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 上野山さんからのリポート
 「魚も自粛モード

  若狭大島 (福井県)
   2020/04/29

 


テレビのニュースで、このところの自粛の中でも営業を続けているパチンコ店に行く客に向かって、リポーターが「なぜに外出の自粛を呼び掛けているときにパチンコに行くのですか」とインタビューすると、「店が開いているから行ってしまうんです。家にいても暇なので」というようなやり取りがなされています。
私はこのお客さんの気持ちが分かりすぎるくらいよく分かります。
パチンコ愛好者は店が開いているから行ってしまうのです。
同じように磯釣り愛好者も、自粛中でも渡船屋がやっていれば行ってしまいます。

4月12日に泊で42.5pのグレを釣り上げてもう1匹釣ろうと何度か泊りの渡船屋に電話を入れましたが、波が高くて磯には行けませんでした。

4月29日の昭和の日は久しぶりに凪になりそうですので、前日に泊の大谷渡船に電話を入れますと、「ああごめん、福井県は自粛要請が出ているので小浜地区の渡船屋は5月6日までは休業です。若狭大島なら出るのでないかな」との答えです。
Fさんと連絡を取り合って若狭大島のビッグワン渡船に連絡を入れますと、船は出るそうです。来るときは必ずマスクを用意してほしいということです。
これでようやく若狭大島の沖磯で竿を出せると私は喜び勇みました。

4月29日は朝5時に出船です。
私とFさんは朝3時にサンスイ釣り具店で待ち合わせをして大島に向かいました。
今回マキエはオキアミ2枚に集魚剤です。
着けエサはボイルのMサイズを半分としました。

5時になり船に竿を積み込んだのは我々を入れて13名のマスクをした釣り人です。
コロナのことがあるので我々は船のへさき近くに座っていました。
ほかの皆さんもバラけて座っているようです。
ここまでして釣りをするとは、パチンコ屋で開店を待っているお客さんと変わらないのではと思ってしまいますが、磯釣りは屋外での遊びですのでまあパチンコよりはよいのではないでしょうか。

我々は前回雨風の中ですぐに磯替わりをしたモトドリの6番に下りました。
竿はいつものアテンダーUの1.5号にハリス2号、グレバリ7号、ウキ下3ヒロ半でスタ―トします。

 
 朝6時前のモトドリ6番


ウキを竿1本のところに投入しますが、ウキは足元に寄ってきます。

水中に見えるウキ止めゴムが遅れて流れていますので、表面の潮が手前にあたってくるようです。
これは厳しい条件です。
こんな時は潮が変わるのを待つしかありません

1投目はエサが残りました。

2投目はウキ下を60pほど下げて、もう少し沖にウキを投入します。
足元まで寄ってきたウキが入ります。
合わせますと何か魚が掛かっています。
これは23pほどのグレです。
このグレは放流しました。
左隣のFさんも同寸のグレを釣り上げました。
「これきりでグレは釣れないということはないですよね。このサイズの入れ食いだと忙しいですね」とFさんに言いましたが、なんと朝の1匹目のグレ以降は昼前までコッパグレも釣れなくなりました。
たまに、沖のほうで水しぶきが上がりますので、青物が小魚を追っているのかもしれません。時折餌をとっていたスズメダイがまったくいなくなってしまいますので、何か大きな魚が近くに回ってきていたのかもしれません。

11時頃になり左側で竿を出していたFさんが「大きなグレが見えるで」というので見ますと何十匹というグレが水面下2,3mほどのところに見えます。
そのうち何匹かは40pを超えていそうです。
Fさんは「仕掛けを入れてもエサには食いつかない」と言っています。
私も「竿を出せてください」と言って場所をFさんの横に移動してウキを放り込みますが、エサは残ってきます。
相変わらず潮は当たってきますのでウキは足元に寄ってきます。

そのうちに足元に寄ってきたウキが入ります。
よし来た!!と合わせますが、手ごたえは小さいです
上がってきたのは朝から久しぶりに釣れた22pほどのコッパグレです。
なかなか見えている魚は釣れませんね。
しばらくして魚も見えなくなりましたので私は元の場所に戻りました。
Fさんは風が出て来ましたのでウキを沈めて釣っているようです。

1時を過ぎてFさんの竿が曲がります。
足もとで走り回ったのは34pのグレでした。
ウキを沈めていて、足もとまで道糸が寄ってきたときに道糸が走ったということです。
Fさんは厳しいコンデションでもなんとか1匹のグレを釣り上げました。

私もハリスにジンタンを追加して、ウキを沈めて釣りをしました。
水中でウキが走りオッと思いましたが上がってきたは10pほどのグレでした。
Fさんとのこの差は何なのでありましょうか。

やがて2時半になりましたので釣りを終了しました。
私は、今日はチヌも釣れない結果となりました。
今日はFさんが34pのグレ1匹、私はボーズでした。

港に帰りますとほかの皆さんは50pほどのチヌを釣っている方もいますし、35pほどのグレを釣っている方もいます。
べた凪でしたがあて潮ではない磯ではチヌやグレが釣れたのではないでしょうか。

我々の下りた磯ですが、今日は一日あて潮という条件でしたので、難しい釣りとなってしまいました。
そんな中でもウキを沈めて1匹のグレを釣り上げたFさんはすごいなと思いました。
私はまだまだ引出しが足りません。

敦賀に帰って知人に釣りに行ってボーズだったことを話しましたら「こんな自粛の時に渡船がやっていたのですか? まあ、魚も自粛モードなのではないですか」といわれて苦笑いをするばかりでした。
この後、若狭大島の渡船も休業に入りましたので、これが連休前最後の渡船での釣りとなりました。

私は、なかなか若狭大島では釣れませんね。
若狭大島では2回目のボーズとなってしまいました。
でも、グレがいることは分かりました。
あのグレに食い気が出たら大変な大釣りになるのではないかと思います。
(そんなことはあるかどうか分かりませんが)

次はいつ釣りに行くことができるかわかりませんが、いつものように次回こそは持って帰ることのできる魚を釣りたいものです。


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