TOP 釣行記index 次のページを読む
上野山さんからのリポート
「44p。泊でのグレの記録を更新」
泊 (福井県)
2022/04/19
|
|
神津島でオナガグレをたくさん釣り、もうしばらくはグレ釣りに行かなくてもよいだろうと思いましたが、昨年から若狭、越前では40cmのグレを釣っていないので、地元でも1匹くらいは40cmオーバーのグレを釣りたいという気持ちはあります。
神津島の前回の釣りは2ヒロのタナで入れ食いになりましたので、だれでも行きさえすれば釣れる状態でした。
タナが2ヒロの釣りは比較的簡単な釣りです。
オナガグレが掛かった後は、足もとで走り回るのを糸が根にこすれないように注意すれば取り込めます。
初心者でも40cmのオナガグレは釣れるのではないでしょうか。
しかし、春の泊での大型狙いのグレ釣りはなかなか難しいです。
1日1回あるかどうかのアタリを合わせて、確実に取り込まなくてはなりません。
しかも、深い磯が多いのでウキ下も竿1本から2本まで考えなくてはなりません。
タナが2ヒロの神津島と比べると、魚との知恵比べは泊のほうが奥深いかもしれません。
私は天気が良ければ、週末は泊の渋いグレ釣りに行こうと思っていました。
今年はもう5回も泊に釣行しておりますが、前前回に釣れた32cmが釣ったグレの最大です。
常連さんは40cmオーバーのグレを釣っていますが、私にはなかなか釣れません。
泊の大谷渡船のホームページを見ますと、ちょうど我々が神津島に行っていたころから40cmオーバーのグレが釣れだしたようです。
我々が神津島から帰った2日後に、サンスイ釣り具のご主人が一人で泊に釣行しましたところ、一緒に磯に下りた釣り人が40cmオーバーのグレを釣り、ほかの磯でも47cmのグレが釣れていたのですが、自分はバラシ2回で30cmのチヌ1匹ということでした。
ご主人がグレボーズを喰らった1週間後の4月19日の火曜日は晴れで釣り日和でしたが、ご主人はこの鬱憤(うっぷん)を晴らすには大グレを釣るしかないということで、またもや店を休んで2週連続で釣りに行くといいます。
ご主人は転倒してから膝の具合があまりよくないのですが、この熱意を見てつい私も「では火曜日に私も一緒に行きます」と言ってしまいました。
今回私が釣行することになったのは、あくまでもサンスイ釣具店のご主人の付き添いのためです。
決して平日に休んで、泊の大グレを釣りたいためではありません。
前日に大谷渡船に電話をいたしますと、晴れて凪の予報、しかも大グレが釣れているにもかかわらず予約は我々を入れて3人です。
これは有名磯を選び放題かもしれません。
夜明けが早まったので出船は5時半ということです。
サンスイ釣具には朝の3時半に行くことにしました。
私は朝の3時に目覚ましをかけて、夕方釣りの支度をしながら、ふと今月は釣りに行きすぎかなと思いました。
もう、人生の残り時間が少ないので、すでにラストスパートの時期に入ったことでしょう。
体が動いて、気力があるうちに釣りに行かなくてはならないと思いました。
予定通り朝3時半にサンスイ釣具に行き、オキアミ2枚と集魚剤のマキエを混ぜて、ご主人の運転で4時前に泊に向けて出発しました。
泊に近づきますとM君(ご主人)がいきなり「今日は釣るぞ!!」と気合を入れますが、私は釣りの前にあまり気合を入れすぎると、カラぶることもあるのではと横で思いました。
大谷渡船には5時前に到着しました。
もう一人の釣り人も5時ごろに来ます。
船長と話しましたら「今の時期は奥まで出られれば、誰かが40cm以上のグレを釣っています。どの磯でとは言えませんが、実績は「ヒナダン」、「千畳」周辺やね。でも、連日マキエが入るとエサ取りがどうかな。もうエサ取りは出だしたということやで」と言います。
今日は二人で釣るので「長崎」に下ろしてもらうように頼みました。
3人そろったということで5時15分ごろに船は港を出ました。
京都の釣り人は、前回「ヒナダン」で一緒に下りた釣り人が47cmのグレを釣ったのに自分は不発だったということで、今日は「ヒナダン」で雪辱を期すそうです。
今日の天気ですが高気圧の中にいて弱い北風です。
波の高さは50cmということですのでベタ凪です。
京都の釣り人を「ヒナダン」に下ろして我々は「長崎」に下ります。
船着きにサンスイ釣り具ご主人のM君が入り、私は少し離れた場所から釣ることにしました。
M君は船着きがだめなら、前回一緒に下りた方が釣った先端の右向きで釣ると言っています。
船頭さんの話では昨日、敦賀の釣り人が先端左側で47cmのグレを上げたということです。
私の釣り場は「長崎」では初めて釣る場所ですので、例によってハリスに1号のオモリを着けて深さを測ってみました。
この場所は足もとで竿2本くらい、沖は竿2本のウキ下ではウキがまったく見えないくらいですので相当深いと思います。
今日の仕掛です。
竿はアテンダー1.5号、道糸2.5号、ハリス2号2ヒロ、ハリはグレバリ7号です。
ウキはキザクラの小粒の3Bです。
ウキ下は竿1本半から始めます。
着けエサはボイルを使います。
釣りを開始したのは6時ごろです。
1投目、ウキはゆっくりと沖に向かって流れます。
10mほど流して反応がないので仕掛けを上げますとエサはついています。
ウキ下を60cmほど下げて投入します。
また、10mほど流して仕掛けを回収しますとオキアミの頭がとられています。
私はとりあえず、このタナでやろうと思いました。
5回ほど投げたでしょうか、ウキがゆっくりと入ります。
これはアタリと合わせますとなかなかの手ごたえです。
思わず大グレかと思いましたが、引いたのは最初だけですぐに魚は上がってきます。
これは、いつものカンダイでした。
カンダイは35cmほどでした。
この魚はハリを外して放流しました。
魚のハリを外すときにさわった漁体が冷たく感じましたので、水温はまた冷たいと思われました。
なかなか1匹目が大グレということはありませんね。
|
最初に釣れたのはカンダイでした。
|
その後は2回に1回くらいオキアミの頭がとられる状態が続きます。
磯に渡った時はベタ凪でしたが、7時ごろから北風が吹きはじめて、風波で海面がざわついてきました。
私はウキ下を少し上げて、竿1本半くらいにしました。
潮は朝と逆に流れ始めました。
7時半ごろに竿1本ほど沖を流していたウキがゆっくりと入ります。
ヨシ、アタリとウキが入っていく途中で合わせますと魚は掛かりました。
竿はかなり曲がりますが糸を出すほどではありません。
魚は底に向かって引きますが鋭い引きではありません。
これは獲れそうな魚です。
掛かった魚は頭を振らないのでチヌではないようです。
竿で起こして魚をゆっくりと寄せます。
ウキが海面に出て、海中の魚がぼんやりと見えましたが白く見えます。
これは、チヌだったかなと思いました。
足もとで根に入ろうとするのをいなして浮かせたのは、久しぶりの大きなグレです。
チヌならば気楽にタモ入れするのですが、久しぶりのグレですので慎重にタモを入れます。
タモに入ったグレを磯においてメジャーで測ります。
このグレは44cmでしたので、泊でのグレの記録を更新です。
泊では昨年は40cmオーバーのグレを釣っていないので,40cmオーバーのグレは2年ぶりとなります。
|
泊で2年ぶりのグレ 44cm
|
魚を活かしバッカンに入れて、M君の近くに行って40cmオーバーのグレを釣ったと報告します。
タナも竿1本半と言いました。
彼は今日も竿2本の深いタナでやっていて切られたということです。
スプールが逆転してのバラシということですので、グレとすれば50cm近いサイズではないかということです。
もしかしたらカンダイかもしれませんが。
M君は前回も2回切られているということですので、毎回切られるとはなんとも残念です。
私は早い時間にグレが釣れましたので、今日は40cmオーバーのグレがもう1匹釣れるかと気合を入れて仕掛を投入します。
しかし、この頃から潮が早くなり着けエサが残ります。
エサが残りますのでタナをどんどん下げて、竿2本とします。
潮の流れが速いのでハリスにジンタン5号を打ちます。
潮が早いとマキエがどんどん流れていきますので、ウキをどこまで流したらよいかわかりませんね。
竿2本でウキが30mほど流れたときにゆっくりと沈みます。
合わせますと何か魚が掛かりましたが、手ごたえは軽いです。
これは25cmほどのグレでした。
このグレはハリを外して放流いたします。
潮の流れがありますので、糸は斜めになっていると思いますが竿2本のタナでコッパグレが釣れるということは、魚は浮いていないということですね。
10時ごろになり潮が緩み、私の前でゆっくりウキが沈み始めて見えなくなります。
良しこれは本命かと合わせますとマアマアの魚です。
頭を振るゴンゴンとした引きですのでチヌのようです。
これは35cmのチヌでした。
この魚もハリを外して活かしバッカンに入れます。
|
10時過ぎに釣れたチヌ35cm
|
潮が緩んで当たりながら流れるようになりました。
足もとに張り出した根の際をウキが流れていきますと、ウキがゆっくりと入ります。
合わせますと魚が掛かりましたが、足もとの根に擦れている感じです。
竿を沖に突き出すようにして強引に上げますと、ウキが見えましたが糸がすれる感じはします。
竿がフット軽くなり、仕掛けを見ますと、ハリスのハリの上あたりがザラザラになって切れていました。
グレかもしれませんが、そんなに大きな魚ではなかったです。
その後は25cmほどのカンダイが釣れ、30cmほどのグレも釣れました。
潮の流れは手前によって来たり、沖に向かって流れたりと、1投ごとに変わります。
一瞬緩んだ時が勝負かと、潮が緩くなった時は集中して釣りをしますが、大グレのアタリはありません。
潮が早くなった時に30mほど流したウキが入り、合わせると魚が掛かりました。
簡単に浮いてきたのは25cmほどのオナガグレです。
魚は連続では釣れずにポツリポツリと釣れてきます。
マキエを打ちますとエサ取りのスズメダイが浮いてきますが、着けエサは残りますのでエサ取りの活性はまだ高くないのでしょう。
お昼過ぎに潮がより早くなった時に私は休憩をしておにぎりを食べました。
お昼ごろになり、暑くなりましたのでカッパを脱いでシャツ1枚になりました。
休憩のついでにM君のところに様子をうかがいに行きますと、30cmくらいのグレは4,5枚釣れているし、チヌも釣れているということですが、狙いの40cmオーバーのグレはまだ釣れていないようです。
|
お昼過ぎに釣れたオナガグレ25cm
|
M君と話をして私の釣り場に戻りますと、相変わらず早い潮が流れています。
その後は仕掛けを足もとに投げたり沖に投げたりしますがアタリは出ません。
この釣り場は潮が早いと、なかなか釣れない場所なのかもしれません。
たまにウキが入りベラやフグを釣っているうちに3時半となり私は竿を置きました。
午後1時ごろからはグレもチヌも釣れませんでした。
今日は、はじめて釣る場所で、狙い通り40cmオーバーのグレを釣ることができたので、私にとっていい日でした。
はじめての場所は、ここにマキエを打って、ウキ下はこれくらいで、こんな具合にウキを流せばよいかなと、いつも以上に考えながら釣りをします。
それで、魚が釣れるという答えが出ますと、方程式を解いたような気持になりますね。
港に戻りますと、ヒナダンに下りた釣り人が、どうも潮が悪いということで、お昼前の見回りで「千畳」に磯替わりして、午後から47cmのグレを釣ったということです。
有名磯でも見切って変わるという決断は必要ですね。
帰りの船で船長と話していましたら、今シーズン泊では40cmオーバーのグレは20枚程度出たのではないかということです。
私もそのうちの1枚を釣ることができて、準常連客としてはうれしい限りです。
「滋賀県のゆたきちさんは来ていますか」と船長に聞きましたら、「あの人は得意磯のヒナダンで40cmオーバーのグレを釣っているで」ということです。
ゆたきち師匠も大グレは釣っていますね。
私は、今年5回目の泊で、今シーズンはじめて40cmオーバーのグレを釣りました。
目標の40cmオーバーのグレを1匹釣りましたので、あとはのんびりとB級磯でコッパグレやチヌを釣って遊びたいと思いました。
今日は44cmのグレと30cmのグレを1匹ずつ持って帰ることにしました。
帰り際にチヌは放流しました。
M君は連休までは釣具屋が忙しいので釣りに行けないということです。
今日は残念ながらバラシ1回,30cm前後のグレ4枚、40cmまでのチヌを3匹ということでした。
今年は水温が低く釣れ始めが遅いので、もしかしたら連休の後でも大グレが狙えるかもしれません。
次回こそM君が40年ぶりに若狭、越前での40cmグレの壁を破れるとよいのですが。
|
2年ぶりに泊で44cmのグレを釣った私 後は船長で、検寸台の魚の写真を撮っています
|
TOP 釣行記index 次のページを読む
|