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上野山さんからのリポート
「コロナ禍のなかで気分転換」
宇久 (福井県)
2021/04/11
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今年の3月は週末に天気が崩れるというパターンが4週続きました。
まず強い南風が吹いて気温が上がり、やがて雨が降り、翌日には北風が吹き寒くなるというパターンです。
平日には渡船が出られそうな日もありましたが、まだ仕事をしている身ですので、なかなか年度末の3月は休めません。
4月に入って泊の大谷渡船に電話をしますと10日ごろから渡船を始める予定ということです。
4月の11日は久しぶりに晴天の日曜で、波高1mという絶好の釣り日和です。
前日に大谷渡船に電話しますと「悪いなー、明日は定置網の仕事があるので、渡船は来週からかな。明日はまだ波が残るのではないかな」という返事です。
Fさんに電話しますと明日は釣りに行くつもりだということです。
Fさんにはいつもの宇久の谷久渡船に予約を入れてもらいました。
出船は朝5時半ということですので、サンスイ釣具店を4時ごろ出なければなりません。
1番船での出船は、いい磯で釣りができるかもしれませんが、その分早起きをしなくてはいけないのであまり眠れなくてしんどいですね。
私は目覚ましを3時に合わせました。
4時前にサンスイ釣具店に到着してオキアミとグレパワーをまぜます。
今回はオキアミ2枚に着けエサはレンガのボイルです。
Fさんも4時前にやってきましたので、私の車に道具を積んで、4時過ぎにサンスイを出発しました。
空は晴れて星が見えます。
天気予報どおり、放射冷却のために外気温はなんと3度しかありません。
予報では最高気温は19度ほどになりますので、朝と昼の寒暖差は16度ということです。
宇久には5時過ぎに到着をしました。
服を着替えて港に行きますと、砂浜からザーという波の音が聞こえてきます。
Fさんと「今日は意外に波があるのではないかな」と話をします。
今日の釣り客は15人ほどです。
渡船は5時半ちょうどに港を出ますがやはりウネリで揺れます。
天気予報では波1mでしたが、これは1.5mほどありそうな波です。
渡船は湾内磯のチヌ釣り場から釣り人を下ろしていきます。
この波では正面の磯はしんどいのではないかと思っていましたが、正面磯の「立神」、「地の立神」「ボラミ」に釣り人を下ろしました。
船は戻って「銅前」に釣り人を下ろします。
残り5人となり「次にFさんたち二人お願いします」と船長に呼ばれます。
我々が下りることになった磯は、昨年12月にも下りてコッパグレの猛攻にあい昼で帰った「赤グリ」という磯です。
その時の釣行記はNo262「久しぶりに渡船で釣りに」にあります。
我々はまたこの磯かと思いましたが、波のある時に沖の磯で釣りができるということだけでもありがたいので、喜んで磯に下りました。
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赤グリの磯 大きくて波も横に抜けるので安全です
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波が高くて磯着けに時間がかかったために磯に下りた時刻は6時20分でした。
もう日が昇ってすっかり明るくなっています。
チヌ釣りなら、もう朝の時合が終わっているような時間です。
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銅前方面 ウネリでサラシが出ている
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気分転換のために、Fさんとは12月に下りた時とは場所を交代して、Fさんが磯の左側、私が右側で釣ることにしました。
今日はいつものようにアテンダー1.5号に道糸2.5号、ハリス1.75号です。
ハリはグレバリ6号、ウキは釣研の3Bの小粒のものです。
ウキ下は4ヒロから始めます。
足もとのサラシにマキエを投入して、ウキを竿1本ほど先に入れます。
1mほどウキが右に流れて少し抑え込まれます。
軽く合わせますと魚が掛かっていますが引きません。
1匹目はフグが釣れました。
2投目は根がかりして針にワカメがついて上がってきました。
私はウキ下を3ヒロ半にしました。
その後連続でフグが掛かってきます。
ハリもしょっちゅう取られます。
Fさんはいきなり沖を釣っていますがエサが残るといっています。
前回はコッパグレ釣りでしたのでウキ下は1ヒロ半だったと思います。
深いタナでやってみて、この磯はあちこちに根がかりするシモリがあるとわかりました。
私はウキ下を3ヒロに上げました。
潮はあててきてゆっくりと右に流れますので、シモリとシモリの間を釣っていますとウキが右に流れて、右手のシモリで根がかりしてしまいます。
赤グリの右手にはシモリが続いていますのでシモリの沖を釣ったほうが良いのかもしれません。
開始して1時間ほどたちFさんの竿が曲がりました。
足元に寄ってから魚はよく引きますのでなかなかタモが入れられません。
ようやくタモに入ったのは38cmほどのチヌです。
「頭を振らんし、よく引くのでグレかと思った」とFさんは言います。
シモリとシモリの間で食ってきたといいます。
ウキ下を聞きますと「3ヒロくらい」ということです。
私もその釣かたで釣れるのかと思いシモリとシモリの間を狙いますが、ウキを止めると仕掛けが浮いてしまうと思われるので、ハリスにジンタン5号を打ちました。
それでも釣れてくるのはフグばかりです。
足もともやってみますが、ウネリでサラシが出ますのでなかなか仕掛けが入りません。
やっと仕掛けがなじんだ時にウキが入り15cmほどのオナガグレが釣れました。
Fさんに「オナガ釣れましたよ。15cmですが」と自慢します。
ここは、なかなか難しい磯だと思いました。
このままシモリとシモリの間を釣るよりもいっそシモリの沖を釣ろうと思いました。
そのためには30mほどはウキを投げないといけないので、仕掛けを替えることにしました。ハリスもフグを釣ってだいぶん短くなっていますので張り替えました。
今度は重めの3Bのウキに変えます。
仕掛を替えるときに休憩がてらコンビニで買ったおにぎりも食べます。
時刻は10時すぎです。
朝、磯に渡ってからずっと立っていましたので、久しぶりに腰を下ろします。
釣りたいという欲があればこそ、何時間も立って釣りをすることができるのでしょうね。
さて、仕掛を替えて再開です。
今度は沖を釣りますので気分も変わります。
風で道糸がふけますので道糸がウキより先に流れないように注意します。
こんな時は細い道糸のほうが良いのでしょうね。
Fさんは道糸にPEを使っているのでウキが良く飛ぶようですし、道糸があまり風に邪魔されないようです。
Fさんは沖を釣って28cmほどのグレも2,3枚釣っています。
Fさんに、フグを釣って6号のグレバリ1袋が無くなったといいましたら、「このハリをあげるわ。金バリほうがフグは食わないのではないかな」と言って竿を置いて袋から金色のチヌ3号を出してきてくれました。
「この大きさではグレバリの7号くらいかな」といいますと「7.5号くらいではないかな」とFさんが言います。
私がハリをもらってFさんが釣り場に戻り、竿を上げましたら魚が掛かっています。
フグで困っている釣り人に、ハリを恵むというFさんの「善行」のためか、なんとハリを渡しているときに竿には28cmのグレが掛かっていたのでした。
戻ったら、竿がガタガタいって動いていたというFさんです。
私には持って帰れるようなチヌもグレも釣れないまま11時頃になりました。
Fさんにもらった金バリもあまりご利益はなく、相変わらずフグだけは釣れます。
金バリも5本ほど取られて残りは少なくなってきました。
11時を過ぎて当たっている潮が少し前に出るようになりました。
シモリの先に投げたウキが少し沈んだので合わせますと、魚が掛かりました。
根がかりのような感じですが仕掛けは動きますので魚はいます。
これは大きなチヌかなと私は思いました。
寄せてきた魚は右のシモリに向けて走りますので思わずブレーキを緩めて糸を出します。
2月に泊でチヌを釣った時は全然引きませんでしたが今日はよく引きます。
40cmくらいかなと思いましたが自分でタモに入れたのは、46cmの居着きと思われるチヌでした。
口の横に金色のチヌバリ3号が掛かっています。
シモリでこすれたのかハリから10cmほどはハリスに傷がついていました。
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11時頃に釣れたチヌ46cm
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Fさんがバッカンに海水を入れてブクブクで釣った魚を活かしてありますので、私はこの魚を活かしておいて小さいチヌが釣れたら入れ替えて放流しようと思いました。
Fさんのバッカンに46cmのチヌを入れますと魚でいっぱいになりました。
これでは魚がかわいそうだということで、Fさんの大きい磯クーラーに入っている氷を私の磯クーラーに入れて、Fさんの磯クーラーに魚を移しました。
これで当面はあと数匹チヌが釣れても大丈夫です。
午後からは遠投していた私にも3ヒロで25cmほどのグレが釣れました。
その後遠投で23cmほどのグレも釣れました。
ようやくこの磯の釣り方がわかりました。
相変わらずフグは釣れますが、たまにエサが残るときがありますのでチヌも回ってきているのでしょう。
2時ごろにゆっくりウキが入り見えなくなってから合わせますと魚が掛かりました。
これは頭を振りますのでチヌです。
私がタモに入れた魚を外していますとFさんの竿も曲がっています。
二人とも32,3cmの同サイズのチヌが掛かりました。
私は晴れた日に釣りができて、なおかつアタリもありますので「今日は3時上がりではなくもっとやりましょう」とFさんに言いましたが、2時前にチヌを釣った頃から沖を流れていた赤潮がこちらのほうに近づいてきます。
赤潮が磯に近づいてからはパタッとグレが釣れなくなりました。
足もとの海水の色も濁ったような色になっています。
2時すぎになり潮が止まってしまい、赤潮は磯の周りから動きません。
船長にFさんが迎えの時間の電話をしますと、3時の迎えの後は5時ということです。
我々はこの赤潮の状態ではもう釣れないということで、3時の迎えで帰ろうということにしました。
Fさんは赤潮の中で最後に30cmほどのチヌを追加しました。
最後に魚をどうするかということですが、私は46cmのチヌは放流しました。
Fさんはチヌ2匹とグレを4匹放流して、最初に釣った38cmのチヌと28cmのグレ1匹を持って帰ることにしました。
私は後で釣った32cmのチヌと25cmのグレ2匹を持って帰ることにしました。
私は、久しぶりに晴れた日曜日に磯釣りができてコロナ禍のなかでもいい気分転換になりました。
私は魚があまり釣れなかった分、仕掛けやウキの投入点、ウキ下などを考えながら釣りをしましたので楽しかったです。
帰りの車でFさんに今日の仕掛について聞きましたら「今日はウネリでサラシが出ているので、仕掛けが浮くとアカンと思ったので、5Bのオモリにハリスにはジンタン7号を打っていた」ということです。
今日Fさんが私の倍ほど魚を釣り上げていたのは、オモリの差かもしれないと思いました。
磯釣りはいろいろな自然の条件のなかで釣りますので、仕掛けの引き出しがたくさんないと釣果につながらないですね。
私は次回もボーズ逃れでほどほどに魚が釣れるだけでよいのですが。
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