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 上野山さんからのリポート
 「二兎を追うものは・・・

  泊 (福井県)
   2021/05/08

 



前回4月24日の泊での釣行の後は、ゴールデンウイークなのに、なかなか渡船が出られるような天気がありません。

5月3日は晴れたのですが波が2mほどあり渡船は出ませんでした。
この日はFさんと越前の地磯に釣りに行き、私は26cmほどのグレ3枚、Fさんは40cmのチヌ2枚に29cmほどのグレ3枚に25,cmのグレは10枚ほど釣りました。
この日はオキアミ1枚と集魚剤半分だけ持って行っての釣りでしたので安上がりの釣りでした。
ただし地磯の釣りは、背負子で荷物を背負って岩場を伝っていきますので道中がしんどいですし、少し危険な場所もあります。
やはり渡船は楽で安全ですね。

なぜにFさんばかり釣れたかといいますと、潮がFさんのほうに流れて、Fさんの釣り場がちょうどサラシのぶつかる場所でマキエがたまるような場所になっていました。
釣りの終わりごろにはマキエが効いたのかチヌも浮いてきて、Fさんは1ヒロ半でチヌも釣りあげていました。
前回の泊での釣行では、私がいい場所で釣りをしましたので、今回はFさんがたくさん釣ってもこれで貸し借り無しという気持ちでした。

さて、ゴールデンウイークはほとんど渡船が出られませんでしたが、5月8日は泊の渡船が出るということです。

Fさんは友人とグレを釣った越前の地磯に行くということですので、私は一人で泊の大谷渡船に行きました。
今回は1番船に乗ることができました。

朝5時過ぎにサンスイ釣具店に行きますと、Fさんはすでに出発したということです。
私はオキアミ2枚に、ボイルの着けエサを買いました。
集魚剤はこのところ使っているダイワのメガブルーとしました。
この日も晴れですので釣りに行くお客さんは多いようです。

朝6時半に大谷渡船につきますとまだ誰もいません。
7時になり磯研の方などが到着します。
ゆたきちさんも今日は釣りに来ました。

磯研の方と話をしていましたら「上野山さんですか? いつもブログを読んでいます」と挨拶されました。
「前回マダイを釣りましたので今日も竿2号でマダイを狙います」と私はあいさつしました。ゆたきちさんが「上野山さんは真鯛を良く釣っていますからね」と横から言います。
「今日はマダイの80cmが目標です」と私はいいました。
釣りあげるのはなかなか実現しませんが、目標だけは誰でも言えますね。

ゆたきちさんは前回泊りで釣りをした翌日琵琶湖に琵琶マスを釣りに行ったということです。結果は9匹釣れて、制限の5匹を持って帰って食べたらおいしかったということです。
また、琵琶マスを釣りに行くということです。

やがて船長が仕事から戻ってきて、7時半に釣り人9人を乗せて船は出ました。

ゆたきちさんは、最初は今日も「ウマノセ」にしようかなと言っていましたが、私が良く下りる千畳のチョボに下りました。

私は最後のほうで前回マダイを釣った無名磯に下りました。

今日はベタ凪です。
風もなく晴天なので釣り日和ですが、今までの経験上アマリベタ凪の時には釣れないように思います。
足もとを見ますと海藻が漂っていますがほとんど動きません。
満潮は昼頃ですので、いまは潮が上がってくるときですが潮は止まっているようです。

私は今日も真鯛狙いで竿2号、道糸4号、ハリス3.5号の仕掛けとしました。
ウキは重めの5Bで、ウキ下を4ヒロとりスタートします。

1投目からエサがありません。
沖に投げたウキが動きませんので今日は苦戦と思いました。

次にフグが釣れます。
連続でフグが釣れるので大きな魚が回ってくるまでは、フグを釣って辛抱と思いました。

10時ごろになりましたが何も釣れません。
前回釣れましたカンダイの子もベラさえも釣れません。
朝、磯に渡った時はベタ凪の状態でしたが、時折大きなウネリが寄せてきます。
周りを見渡しても誰もいないので大きなウネリが来て少し不安になりました。

時合までフグを釣って辛抱と思いましたが、コッパグレもベラも釣れないということで、私は12時の見回りで磯替わりすることにしました。

見回りの船に乗って磯替わりをするのは私だけのようです。
「ゆたきちさんは朝に30cmのグレを1匹釣っただけということや」と船長が教えてくれました。
「どこに行こうか。急にウネリが出て来たので安全な場所がええな」と船長が言います。
私は「メオトガメ」に下ろしてもらいました。

ここはよくゆたきちさんが釣る磯です。
私は10年以上前に1度釣りをしたことがあります。
「メオトガメ」に下りますと左から大きなサラシが出ます。
足もとは少しタナが出ています。
タナの向こう側は深いようです。

マキエを打ちますとスズメダイが出て来ます。
これが海面まで出てくるようになったのでは、足もとを釣るのは難しいかもしれません。

この磯では竿を1.5号として、道糸2.5号、ハリス2号の普段の仕掛けに戻しました。
今日はもうマダイは無理と思いグレ狙いに仕掛けを替えます。
今度はウキ下3ヒロでやってみます。

マキエを打ちますと潮は左に流れています。
足もとにマキエを打ってスズメダイが集まったのを見てから、右側にウキを投入して仕掛けがたったころにウキの近くにマキエを打ちます。
ウキの近くのマキエにすぐにスズメダイが寄ってきますのでエサ取りの活性は高いようです。エサ取りの活性が高くなりますと釣り人の活性は低くなりますね。

しばらくは着けエサをスズメダイが食べているような感じでエサが取られていましたが、またもやフグが釣れ始めました。
釣ったフグを足もとの潮だまりに活かしておきましたが、3時間ほどで10匹ほどは釣りあげました。

左に流れていた潮が急に右に流れ出したのでウキ下を2ヒロにして沖を釣りましたらようやくグレが釣れましたがサイズは23cmほどです。
今がチャンスと沖に仕掛けを入れますと気持ちよくウキが入りますが、釣れるグレは24cmほどです。
23cmほどのオナガグレも釣れました。
15分ほどで右に流れた潮は止まってしまい、またフグが釣れます。
この間25cmまでのグレを4匹釣りました。

時刻は4時ごろになり今日はボーズかもしれないと思いました。
私にとって今日は25cmのグレを釣るのが難しい日です。

4時半ごろに少しウキが入り合わせますとフグではない引きです。
掛かった魚は頭を振りますのでチヌのようです。
このチヌは31cmでした。
これでボーズを免れると思い慎重にタモで魚を掬いました。
いつもなら放流ですが、今日は貴重な1匹ということで磯クーラーに海水を入れて泳がせました。

4時半ごろ釣れたチヌ31cm


その後もたまに潮が流れると24cmほどのグレが釣れましたが、それ以上のサイズのグレが釣れることはなく、潮が止まるとフグにハリを取られるというパターンで5時半になり釣りを終了しました。
ボーズ逃れということで釣ったチヌは締めて持って帰りました。 

帰りの船でゆたきちさんに釣果を聞きましたら、朝に30cmのグレが釣れた後は25,6cmのサイズしか釣れなかったということです。
彼はグレ1匹だけ持って帰るようです。

ゆたきちさんは、前回「メオトガメ」でチヌを4枚釣っていましたので、どうやって釣ったのですかと聞きましたら「足もとにウキを落として左に流れるときに、左から出るサラシの際で食ってきた」ということです。
前回の4月24日はまだ水温も低く、今日ほどエサ取りが活発ではなかったので足もとで釣れたのではないでしょうか。
2週間もたちますと海の状態は全然違いますね。
これからはスズメダイを足もとに集めて沖を釣るやり方でしか釣れないかもしれません。 

港に戻りますと千畳に下りた方が30cmから34cmほどのグレを5枚ほど持っていました。
やはり釣る人はいるものですね。
何か釣り方が違うのでしょうか。 

私はマダイもグレも釣れませんでした。
「二兎を追うものは一兎をも得ず」ということわざ通りの結果となってしまいました。
小さいチヌでとりあえずボーズを免れたという釣行でした。


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