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 上野山さんからのリポート
 「グレ釣り2連勝

  泊 (福井県)
   2020/05/17

 



私のような普段から釣れない釣り人にとって、前回の泊でのグレの入れ食いという夢のような出来事に遭遇すると、思わず欲をかいて釣れるだけ釣ってやろうと思ってしまいます。
5匹を持ち帰り用に締めた後は、釣れたグレ20匹近くを「チギッテは投げる」というような「あさましい釣り」をしてしまいました。 

しかし、夢のような出来事も2回連続があるかもしれないと、欲深くも中2日で17日に泊に釣りに行きました。
次こそは、入れ食いになってもゆっくり釣ろうと思いました。
前日の土曜日に泊の大谷渡船さんに電話をしますと、1番船はあと2人くらいなら乗れるということです。

ちょうどいつものFさんから電話があり、連れと二人いるので3人で釣りに行かないかということです。
Fさんに、泊の1番船には空きが2人しかないといいましたら、宇久に電話をしてみるということです。

ほどなくしてFさんから電話があり、「あかん、宇久の1番船は20人の予約があるそうや。あんたは一人で泊の1番船に乗ってくれたらいい、わしらは二人で2番船に乗ります」ということです。
私はFさんの申し出を受けて大谷渡船に電話を入れて1番船に乗ることにしました。 

翌日1番船の出船は7時半ということですので、7時ごろに大谷渡船の事務所に行きますと車が1台と止まっているだけです。
用意をしていると次々に車がやってきます。
ほどなくして船長もやって来て、それぞれのお客さんに希望の磯を聞いています。
横で何気なく話を聞いていますと、どうも手前の磯でチヌ釣りをするお客さんも何組かいるようです。

この観察眼が仕事に生かすことができたらと今になって悔やまれます(毎度書いていますが・・・)
私は「2番船の二人組と一緒に3人で長崎に下りられないでしょうか」と船長に申し出ました。
船長は「ああ、いいですよ。今日は奥の磯に行く人は少ないかもしれんな」といいます。
私は3日前のヒナダンに続いて泊の代表的な磯である長崎に下りることができて、今日もグレは釣れたのも同然と思いました。 
早速2番船で来るFさんに、3人で長崎に下りられると連絡を入れました。

7時半前に人数がそろったということで船は港を出ます。
今日は他の渡船屋が三つ岩にも渡しています。
最初に三つ岩のすぐ近くの「コウモリ」に二人を下ろし、「ミズガシラ」にも二人を下ろします。
どちらもチヌが良く釣れる場所です。
ヒナダンの前に来ますと残ったのは私ともう一人だけです。
私は先に長崎に下りました。

 

朝の長崎の釣り場 波があっていかにも釣れそうだ


私の後で最後の一人になった釣り人は、4月に私が40cmオーバーのグレを釣った時も一緒になり、磯に下りるときに荷物を渡してくれた方です。

船長に聞きますとこの方は、いつも最後に空いている磯に渡って釣る方だということですので、なんだか心に余裕がある方です。

今日は低気圧が過ぎて昼頃から北風が吹くということですが、すでに風で海は波立っています。
奥の磯はどこもサラシも出て、グレが釣れそうな雰囲気です。
「今日は昼から風が出ると思ったけど、結構吹いているな。今は長崎に渡せるけどこれ以上荒れてきたら磯替えになるかもしれんで。12時の見回りでまた判断します」ということです。私もこれ以上荒れてきたら船が着けられるかなと心配になります。

最後の釣り人が下りる磯を船長と相談している


さて、春には大グレが出る長崎に下りられたということで、今日も大グレが釣れる可能性もあります。

今日の仕掛けですが3日前と同じです。
ウキは3B、ハリスは2号2ヒロを取りハリはザロック7号です。
ウキ下はやはり深めの3ヒロ半でスタートしました。
足もとのサラシにマキエをまきます。
マキエにはいつものスズメダイが群がりますがスピードはゆっくりです。

私は足元にマキエを打ち竿1本先に仕掛けを投入して、仕掛けがなじんだ頃に少し手前に寄せてきました。
波にもまれたウキはゆっくりと沖に出ていきます。
3mほどウキが流れましたので少し戻します。
するとウキが入ります。
オッ、1投目からアタリかと思い合わせますと魚が掛かります。
足もとに寄せましたのはグレです。
30pを切るサイズですが、1匹目ですので慎重にタモですくいます。
このグレは27pでした。
この1匹しか釣れないかもしれないと思い、このグレは締めてバッカンに入れました。
いつも1投目で持って帰れるグレが釣れると気が楽なのですが、なかなかそうはいきませんね。いつものように、これでは今日は何匹グレが釣れることだろうと思ってしまいます。

 

朝 1投目で釣れたグレ


その後はエサが残ってきます。
私は大物が回ってきたのかとウキ下を1mほど深くしましたがエサが残ってきます。
ウキを足もと近くに投入しますとエサは取られます。

グレをなかなか追加できないでいますと、2番船がやってきました。
9時前にFさんと連れのA君が長崎に下り3人がそろいました。

A君は20年以上前にサンスイ釣具店でアルバイトをしていたことがある人で、年齢は50過ぎです。
彼がバイトしていた時もよくサンスイに行っていましたので顔なじみです。
なんでも、最近再び磯釣りをやろうと思い立ちFさんに相談して、今日が久しぶりの磯釣りということです。

前日サンスイ釣具店に行ったときA君とFさんがいましたので、A君に「磯で魚を釣ったことがあるのか」と聞きましたら「大昔ですが、40cmオーバーのチヌは3匹ほど釣ったことがあります」ということです。
「明日は泊の磯でA君の面倒をあんたが見てくれんか、少しお荷物かもしれんけど」とFさんが冗談で言いましたので「それは荷物の預かり料金で5千円ほどもらわんとできません」といいますとA君は「げ、私は渡船料5千円に指導料5千円で合計1万円もはらうんですか」とまじめに言っています。
そんな前日談もありの今日の釣りです。

FさんとA君は磯の先端で並んで竿を出すことにしました。
私はそのまま船着で釣りを続けました。

30分ほどしてFさんがオナガグレの30pを釣りあげました。
A君は横で釣っていてアタリが無いようです。
「右に潮が流れているので先端で釣らないか」とFさんが言いますが、私は以前に船着で切られたことがあるので、ここで頑張ることにします。
やはり、私は過去の成功体験にとらわれてしまいますね。

その後Fさんはグレ1枚と30pほどのチヌを追加しました。
私はエサが取られないのでウキ下を5ヒロまで落としましたが、ゆっくりとしたウキの入りでベラが釣れるだけです。

お昼前になりFさんが弁当を食べているので、竿を持ったまま話をしているとウキが入ります。
「オッ来た」といってリールを巻きますとベラではありません。
今度は26pほどのグレです。
「ウキ下5ヒロですのでマグレで釣れたようなものです」とFさんに言います。
「今日はスズメダイの下にグレも見えないし。スズメダイの活性も悪いみたいや。どうも魚が釣れる気がせんな」とFさんが言います。
「3日前のヒナダンではマキエを打つと下にグレが見たけど、今日は駄目ですね」と私も言いました。
「今日の感じでは夕方まで頑張っても釣れないと思うので、わしらも一緒に4時で帰る」とFさんが言います。

A君は20pほどのガシラが1匹釣れたので持って帰るようです。
A君はその後15pほどのグレが釣れましたがリリースしたようです。
私はその後4ヒロでウキが1回入り28pほどのグレが釣れました。

Fさんはグレを追加して、今日持って帰るのは30pのオナガグレ2匹とクチブト2匹、30pのチヌ1匹ということです。
私は26〜28pのグレ3匹を持って帰りました。
なかなか大きいサイズは釣れませんでしたが、条件が悪い中でもグレの顔が見られてよかったです。

4時の帰りの船では数年ぶりに滋賀県のY君(ゆたきちさんではありません)と会いました。港で「今年はここで大きいグレを釣りましたか」と聞きましたら「私は今日が初めてです。最近少し熱が冷めました」ということです。
彼はまだ50過ぎということですので、これからも磯釣りに励んでほしいところです。

私はこれで、グレ釣りは2連勝となりました。
3連勝を目指して次回も泊に釣行しようと思うのですが、これからはエサ取りとの戦いですね。

今日は28cmまでの小型グレ3枚でした。



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