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 上野山さんからのリポート
 「今年を占う初釣り

  泊 (福井県)
   2021/02/13

 


2月13日は気温も15度を超えて、春のように暖かくなるという天気予報でしたのでFさんと泊に釣りに行きました。
Fさんはその前の週に宇久に釣りに行ったそうですがフグしか釣れないボーズということです。
私は1月には釣りに行っていませんので今回が初釣りということになります。 

福井県では1月に3年前のような大雪が降って、またもやたくさんの車が何日間も立ち往生する事態となりました。
私も嶺北地方の嫁さんの実家に雪かきに行ったりしましたので、1月の降雪からは若狭での釣りはシーズンオフという感じでした。
ですが、大雪の後はそう雪が降らずにたまに暖かい日もあります。
やはり、私の子供のころとは気候が変わっているのでしょうね。 

若狭方面で、2月に渡船で磯釣りをするというのも今回が初めてです。
前日の3時ごろに大谷渡船に電話を掛けますと、もう定員近い釣り人が予約を入れているということです。
なんとか船長に頼んで我々2名は1番船に乗ることができました。 

当日は7時に出船ということですので5時半にFさんとサンスイ釣具店を出発いたしました。今回はオキアミの生1枚とボイル1枚を持ちます。
集魚剤はこのところサンスイ釣り具のお客さんの間ではやっている、ダイワのメガブルーという青い色をしたものを使ってみました。
店で会って話をした常連客のTさんという方がメガブルーを使っていて、「あの集魚剤はよく固まって遠投しやすいですし、エサ取りもよく集まりますよ。その分本命も集まるのではないかな」と解説してくれました。 

7時前に大谷渡船につきますと、やがて磯研の方など常連の釣り客が集まってきます。
船長が「今日は9人や。こんだけおるとだれか40cmオーバーのグレを釣るやろ」といいます。
出船の前に磯割が決まっていて、我々は千畳のチョボに二人で下りることになりました。 

今日は晴れて南風ですので海はベタ凪です。
2月には珍しいような静かな海です。
船は最初に我々の下りる千畳のチョボに着けてくれました。 

磯に上がって海を見ますと、海水温が低いためか海の底が見えそうなくらい水が澄んでいます。
ベタなぎのためにサラシも出ません。
これでは今日は苦戦するなと私は思いました。
初釣りですのでチヌでもメバルでもいいから何か釣りたいというのが、釣り師の思いではないでしょうか。 

私はヒナダン向きに竿を出し、私の右手の突き出した岩の上からFさんが竿を出すことになりました。
この場所は過去2回40cmオーバーのグレを釣っていますので、私とは相性がいい場所です。 

今日の仕掛です。
竿はアテンダーの1.5号、道糸2.5号、ハリス2号にグレバリ7号です。
ウキは釣研の小粒の2Bを使い、ウキ下は4ヒロから始めます。 

時刻は7時半です。
この磯は朝のうち日陰になりますので少し肌寒い感じです。
ネックウオーマーを鼻まで上げます。 

マキエを足もとに撒きますがほとんどまっすぐに沈んでいるようです。
これはよけいに釣れないという気持ちになります。

 

今日の集魚剤はメガブルーです


仕掛を足もとに落としますと、ゆっくりと右に流れます。
少しは望みが出ました。

しばらくウキを流してから仕掛けを上げますとエサがありません。
これは期待が持てます。
この時期ですので、オキアミのエサが3匹でよかったなどということもなくはありません。
今日はまったく魚がいないわけではないようです。

しかし、2投目にウキがゆっくり沈んで上がってきたのはフグです。
船長が「フグは釣れるよ」と言っていたことを思い出しました。
その後は連続でフグが釣れてきます。

Tさんが言っていた「メガブルーはエサ取りが良く集まるよ」という言葉を思い出しました。これは、集魚剤の選択を誤ったかと思いましたが、隣で釣っているFさんは集魚剤にV9を使っていますが同じように連続でフグを釣っています。
低水温でもフグは活性が高いのですね。
Fさんが「前回の宇久でも水面から底までフグでした。フグは浅いタナでも食ってくるけれども本命は深いタナで釣れると思うのでウキ下は5ヒロにした」と言っています。

私もウキ下を5ヒロにしましたが、毎回フグが釣れるか、ハリがないか、エサがないかです。エサがない時はハリの近くのハリスにフグが噛んだ傷がついていないか確認して、傷があればハリをくくりなおしますのでハリスがだんだん短くなっていきます。

1時間ほど釣りをして今日はボーズかもしれないと思い始めました。
9時を過ぎてFさんが「千畳のほうでグレを取り込んだようだ」といいます。
この澄み切った潮でもグレは釣れるのだと私はやる気を出しました。 

それから5投ほどして、初めて着けエサが残ってきました。
これは大きな魚が寄ってきたに違いないと思い、慎重にオキアミにハリを刺します。

足もとに落とした仕掛が立って、30cmほど仕掛けを上げて誘いを入れます。
ウキ止めがウキの頭に戻ってすぐにウキが少し抑えこまれます。
少しウキが沈んでから合わせを入れますと魚が掛かりましたがそう引きません。
フグではありませんが、掛かった魚は全然突っ込みません。
海の中で魚が反転して銀色に見えましたので掛かったのはチヌです。
低水温なのでチヌもあまり引かないのでしょうか。
この魚は自分でタモ入れをしましたが、上げてみますと口の横にハリが掛かっています。
魚がハリを咥えたところで合わせを入れたのでしょう。
魚の口の周りはなんだか白くて皮膚がはがれたような感じです。
この魚は痩せていて、病気のようなチヌです。
このチヌは44cmでした。
昨年も泊では50cmオーバーながら全然引かない痩せたチヌを釣っています。 

この魚は放流しようと思い私はチヌのハリを外してタモに入れてそっと海に返しました。
タモを出るときはスッと逃げていきましたので、逃げる元気はあったようです。

 

9時20分ごろに釣れたチヌ44cm 放流しました


その後は沖を釣っていたFさんが30cmと37cmのチヌ2枚に30cm手前のグレを2匹釣りました。
私はチヌを釣った後はエサが残ることはなく、3時半までほぼ毎回エサを取られ続けて竿を置きました。

帰りに「アンタ、今日は魚がないので37cmのチヌを持って帰らんか」とFさんが言いますので、私はチヌを1枚Fさんにもらいました。
このチヌはきれいな魚体でした。 

今日は水温が12度程度だったと思いますが、この水温でもグレは釣れるのですね。
港に帰りますと一人が40cmオーバーのグレを釣り、Fさん以外の方でも30cmほどのグレは釣っていました。
チヌは大概の方は釣っていたのではないでしょうか。
ほかの磯では昼からはサシエが取られなかったとか、ほとんどエサが残っていたという方もいましたので、磯により状況は違っていたようです。 

私は今年を占う初釣りでボーズではなかったので一安心です。
まあ今年も何かは釣れるのではないかなと思いました。

大谷渡船は3月中定置網の関係で休業ですので、また2月に凪の日があれば再度挑戦したいと思います。


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