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 上野山さんからのリポート
 「釣りすぎてタモがこわれた」

  泊 (福井県)
   2022/04/03

 


 長年シマノのレマーレというレバーブレーキ付きのリールを愛用しておりますが、使い始めてからもう7年目になりますので、昨年に後継のレマーレを新調しました。

シマノのカタログでは「爆発的パワーを誇る巨大尾長、磯を疾走する青物、そして岩礁に猛る根魚など、パワフルなターゲット達とレバー操作を駆使しながら対峙するための大型レバーブレーキリール」とあります。
いかにも荒磯で使うためのリールということで、釣り人に夢を届けるようなキャッチコピーです。

まあ、何人の釣り人がこのような釣り人冥利に尽きるような体験ができることでしょうかと、レマーレを使いながらも貧果が続いている私は斜(ハス)に見ていました。

前回2号の道糸が高切れしましたので道糸を2.5号に新調するときに、昨年サンスイ釣り具で買った新しいレマーレに巻きなおしてもらいました。

サンスイ釣具のご主人に「アレ、昨年買ったリールをまだ使っていなかったの」と聞かれて「このリールは大物と渡り合うためのリールですので、できれば四国か神津島で使い始めたかったのですがコロナで行けなかったので若狭で使うことにしました」といいました。

新しいレマーレは本体が黒色ですので、サイズは変わりませんが今使っているものよりは小さく見えます。
このリールのハンドルなどは赤いのでいかにも精悍な感じがします。
レバーブレーキは別売りの「夢屋」の黒いものに替えてあります。

道糸はシマノの2.5号のホワイトを巻きました。
この糸は使ったことがありませんが、リールも道糸もシマノということで相性も良いかもしれません。

 

新しいレマーレ 道糸はシマノの2.5号


木曜日にFさんから電話があり4月3日の日曜日に泊に釣りに行かないかということです。

直ぐに大谷渡船に電話を入れますと、前日の土曜日は波が高くて出られないこともあり、日曜日の1番船はすでにいっぱいで2番船しか乗れないということです。
Fさんに確認しますとそれでもいいので釣りに行こうということになりました。

大谷渡船に電話をしますと2番船は7時に出船予定ということです。

前日の4月2日の土曜日は久しぶりに京都に演奏に行くことにしていたので、これは大変なスケジュールです。
京都での演奏を早めに切り上げて、夜9時に京都を出たとしても自宅に帰るのは11時頃です。
運転して家に帰ってすぐには眠れないので12時に寝るとなれば、朝4時に起きるとなると4時間しか眠れません。
私は2日の土曜日は1時過ぎから夕方の4時前まで昼寝をいたしました。

京都に向かう国道161号線は混雑すると思い、鯖街道を通って出町柳から三条に向かうことにしました。
自宅から京都の出町柳まではスイスイと走れましたが、出町柳を過ぎたあたりから三条までの2kmほどに40分も掛かってしまいました。
蔓延防止措置が解除されてから、京都市内の週末の渋滞はすさまじいものですね。

ジャズクラブで3曲演奏をして、予定通り9時過ぎに京都を出て11時前に自宅に到着いたしました。
やはり、久しぶりに演奏をしたことと車の運転をしたのですぐに眠れません。
布団に入りましたが熟睡できないまま4時の目覚ましで目が覚めました。
あまり寝ていませんが前日に昼寝をしたので大丈夫ということにしておきましょう。

5時にサンスイ釣具店に着きますとFさんが支度をしています。
今日はオキアミ2枚に集魚剤、レンガのボイルを持って行きます。
ありがたいことにFさんが運転してくれるということで私は楽をさせてもらいました。
マキエを作って5時半にサンスイ釣具店を出発しました。

大谷渡船には6時40分ごろに到着しましたが、2番船に乗る皆さんはライフジャケットを着て準備を済ませています。
「遅くなりました」といいますと「出船は7時なので大丈夫や。用意したら出ますよ」と船長が言います。
2番船は我々を入れて5名です。
急いで着替えをして我々は船に乗りました。

今日の天候です。
高気圧と高気圧の間に入りましたので、曇りで夕方から雨の予報です。
風は東風で波の高さは0.5mです。
沖に出ますと昨日吹いた北風のためか少しウネリが残っています。
風はほとんど吹いていません。
これは釣れそうな感じです。

3人の釣り人を「メオトガメ」と「イグリ」の地磯よりのチョボに下ろして、船は「ヒナダン」のほうに向かいます。
「磯研の連中が長崎、千畳、ヒナダンに乗っていますがどうします」と船長が言いますので「二人で長崎の向こうの磯に上がろうと思います」といいます。

「ヒナダン」に近づきますと船長が「千畳のチョボが空いていますので、そことヒナダンの近くの磯に分かれませんか」といいます。
Fさんに聞きますとそれでよいということですので、Fさんが「千畳のチョボ」に下りて私がヒナダンの近くの磯で釣ることにしました。

 

私の釣り場 ヒナダンの近くの磯

私の釣り場所は道具を置く場所もあり、比較的平らで足場はよかったです。

今日の仕掛です。
竿はアテンダー、リールは新品のレマーレ、道糸は2.5号、ハリス2号、ウキは小粒の3Bとしました。
道糸とハリスはサルカンで結び、サルカンの上に2Bのオモリを付けます。
ハリはグレバリの7号を使います。

まず、ハリの代わりに1号のオモリを着けて水深を計ります。
この磯はドン深ではないようです。
足もとで5~6ヒロ程度、沖では5ヒロのタナのウキが見えなくなりますのでかなり深いのでしょう。

私は潮が行けばハリスが横にふけると思い、6ヒロ弱のウキ下でスタートしました。
磯の上で支度をして、タナを測ったりしましたので釣りの開始は8時でした。

足もとにウキを落としますとゆっくりと右に流れます。
磯の左側からサラシが出ますのでそれに押されているようです。
ウキが沈んで動かないので上げますとハリに海藻がついています。
測って6ヒロでも海藻がありますのでもう少しタナを上げないとダメですね。

私は60cmほどウキ止めを下げました。
足もとに落としたウキはゆっくりと右に流れて右の磯から出るサラシに押されて潜ります。
なんとなく釣れそうな感じです。

着けエサのボイルが残ってきますので、マキエからとった生のオキアミを着けますがこれも残ります。
あまり人が入ったことがない磯なので魚が集まるまでは待つしかないと思い、1投ごとにマキエを足もとと沖に打って釣りをします。

20分ほどしたときにボイルの頭がとられます。
ようやく魚が寄ってきたかと思いましたが、次にゆっくりとウキが入り釣れたのはいつものフグでした。
まあ、最初からグレが釣れて今日はラッキーというような展開はこのところないですね。
たまにエサの頭がとられる状態が続いていましたが、9時前になりエサが残りだします。

これは大物が回ってきたかと思いウキ下を50cmほど深くしました。
右に流れていたウキがサラシに押されて潜り始めます。
アタリが来そうなのでリールのレバーに指をかけてアワセに備えます。

沈んでいった赤いウキがスッと見えなくなります。
キタ!!と合わせますといきなり竿がひん曲がってリールのドラグが滑ってスプールが逆転します。
チィーと音を立ててスプールが回り続けますので、これでは糸が出すぎると思い右手でドラグを締めます。
今度は竿が引き込まれますのでレバーで糸を出して竿を起こします。
時間は数秒と思いますが、いつも使っているリールですので自然と動作できました。
しかしこの間かなり糸が出ています、魚は沖に強引に潜りこみますが、私はこれ以上糸を出してはいかんと思い竿でためました。
アテンダーは満月以上に目いっぱい曲がりますが、普段コッパグレしか釣っていないので、たまには全力で曲って仕事をしても良いでしょう。
斜め右に竿を倒して、沖に走る魚の引く方向と反対方向に竿の弾力を利用して食い止めます。何とか魚は止まったようです。

今日はコッパグレ相手にレマーレの初仕事かと思いましたが、レマーレにふさわしいファイターが掛かりました。
魚の走りが止まりましたので今度は竿で起こしてゆっくりと寄せてきます。
魚はすぐには寄らずに右に左にと深く潜ろうとします。
しかしレマーレのブレーキを使いながら竿でためて、強引に竿で起こすと魚は徐々に寄ってきます。

ウキが見えましたので、この魚は獲れるなと思いましたが油断禁物です。
足元に寄った魚は一瞬浮いたときに茶色く見えますが、また左の根のほうに潜ります。
ここで岩にこすれてはいかんと竿を右に倒して魚を根から離します。

私は掛かったのは大型のマダイかと思いましたが、浮いてきた魚の色は茶色です。
海面に浮いたのはカンダイでした。

 

9時ごろ釣れたカンダイ 57cm

このカンダイは重くてタモに入れてから磯に上げるのが大変でした。

釣れたカンダイは57cmでした。
もう頭のコブが出てきているような魚体でした。
私はハリを外して写真を撮って、カンダイをタモに入れて海に返しました。

2号のハリスはところどころこすれてササクレています。
今日は1匹目から大変な魚が掛かりましたが、竿やリール、道糸、ハリス、ハリのバランスがとれていたからタモに入れることができたのでしょうね。
使っている道具にとっても性能を十二分に発揮できて満足なことでありましょう。

レマーレはシマノのカタログに書いてある通り「レバーを駆使して大型の魚と対峙」することができました。
目的通りの使い方ができてレマーレの初仕事としては申し分なかったです。

私はこれで今日は終わったかと思いましたが、今日は魚が釣れました。
私は飲み物を飲んで、少し休憩をしてハリスを取り替えました。
前回28cmのグレが釣れて、釣りの運も上向きと思いましたが、レマーレの初仕事でいきなり外道の大物ファイターが掛かるとは神様も配慮してくれていますね。

釣りを再開しますが、しばらくボイルの頭がとられる状態が続きますが、フグもベラも釣れません。

10時前になりまた着けエサが残ります。
また、大きな魚が回ってきたと思いました。

右のサラシの前に流れたウキが沈み始めます。
今度もスッとウキが見えなくなります。
合わせますとカンダイほどの引きではありませんが、沖に向かって走ります。

カンダイの時にリールのドラグを締めましたので、この魚の引きではスプールは逆転しません。
竿が伸されそうになり、レバーを使って糸を出します。
レバーを使ってやり取りしながら魚を寄せて来ますと、今度は海の中で白い魚体が見えます。

これはチヌの大型のやつかと思いましたが海面に浮かんだのはマダイです。
このマダイは1月に釣ったものよりは引きました。
メジャーで測りましたら51cmでした。
活かしバッカンでは生きないと思い、すぐにナイフで締めて氷を入れた磯クーラーに入れました。

 

マダイ51cm 今年2匹目です


潮が右に流れるときはサラシの前のウキが潜るところがこの磯のポイントのようです。

初めて下りた磯ですが、潮が流れていましたので釣りやすい磯でした。
深さも深すぎないので貧果続きの私でも釣ることができました。

おにぎりを食べて飲み物を飲んで、ハリスを点検して釣りを続けます。

このマダイでも釣趣としては十分ですが、一発目がカンダイという強烈なファイターでしたので引きとしては物足りなく感じてしまいます。
これは、コッパグレしか釣れていない釣り人の感想としては贅沢ですね。

狙いのグレはどうしたものかと仕掛けを入れていますとFさんから電話がありました。
「どうや、こっちはコッパグレや」といいますので「50cm以上の魚を2匹釣りました」と答えますと一瞬息をのむ気配がして「それはなんや」といいますので「1匹目は歯がすごい魚でドラグ逆転でした。2匹目は51cmです」といいますと「カンダイか」といいますので「1匹目はカンダイ57cm、2匹目はマダイ51cmです。タナは6ヒロから沈めて釣っています」と答えます。
Fさんはコッパグレしか釣れていないのに、こっちは大きな魚が釣れて悪いと思いましたが、これもその日の運ですね。

ボイルの頭だけがとられ、ボイルがボロボロになって上がってくる状態が続きましたが、次にウキが入ったのは11時前です。
これも同じパターンでアタリが来ました。

沈んだウキが見えなくなって合わせますと魚が掛かりました。
今度はかんたんに上がってきます。

海面に浮いたのはグレですが抜けそうです。
念のためにタモで掬ったのは32cmのグレでした。
それまで釣った魚が大きかったので32cmのグレは妙に小さく感じます。
この魚はハリを外して活かしバッカンに入れました。

 

11時頃に釣れたグレ32cm


ハリスを点検してハリをくくりなおして釣りを再開します。

3回ほど仕掛けを入れますと、また着けエサが残ってきます。
潮は一度止まりましたが、また当てながら右に流れています。
今度もサラシの前で同じようにウキが入ります。

ウキが見えなくなって合わせますと、魚が掛かりました。
沖に向かって走りますが、糸を出さなくともためられるような引きです。
少しレバーを使って糸を出して竿を起こし、魚を寄せてきますと頭をゴンゴンと振るような引きです。
これはチヌです。

タモに入ったのは47cmのチヌでした。

連続で47cmのチヌが釣れた

このチヌもハリを外して活かしバッカンに入れます
ようやく新調した活かしバッカンが活躍します。

私は磯に座っておにぎりとゆで卵をたべました。
前日は京都で演奏をして、今日は釣果もありますので何とも充実した2日間です。

海の水温も徐々に上がってきているので魚も出てきているのでしょう。
後は40cmオーバーのグレが釣れればよいのですが。

この後は潮が左に流れたり止まったりして釣れない状態が続きます。
私はお茶を飲んだり、活かしバッカンの水を替えたりしながらゆっくりと釣りをしていました。
なんといっても昨日ほとんど寝ていないのでダルイのですが、魚が釣れていてアドレナリンが出ているので釣りができているのではないでしょうか。

次にウキが入ったのは2時頃です。
ウキが右に流れてサラシの手前で入りました。

スーとウキが入って行きますので、合わせますと魚が掛かりましたが手ごたえはそう大きくありません。
30cmほどのグレかと思い竿でゆっくりと浮かせますと、またカンダイです。
今度は33cmほどですので小ぶりなものですがよく引きますね。
この魚はタモで掬って、ハリを外して放流しました。

 

カンダイ 大型から順番に釣れてくる


この魚の後も30分おきくらいにチヌが釣れました。

次に40mのチヌが釣れて3時ごろに44cmのチヌが釣れました。
20cmほどのメバルも釣れて活かしバッカンの中は魚でにぎわっています。

3時半ごろに42cmのチヌが釣れた時にトラブル発生です。
チヌをタモに入れてあげたときに、タモの枠が半分になってしまいました。
何とか片側の枠でタモを支えて、網の中にぶら下がったチヌを取り込みましたが、これが大きいグレでしたら一大事でした。

 

魚を釣りすぎたのか? 壊れたタモの枠

タモは長年の使用により、枠とネジをつないでいる部分の溶接がはずれてしまったようです。
特に今日は最初から重い魚を入れて持ち上げていますので、限界が来たのかもしれません。

このタモの枠は06年にゆたきち師匠と二木島に釣行した時(釣行記No118)に、枠を海に落としてしまい、その後に購入したものですので、もう16年も使用していることになります。今日は2時ごろにアテンダーの穂先も折ってしまい、予備竿のレイダムでチヌを釣りましたが、竿が硬いのでどうも面白味がないですね。
竿、タモともにそろそろ替え時が来ているのかもしれませんね。

タモがこわれた後はエサが取られるばかりで魚は釣れませんでした。
4時になり私は道具を片付けました。

今日の釣果はカンダイ57,33cm、マダイ51cm、グレ32cm、メバル20cm、チヌ40,42,44,47cmということです。

タモは8回も使いました。
磯から家に電話をしてチヌは1枚友人にもらってもらうことになりました。
活かしバッカンの中からチヌ1枚とグレを出して締めて、残りのチヌ3枚とメバルは放流しました。

4時半の迎えで港に戻ったのは我々を入れて4人です。
ヒナダンで釣りをした2人組が38cmのグレを1枚釣っていました。
Fさんはその後釣れずに、今日は残念ながら28cmのグレ1匹ということです。

私の釣ったマダイは船長が写真を撮ってホームページにアップするということです。
「上野山さん2番船で来たのに今日は一番ようけ釣ったんと違うか」と船長が言います。
今までが釣れなかったので、たまにオイシイ目をしないと「修行の日々」ばかりでは続きませんよね。
今日の磯に下ろしてもらったのは、船長へのマキエの効果があったのかもしれません。

船長に57cmのカンダイの写真を見せましたら、「カンダイは市場に卸しても結構値が付くで。以前に70cmほどのカンダイを市場に出したときは2万円ほどしたで。結構食べられるということやで、わしは食べたことがないけど」と言います。
どう見ても不気味な魚ですので、私は食べたいとは思いませんが世の中には好んでカンダイを食べる方もいるのでしょう。

今日は活かしバッカンも氷を入れた磯クーラーも大活躍でしたので、道具にとっても仕事をした1日でした。

家に帰って家族に「釣りすぎてタモがこわれた」と言いましたら、娘が「それじゃこの先1年くらいはボーズじゃないの」と言いますが、連勝の勢いで「次回こそは40cmオーバーのグレを」と意気込む私です。


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