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上野山さんからのリポート
「まだまだ修業が足りない」
泊 (福井県)
2022/04/05
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4月3日に釣りに行きタモの枠がこわれ、かつ竿の穂先も折ってしまったのですが、中1日置いて4月5日も泊に釣りに行きました。
サンスイ釣具に明日も釣りに行くので至急修理をしてほしいと頼み込み竿を直してもらいました。
修理はアテンダーの穂先を5cmほど短くしてもらい、ありあわせのトップガイドを着けてもらいました。
タモの枠は今までチタン製を使っていましたが、現在のチタンの枠は高価なので、サンスイ釣り具で在庫していたジュラルミン製のものを買いました。
なぜに中1日で釣りに行くことになったといいますと、5日の火曜日はサンスイのご主人と一緒に磯釣りに行くことになっていて休みを取っていました。
いつもご主人が運転をしてくれるので、世間話をしながら気楽に釣るだけでよいので、中1日でもよいかと思いスケジュールを組みました。
ところが土曜日にご主人が店の前で転んで、膝を強打したということで彼は釣りに行けなくなりました。
私は休みを取っていましたので、中1日で泊に一人で釣りに行くことにしました。
前日に大谷渡船に電話を入れますと今回は6人ということです。
1番船は朝6時に出船とのことです。
今回はサンスイ釣具店に4時すぎにエサを取りに行き、大谷渡船には5時40分ごろに到着しました。
渡船屋の駐車場でほかの釣り人と話をしましたところ、「ホームページでは真鯛も釣れていますね」という話が出ましたので、「あれは私が釣ったんです」と自慢しました。
この方は敦賀の人でしたのが、出入りする釣具屋が違うのでいままですれ違ってきたことと思いました。
皆さんそれぞれ贔屓(ひいき)の釣具屋があるのでしょう。
私は釣りを始めてしばらくしてからサンスイ釣り具に通うようになりましたので、もう40年近くの付き合いとなっております。
船長が「上野山さん、年の割に元気やな。今日はどこで釣る」と聞いてきましたので「前回釣った場所でお願いします」と私は頼みました。
「今日は大きいグレ釣ってや」と言いますので「今日の目標は60cmを超えるカンダイです」と言いましたら笑っていました。
引きだけでしたら、カンダイのほうがグレよりもよほど引きますが容姿が悪いのか評価は低いですね。
船は6時前に港を出ましたが北の風が吹いていて風波があります。
天気予報では波の高さは0.5mですが少しウネリもあります。
「今日は行けると思うけど、なんかあったら電話して」と船長が言います。
「メオトガメ」の手前の磯にチヌ狙いの釣り人を下ろして、船は「千畳の離れ」、「ヒナダン」と着けます。
次に私は「ヒナダン」近くの磯に下ろしてもらいました。
仕掛けは2日前と同じです。
ウキ下を5ヒロ半取り足もとにマキエを打って釣りを開始いたします。
時刻はまだ7時前です。
潮は前回、ゆっくりと右に流れましたが、今日は潮が沖に出ていきます。
これでは前回釣った右手の磯の前の、潮がヨレるポイントでは食わないと思いました。
これはどこを釣ったものかと、とりあえず足もとにマキエを打ち足もとからウキを流すことにしました。
今日も1投目からエサが取られます。
どこに投げてもエサが取られますので、私は少しウキ下を浅くしました。
8時ごろになり足もとに落としたウキが少し押されたように沈みました。
これは海藻に根がかりしたかと思いましたので竿を上げますと魚が掛かっています。
これはガシラかと思い軽く竿を上げようとしますと意外と重いです。
そのうえ底に向かってゴンゴンと引きます。
ガシラの大型のやつかと思いユックリ上げてきますと、なんとビックリのカレイが釣れました。
このカレイはタモで掬い測りましたら42cmでした。
磯からカレイを釣るのは初めてです。
サンスイ釣具店で写真を見せましたらマコガレイということです。
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マコガレイ 42cm
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ジュラルミンのタモ枠の初仕事はカレイを掬うという、磯釣りではあまりないことでした。
釣ったカレイは活かしバッカンに入れました。
この後はエサのオキアミの頭がとられてたまにフグが釣れますが、ベラもガシラも釣れません。
前回は大きな魚しか釣れませんでした。
一体海の中はどうなっているのかと思います。
8時半ごろに次のアタリがありました。
沖にゆっくりと出ていくウキが止まってゆっくりと沈み始めて見えなくなります。
軽く合わせますと魚は掛かりましたがあまり引きません。
この魚は頭を振りますのでチヌです。
難なくタモに入りましたのは40cmのチヌでした。
この魚は乗っ込みで沖から入ってくるきれいなチヌでした。
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チヌ40cm ジュラルミン製のタモ枠です
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この後9時ごろからエサが残りだします。
タナを深くしてもずっとエサが残りますので、大物が回ったのではなくて冷たい潮が入ってきたか何かで魚の活性が落ちたのではないでしょうか。
竿2本まで深くしましたが、エサは取られません。
ウキが50cmほど沈んで止まっているので根がかりかと思い、竿をあげるとフグがついていましたがスッとウキが沈むようなアタリはありません。
私はおにぎりを食べて休憩しました。
活かしバッカンの水も替えます。
今日は沖を釣ってみようと思い、5Bのウキに替えました。
磯に座ってのんびりと仕掛けを作ります。
1日前にたくさん魚を釣りましたので、今日はあまり釣れなくてもよいという気楽な釣りです。
昼前から潮が動き出し右に流れ始めました。
一昨日と同じ潮ですが、かなり流れは速いです。
沖に遠投したウキは40mほども右に流れます。
50mほど先に大きなシモリが右側から出ていますので、そのアタリでウキが潜ります。
そこがポイントかとウキを遠投しますが、潜ったウキが消えることはありません。
潮は右沖に出たり、当たってきながら横に行ったりと、ウキを投入するたびに流れが変わっています。
一昨日は私の場所の10mほど右手からサラシが出ていましたので、そのサラシと右に行く潮が当たってヨレができていて、そこでウキが沈んでアタってきましたが、今日はサラシが出ておりませんので、ウキはすんなりと横に移動します。
これはウキを沖に投げて50mほど流した先がポイントかと思いました。
仕掛けを上げますと、毎回オキアミの頭がとられていますが、きれいな切り口ではなくてエサ取りが取ったようなギザギザした切り口です。
ウキを50m近く流しますと、最初に仕掛けがなじんだ時にエサが取られていると40mほどは時間の無駄ではないかという疑念がわいてきます。
それも仕方がないと思い仕掛けを投入しますが、ウキ下が竿2本ですし50m近く流しますので、1回仕掛けを入れて回収するまでが4,5分かかります。
ウキは50mほど先で沈み始めますが、沈んだウキはかすかに見えます。
目を凝らしてみていても、消えることはありません。
そのうち潮が緩んできました。
潮が当たってきていますので、ウキは手前に寄ってきてゆっくりと横に流れます。
一昨日釣れたサラシの出ていた場所の前まで来た時にウキがゆっくりと沈み始めます。
沈む速度が速くなりましたので、もしかしたらアタリかと思い、軽く合わせるといきなり魚は沖に走ります。
リールのドラグは1昨日締めたままでしたので、キチキチですがそれでもチーと出ます。
ブレーキを握って竿を立てて止めようとしても魚は止まりません。
魚の引きに耐えられずに竿がお辞儀してしまうので、その都度竿を立てる分糸を出しますが、これを何度かやると魚がシモリをよけて走ってくれない限り、魚が走る間に糸がシモリでこすれてバラしてしまいます。
この間10秒ほどでしょうか、もうアカンかなと思って糸を出して竿を立てたときにフット軽くなってしまいました。
それまで緊張していたのが緩んで、大物をバラシタときのフーという脱力感がやってきます。仕掛は沖に40mほど出たのではないでしょうか。
2号のハリスのハリの上で切れていました。
1昨日57cmのカンダイを釣り上げ、50cmの真鯛も釣りましたので「ヨシ、何でも来い」と思い船長に「今日の目標は60cmオーバーのカンダイです」と軽口をたたいたのは思い上がりでした。
10秒ほどレバーブレーキを使いながら魚と渡り合いましたが、今回掛かった魚は大きすぎました。
マダイがカンダイと思われますが70cmから80cmではないでしょうか。
まったく獲れそうな感じはしませんでした。
掛かって走り始めたときにリールのベールを開けて、糸を出しっぱなしにすればよかったかもしれませんが、何年に1回のようなアタリではとっさに対応できないですね。
まだまだ修行が足りないですね。
大物を獲るには何度も大物をバラシて勉強しないとダメですね。
沖に走る大物が掛かって切られるのは何年ぶりでしょうか。
この2年間四国に行っていませんので少なくとも3年ぶりくらいの大アタリでした。
その後は同じところにウキを流してもアタリはありません。
やがて3時半になり竿を置きました。
魚を締めて道具を片付けて、迎えの船を待っている間にもう一度ウキが入ってから竿が軽くなるところまで思い返しました。
この場面、しばらくは忘れることはできないですね。
今日の釣果は朝釣ったカレイ42cmとチヌ40cmです。
港に戻りますと「ヒナダン」で釣った方が38cmのグレと40cmほどのカレイとチヌを釣っていました。
船長にカレイを釣った話をしましたら「今年はどの磯でもカレイが釣れているで。みんな持って帰っているので刺身でもしているんかな」と言います。
大きな魚をバラシた話をしましたら「たぶん、マダイかカンダイやな。この時期沖に走ってバラスのはよくありますよ。みんなよう獲らんのですわ」と言います。
一応今日は魚を釣りましたのでボーズではありませんでしたが、次回は今日バラした魚を釣りたいものです。
サンスイ釣具のご主人に電話で釣果を報告しましたら「カレイは今日刺身で食べるとおいしいですよ」ということでしたので、鬼嫁に頼んで薄つくりの刺身を作ってもらいました。
カレイはポン酢で食べました。
薄つくりのカレイの見た目はフグのようです。
カレイの身は少し甘く歯ごたえもあり、とてもおいしかったです。
次回こそバラした大物を獲りたいものです。
60歳を過ぎても修業は続きます。
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