣った40cm
小さいのは最終日に釣ったグレ35,33cmです。

 


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